アレルギー性鼻炎
鼻の粘膜に入った異物を排除しようとする反応が過剰に起こり、おもに鼻水、鼻づまり、くしゃみといった症状が慢性的に続く状態をいいます。
通常、私たちは鼻で息を吸うので鼻水と鼻づまりで日常生活が損なわれます。
外気が乾燥していても、鼻を通ることで空気に湿度が加えられて体内に入りますが、口呼吸になると乾燥した空気がそのまま体内に入り感染症などのリスクが高まります。
かぜの合併症としても同じような症状が見られますが、かぜの原因がウイルスであるのに対し、アレルギー性鼻炎の原因は花粉やダニなどが多いといわれています。
アレルギー性鼻炎は、ダニやホコリなどによる通年性アレルギー性鼻炎と、スギやヒノキなどによる季節性アレルギー性鼻炎(花粉症)に分けられます。
5~7月ころからカモガヤ、秋のキク科のカナムグラなども原因になります。
花粉症のくしゃみ、鼻水、鼻づまりの症状のうち、くしゃみは連続して起こり、回数が多いという特徴があります。
花粉症の鼻水は、かぜなどの感染症の鼻水のように粘り気があるものではなく、涙と成分がほとんど同じなので、無色で粘り気がなくサラサラしていて、すすっても戻らないのが特徴です。
くしゃみや鼻水などの症状により、頻繁に鼻をかんで、粘膜を傷つけて鼻出血が起こる場合もありますので、きちんと治療して、しっかりと症状を抑えることが大切です。
治療は、薬物療法・アレルゲン免疫療法・手術療法の3つがあります。
花粉飛散前や症状が軽いうちに服薬を始める「初期療法」で楽に飛散シーズンを乗り切ることができます。
症状が強まってきたら「導入療法」で症状を抑えて、その状態を維持する「維持療法」に進めます。
薬物療法では抗ヒスタミン薬や鼻噴霧用ステロイド薬、ロイコトリエン受容体拮抗薬などを用います。
花粉症の原因アレルゲンを体内に吸収させて反応を弱めるアレルゲン免疫療法が保険診療で受けられます。
参考文献
アレルギーポータル https://allergyportal.jp/knowledge/allergic-rhinitis/
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