「貧困大国」日本ーこのまま行くと?! Part6 メルカリは「フリマ」ではない!日本企業低迷の大罪(1)

 前回まで、日本の誇れるものが次々と失われていく、と書きました。緑、文化、それだけではない、日本人はかつて「職人」さんが居て、その人達が
「ものづくり」を担ってきました。農業・林業など第一産業も。これを見直そうという動きで、2001年に埼玉県に「ものづくり大学」が出来、そして環境問題への関心から「リユース」(再利用)がフリマが注目され始めました。

しかし!フリマの定義は「中古品や不用品を売り出す市場で、家庭の不用品売買、リサイクル活動の一環で、古着・小道具等不用品を取扱う店が集まる場所」の筈なのに、現実は大違い!
 
実際、メルカリは「日本最大のフリマ」と自ら名乗りながら「不要品を交換して環境のリユースの促進」なんて気はさらさらない。 フリマなら中古品や不用品を売り出す場のはずが、「新品・未使用」でないと売れないのです。

私は子どもの頃から、将来盛んになる産業はアンチエイジングを成し遂げる化粧品会社だ、と周囲にも断言してきました。だって、楊貴妃も、クレオパトラも小野小町も、古今東西を問わず、美しい人がそれを保つのに、必死だったから。かつては、化粧品と言えば、日本なら資生堂とカネボウで、そのCMソングが1位になったりしました。

バブル期には、海外のブランドもの、例えばディオールやエスティローダー、シャネルなどがデパートの1階にキラキラと並び、デパコスと言って、景気の良い時代は、皆ブランドの化粧品、美容液やクリームを4万円以上で買っていました。どのコーナーにも美容部員が居て。

しかし、コロナ禍で百貨店は閉店となり、ネット広告には「お試し初回は1980円、定期コースを始めませんか」という化粧品が毎日のように出てます。でも、2回目には解約することが多く(高いので)安く入手した新製品を自分では6,000円、などと転売行為が横行しています。

しかも「数回使用したので」と書く時には、思い切り新品より安く出さないと売れません。「フリマ」なら中古品・不用品で良いはずなのに。メルカリの機能は、そこにプラットホームを置いて、素人同士でやり取りさせ、トラブルが絶えません。事務局はトラブルが起きたら、出品者か購入者のどちらかに悪評価が付くことを餌に最近は露骨に「売上向上のコツ」など、完全な商品売買の間に「中抜き」をし、その手数料10%で儲けているのです。

メルカリの最も大きな罪は、アンチエイジング(美白・シワ改善など)のために、企業が何十年も掛けてやっと厚労省に認可されても、1回目しか消費者は買わず、それをその会社の定価近くで売るのを容認していること。

 なぜこれが、日本経済を駄目にしているか?
答えは簡単、何十年も試作品を作りながらやっと世に出た商品が1万数千円で
ないと合わないのに、それが素人の消費者も「転売屋」になって、その為に費やした時間・人件費・研究費が皆、簡単に「フリマ」という名のメルカリで、大量に売買され、誰もメーカーの「定価」でなんて買わないからです。

しかも、匿名が許されているため、これでは、日本企業が必死に開発した素晴らしい商品も、世の中に普及する時には、1円でも安く買おうとする民度の低い購入者とまるで個人事業主に専業主婦を仕立てている。

これでは、企業が必死に何十年も設備投資をしたこと自体、無駄になり、商品を右から左に動かすだけの中抜き業者で大儲けのメルカリは大罪です!

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