#58 大恋愛~僕を忘れる君と(2019)-下ネタ満載なのにエロくない悲恋ドラマ
TBS紹介文
戸田恵梨香×ムロツヨシで贈る本格ラブストーリー!若年性アルツハイマーに侵される女性医師と、元小説家の男性の10年にわたる純愛の奇跡を描く。国民的女優のひとりである戸田が、病を患いながらも本気で一人の男に恋をする主人公の北澤尚を熱演。また、個性派俳優のムロが、尚を明るく健気に支え続ける間宮真司を好演した。脚本は、数々の人気ドラマを手掛け、“ラブストーリーの名手”と称される大石静が担当。人を愛することの尊さや難しさ、美しさを教えてくれる至極の恋愛ドラマ。
想定外の感動
番宣もオープニング映像も、砂浜で白い服を着て砂をすくうムロツヨシと戸田恵梨香。その映像を見た瞬間の印象は「この恋愛ドラマ、成功せんわ」でしたが、第1話で大逆転。ふたりの距離はどんどん縮まっていくのに、断続的に尚ちゃん(戸田恵梨香)の記憶が途切れていく様子が切なくて、ただただ、切なくて、爆発的に感情移入してしまいました。
前半と後半のメリハリ
前半の主役は、尚ちゃんの記憶障害に付けこむサイコパス小池徹平。後半の主役は、結婚・出産後のアルツハイマーの進行に耐え切れず、姿を消す尚ちゃん。特に最終回、完全に記憶を失った尚ちゃんを馴染みの居酒屋で迎えるシーンは、涙なくして見ることのできない名シーンでした。
演出の巧さ
演出の魅力を3点挙げるとすると、(1)エロくない下ネタ(2)引っ越し屋のリーダー富澤たけし(サンドイッチマン)(3)絶妙なタイミングで流れる「オールドファッション」(back number)でしょうね。最終回のラストシーンでも、位牌の前で尚ちゃんの下ネタトーク(煙突のくだり)が流れ、泣き笑いしてしまいました。本当に良いドラマでした。