ゆるい転職をするための3つの視点(その 1)
仕事が辛い・苦痛だと思っている人は意外と多いのではないでしょうか。私もそうでした。そしてそんな気持ちが続くと、仕事を辞めたり変えたりすることが頭をよぎるのではないでしょうか。
この記事では、私ができるだけマイペースで自分が幸せになるゆるい転職をするために使った3つの視点について書いています。
研究から別の仕事へ
私は、2014年から2019年まで博士号取得目的で留学して研究をしていました。分野は工学のとある一分野です。その後はとある国の研究所でポスドクとして4年ほど働いていたのですが、どうもこの先も研究を続けて上を目指したいと言う気持ちになれず、転職することにしました。その時に、何となくそう決めたのではなく、次の仕事がこれであれば自分にとっての幸福度が高いだろうということを自分なりに考え抜いた上で決断しました。その時に使った3つの視点を紹介したいと思います。
3つの視点とは
3つの視点とは
価値観
得意
好き
の3つです。当たり前ですが、自分が好きで、得意で、そして自分の価値観(大切にしている生き方の軸のようなもの)に合った仕事であれば満足度が高そうですよね?
これら3つの視点をまず理解することで、ブレずに新しい仕事を選択できました。ブレるというのは、人気、収入、地位などで仕事を選んでしまうことを指します。
そのような決断の仕方が、必ずしも悪いわけではないです。収入や地位を目指して競争することが好きならそれでOKです。でも、私は自分が大切にしている生き方の軸からそれてでもお金や地位のために働き続けられる人間でありませんでした。
「好き」について
この記事では、「価値観」、「得意」、「好き」のうち、「好き」に焦点を当てて解説していきたいと思います。
好きなことなんてない
自分の「好き」にあった場所を探せというアドバイスがありますが、私の場合それほど好きなことがないし、何が好きか正直よくわからないという感じでした。自分の好きを見つけるために、自己理解、心理学、コーチング、など色々試してみましたが、ますます自分のことがわからなくなった気がします。
留学して研究していた時でさえ、日本でサラリーマンをすることから逃げるための言い訳的な留学だったので、自分の専門は嫌いでないけれど特別好きではありませんでした。幸い、指導教官が神のような人格の持ち主だったので、無事に博士号を取得して留学を終えることができました、しかし、その後に外国の研究所に就職した後も、自分の好きって何だろうと悶々と考え続けていました。
その結果、ようやく一つの結論に着地しました。それは、ほとんどの人、特に私のように自分の好きがよくわからない人は、仕事にするほどの好きなことなんてそもそも無いのではないか、ということです。つまり、ほどほどに好きな(興味のある)ことならあるのだけど、常にそれに触れていたい!と思うほどの情熱のような「好き」は無いのではないかと言うことです。
子供の頃は好きなことがあった
好きなことは無いと言っても、子供の頃には熱中したことが沢山ありました。例えば、ビデオゲームに夢中で、休みの日は友達の家に行ってゲームばかりしていました。純粋に好きで熱中していたので、将来それが何の役に立つのかなんて全く考えていませんでした。(ちなみに、私が小学校低学年の時に初代ゲームボーイと初代ポケモンが発売されました。今でもレンガのブロックくらいの厚さの初代ゲームボーイが実家の子供部屋にあります。)
しかし、中学生になったあたりから、徐々にゲームに魅力を感じなくなったのです。中学生というと、学業では試験、部活では大会といった競争が本格的に始まる時期です。そこの順位で上にいくと何だか親にも褒められるし良いことなんだと漠然と理解しました。今思うに、ここが私が「好き」を無くした分岐点だったのです。
成果中毒にかかって好きを失う
勉強・運動での頑張りが順位という数字で出てくるという経験を経て、私は成果として反映されない行動は無駄だと判断するようになりました。一度成果を得るという旨みを知ってしまうと、それを得る際の無駄をできるだけ削ぎ落としてコストパフォーマンスを上げるという行為を、本能的に行うようになってしまいました。
その結果、ゲームなんてやったって何の成果にもならないからやる気にならないし、ゲームなんて役に立たない、と思ってゲームに手が出なくなりました。あんなに楽しかったのに。
私が好きなことに冷めてしまった原因は、競争にさらされたことによる「成果中毒」とでも呼ぶべきものだと思っています。試験で良い順位を得たものだから、それ以外の、成果につながらないものへの興味を失っていったのです。結果として、好きなことがわからない、無い、という状態に陥りました。
好きが無いならどうするか?
私は好きなことはなくても良いから、自分の軸である「価値観」に沿って生きれれば幸せかも知れないと思いました。価値観については、あとの記事で詳しく書きますが、これって何の役に立つの?と思うようなことに積極的に自分の手で触れて、体験することで見つけることができます。行ったことのない場所に旅行に行ってみたり、美術館で何かピンとくるアートを探してみたり、知り合いがアロマにハマっていると聞いたら自分も試してみたり、とにかく新しい経験を自分にさせて心が動くことをメモに書いていきました。
その結果、自分にとって大切な軸(価値観)のようなものが見えてきました。それが私のNoteの軸でもある、ゆるい働き方とかゆるい生き方みたいなものです。
今思い返すと、実は幼稚園か小学校の卒業文集の夢の欄に、普通の子供はサッカー選手とか消防士とかになりたいと書いているのに、僕は近所に住んでた親友の翔くんといつまでも一緒にまったり暮らしたい、みたいなことを書いていたんですね笑 ゆるくいきたいというのはそれくらい前から自分の中にあったのに、成長してお金持ちとか成功者とかの話で洗脳されて、忘れてしまっていたみたいです。
「価値観」を大切にして生きることでおそらく80%くらいは人生成功と言って良いと思いますが、残りの20%を貪欲にとっていくとすると「得意」を活かした仕事をすることが必要だろうと思いました。まず自分が満足して、そして自分の得意(強み)を活かして仕事を通して周りに価値を届ける。そうできたら満足度が高そうです。
次回の記事ではその「得意」について説明していきたいと思います。ひとまず、ここまで長々と読んでいただき、どうもありがとうございました!
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