見出し画像

多読は黙読

多読とは

  1. やさしい読み物を

  2. 自分で選んで

  3. できるだけ沢山、黙読することです。

多読の有用性を報告している研究論文では通常、2002年にRichard Day & Julian Bamfordが発表した「Top ten principles for teaching extensive reading」を引用しています。その10原則を以下に引用すると↓

  1. The reading material is easy.

  2. A variety of reading material on a wide range of topics must be available.

  3. Learners choose what they want to read.

  4. Learners read as much as possible.

  5. The purpose of reading is usually related to pleasure, information and general understanding.

  6. Reading is its own reward.

  7. Reading speed is usually faster rather than slower.

  8. Reading is individual and silent.

  9. Teachers orient and guide their students.

  10. The teacher is a role model of a reader.

このうち、実際に読者(英語学習者)が行う項目1, 3, 4, 8をまとめると、「やさしい読み物を自分で選んでできるだけ沢山、黙読する」ことになります。

やさしい読み物とは通常、グレーデッドリーダーです。Graded Readers(GR)は、英語を外国語として学んでいる人でも洋書をスラスラ読んで楽しめるように、英文法や語彙に基づいて難易度を段階別にしています。

ですから、自分に合ったレベルの本を選べば、必ず読了できる仕組みになっています。Oxford Bookworms Library、Cambridge English Readers、Pearson English Readers、Macmillan Readersなど、大手出版社が出しているシリーズを選べば間違いがないと思います。

「できるだけ沢山」は多読の「多」に該当します。そして、本を黙読してください。

グーグル検索していると、多読と音読を混同している人が散見されます。音読には音読のメリットがありますので、この二つを並行して行えば相加・相乗効果が得られるかもしれません。たとえば、英検やTOEICの英単語帳に掲載されている例文を繰り返し音読して語彙を増やし、自分が好きな洋書を黙読して様々なコロケーションを学んでいく。そうすれば、自分が読める本のレベルが確実に上がっていくでしょう。

繰り返しますが、多読は音読ではなく、黙読の一種です。

ちなみに、Richard Day & Julian Bamfordの論文は無料でダウンロードできますので、多読をしている人はぜひ一度読んでみてください。

いいなと思ったら応援しよう!