#55 だから私は推しました(2019)-攻めるNHK、アイドル界の闇に切り込む
HP紹介文
リア充に見られたいアラサーOLの遠藤愛(桜井ユキ)は、友人の中でちょっとした見栄を張る日々を送っていたが、結婚を意識していた彼氏からその姿がみっともないとフラれてしまう。失意の中スマホを落とした愛が拾い主(細田善彦)を訪ねてあるライブハウスへ向かうと、オタクたちの異様な熱気の中、地下アイドルのライブが行われていた。愛はその中で歌もダンスも下手な栗本ハナ(白石聖)を見つけ、そのみっともなさに自分を重ねる。地下アイドルと出会い、オタク沼にハマったOLを待ち受ける意外な運命とは―。自ら愛したものに突き進むヒロインの転落と成長を、“地下”のディープな世界の中で描いていく。
紹介文は控え目
ドルオタ(≒アイドルオタク)にスポットを当てたドラマが増えています。特に、自信喪失気味の主人公が「推し」活を通して、生きる希望を取り戻していくという、コミカルなものが多いですね。「推しが武道館いってくれたら死ぬ」が有名ですが、このドラマはそんなもんじゃぁありません。
建前
紹介文の通り、効力感の乏しいOL(桜井ユキ)がひょんなことから、地下アイドルのひとり(白石聖)にハマり、ドルオタ仲間(細田善彦)の支援を受けて、元気になっていくという筋書きです。
本音
当時、AKBグループ内のある組織内でトラブルが勃発し、メンバーの脱退やら解散やらで業界をざわつかせていました。ネットで「アイドルのモラル&ドルオタの暴走&運営側の管理能力」の在り方が問われる一方、TV等のメディアではほとんど扱われない中で、NHKが腕の立つ脚本家(森下佳子)を起用し、ゼロからドロドロした世界を描き上げたところにこのドラマの値打ちがあるのです。
ドラマの焦点は…
ドルオタの暴走、および、見て見ぬふりをする運営側に向けられていました。トラブルの真相は不明ですが、民放がドラマ制作どころか、ニュースとしても取り上げない中でのNHKの攻めの姿勢に感服しました。さすがです!ただ、内容がリアルすぎて、私は信じてしまいました(笑)
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