中学受験より「小学受験」ーそれって本当にその子のためになるの?Part5親の経済力

 さて、2月も終わろうとしていますが、受験はまだ続いています。なので、まだ完徹の続く、好評の直前講習、やってます。はぁ・・・。

これまで、人口動態と少子化、定員割れを防ぐ私学の「囲い込み」(経営面)、人格に与える影響、そして学力面、と4つの視点から「小学受験」について書いてきましたが、Part5は、保護者の経済力の視点からー。

まず、貧困層はあり得ないのですが、超富裕層ならともかく、意外に持ち家でない保護者が多いのに驚きます。タワマンに住んでいても、賃貸。なぜなら、子どもが受かった学校により、引っ越しを考える保護者が殆どだから。

大体、会社の経営者だったりする訳ですが、中には大企業のビジネスマンも。しかし、今の世の中、故森永卓郎氏が明らかにした「財務省解体デモ」が全国に見られるように、大衆は決して富裕層ではない。なのに、小学受験?しかも、無理して子供を私学に行かせているので、高校生と中学生の大きな男の子が、いずれも勉強に集中する為の、自身の部屋がない。

だから、夫婦の寝室以外は子どもは2階建ベッドで、勉強に集中するには、図書館とかマックとかに行くしかない。更に、かつてはもっと裕福になるはずだった保護者が多いのです。この前のシリーズ、「貧困大国日本」が人気だったのは、格差社会ゆえ、って皆さん判りましたよね!?

私の取引先のメガバンクの日本の中心にある支店長は、有楽町ブロックを全て統括するお偉いさんなのに「美子先生、信じられますか?30年、給料変わらないんですよ!? 30年も!」って。まあ、30年前が余程高給取りだったとも言えますが、私が何度も指摘しているように、これから日本人のホワイトカラーの仕事は、減ることはあっても増えることはない。これが何を意味するかって、若い時程、50代になっても稼げなくなる。

この傾向は、どの業種にも当てはまると思います。要するに、子どもが幼児の時、借家だから結構可処分所得が多い気がしてたけど、これからずっと賃貸?だって、幼稚園で幼児教室ってお金かかるし。若いと、これからいくらでも働ける気がしちゃいますよね。私も無理できました。今は完徹は続かないです。

要するに、給料は増えないのに、増税と物価の上昇で、家計が苦しい。かつて子どもが幼児の時、こんなに給料増えないとは思ってなかった。その上、まだ子どもは高校生。しかも留年の危機?大学ストレートに行って貰わないと・・・でも内部進学だと受験体制はない。「R大附属高校に上がれなかった友達」のいた生徒を教えたことがあります。R大附属小から一緒だったのに。まさか、浪人されたら?

 ことほど左様に、保護者の経済力が、若い頃に想定した程、伸びないのが、今の財務省の解体デモに現れているのでは?

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