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多読はまったく新しい道
精読(Intensive Reading)に対する用語として、多読(Extensive Reading)という言葉を初めて使った人はHarold Palmerだそうです(1917年)。もう100年以上前のことです。ウィキペディアによると、第一次世界大戦が終わったのは1918年11月11日なので、いかに昔のことか分かると思います。さらに、Harold Palmerは1922年3月に文部省の顧問として来日しました。
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日本では、1951年に出版された矢吹勝二の「自由英作文:考え方・書き方」に「多読」という用語が使われています。今から70年以上前の書籍です。1978年には、松永徳彦が「英語多読の導入的指導について」という題で研究紀要に要点を列挙してます。
一方、TOEIC L&Rの第1回開催は1979年なので、TOEICより多読の歴史の方がずっと古いことが分かりますね。
さらに、エジンバラ大学多読プロジェクト(The Edinburgh Project on Extensive Reading)が始まったのは1981年です。
1991年には関東甲信越英語教育学会研究紀要で「高校における多読プログラム その成果と可能性」という論文が発表されています。これも現在より30年以上前の話です。
「Microsoft Windows 95」が発売されたのは1995年です。スマホを毎日いじっている最近の若者にとって、「Windows 95って何?」というのが自然な反応だと思います(苦笑)。このOSを使っている人は、流石にもういないでしょう。
2000年には山梨医大紀要に「多読を中心としたリーディング指導の個別化」という論文が掲載されており、大学1年生と2年生を対象にした多読指導が行われています。これも20年以上前の実施例です。
このように、日本でも多読は数十年前から実践されていることが分かります。某書籍では「まったく新しい道」と主張していますが、事実ではありません。
その歴史は非常に長いのに、あまり人気がありません。noteのハッシュタグ利用数で比較すると以下の通りです。英会話やTOEIC関連の記事に比べて、桁違いに少ないです。
英語 163,284
英語学習 82,051
英会話 39,753
TOEIC 24,143
英語勉強 21,665
英語多読 2,019
多読 796
今日は初めての投稿なので、短いですがこれで終わります。うまくできたかな?