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ダンス【丹田】本番直前の緊張感を吹き飛ばす方法〜その2

丹田に意識をおろす

  • 1)意識を頭から下へおろす

  • 2)ヘソ下4cmの体の中心「丹田」を意識

  • 3)丹田に呼吸を吐きおろす

  • 4)腹が座る=頭が軽くなる=考えるよりも「感じる」

「丹田(たんでん)」という言葉を聞いたことがあるでしょうか。
日本の古い言葉ですが、バレエで言うと「コア」の感覚に近いでしょう。



場所は下腹部。おへそから指4本下の高さ、お腹と背中の真ん中にあるのが「丹田(下丹田)」です。

と言っても、そこに具体的な臓器があるわけではないですし、そこを意識しろと言っても、なかなか難しいです。

しかし、この丹田こそが体の中心であり、エネルギーを作り出す場所なのです。
丹田を意識することは、緊張感を緩和するだけではなく、ダンスのパフォーマンスを向上させることにもつながります。

丹田を意識する方法を1つご紹介します。

前回の深呼吸と合わせて丹田に意識を向ける、気功の呼吸法です。
ちなみに気功とは、体内のエネルギー(気)を整える方法。それは呼吸の流れと共に行なうので、気功は呼吸法でもあるわけです。

寝ながらやるのが一番良いのですが、立ったままでも大丈夫です。
まず深く吸った息と共に、空から光の球が脳天へ入ってくるイメージを浮かべます。それが吸う息と共に後頭部〜首〜背骨〜腰と降りてきて、丹田で止まり、光の輝きを増していきます。
次に息を吐き下ろし、その光が会陰部〜太腿〜膝〜脛〜足から抜けていくイメージを持ちます。
これを何度も繰り返します。イメージできるまで繰り返します。
……と聞くと、やっぱり怪しいと感じますよね(笑)。

でもダマされたと思って自分なりにやってみてほしいのですが、呼吸の流れに集中し、丹田のありかを意識できるようになると、だんだんと頭(思考)が軽くなっていくことに気づくはずです。

イメージや意識が持つチカラは偉大です。
意識が頭から丹田へ、上から下へと降りてきます。
自分の中心が脳ではなく丹田にあることをイメージします。

よく「頭に血がのぼっている」という言い方がありますが、これは感情や不安や考え過ぎで冷静な判断ができない状態を指します。
また「腰が座ってない」なんて言い方もありますが、これも緊張や考え過ぎで、思考に意識がいきすぎている状態。これでは安定したパフォーマンスなんてできるわけがありません。

ちなみに日本語には「腰」や「腹」にまつわる慣用句がたくさんあります。
「腰抜け」「へっぴり腰」「腰がひける」「及び腰」
「腰を据えて」「腰が落ち着く」「本腰を入れて」
「腹が決まる」「腹落ちする」「腹を割って」などなど。

この「腰」や「腹」は丹田のことを指しているのだと思います。
その場の情報や感情(反応)や思考ではなく、もっと奥深いところの決心や覚悟やエネルギーは、頭ではなく丹田から生まれているのです。

考えるのではなく感じること(Don’t think, Feel)。
思考ではなく直感。
頭ではなく腹。
上ではなく下へ。

ダンスに限らず、武道やスポーツはまず下半身が大事です。上体が突っ込みがちな動きは不安や恐怖心から生まれ、安定した動きは下半身の充実と平常心から生まれます。

上(頭)=思考、知識、感情
下(丹田)=エネルギー、直感、覚悟
と捉えてみると良いでしょう。

意識を下へ下へ。
呼吸と共に意識を吐き下ろし、丹田で拡張するエネルギーを感じ、安定した下半身と軽くなった頭で、緊張感の呪縛から離れていきましょう。

次回は「集中」することで緊張感を消し去る方法を考えていきます。


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