ゆるい転職をするための3つの視点(その 2)
前回の記事(その1)に続いて、自分なりの幸福を追求するゆるい転職をする際に、これを考えたら上手くいったと私が思う3つの視点について説明していきます。
前回の記事のまとめ
前回の記事では、3つの視点とは何かについて簡単に触れました。それらは、
価値観
得意
好き
の3つでした。そしてそのうちの「好き」についての結論として、ほとんどの人には仕事にしたいほどの好きなことなんて無いし、無くても問題ないと結論づけました。
今回の記事では、3つの視点のうち「得意」について説明していこうと思います。
好きと得意の違い
まず「好き」と「得意」の違いですが、私の考えでは好き=分野、得意=動作です。加えて、好き=消費のみで満足できる、得意=消費+生産もないと満足できないという違いもあると思います。それぞれ説明していきます。
好き=分野
例えば、私は仕事でプログラミングをするのですが、Pythonを綺麗なグラフを作ったり沢山のデータを早く処理するために使っています。しかし、プログラミングが好きかというと、特に好きではないです。便利で使っているだけです。私が思うに、プログラミングが本当に好きな人は、プログラミング言語の成り立ちや歴史など実用的な部分以外にも興味があって、もっと知りたいと思っている人のことです。なので、何かに役立てるだけでなく、その分野自体に興味がある場合に、それが好きだと言えると思います。
得意=動作
私の場合、プログラミングの分野自体にはあまり興味もないし本も読まないのですが、例えばPythonが仕事で時短するのに使えるかもと思うとその実用的なスキルの部分だけ知りたくなって本を読みます。実際に手を動かしてプログラミングをするという動作に興味があるということです。この時、私はプログラミングは分野としては興味はないけど何かに役立てるために得意になりたいと思っているという状態です。この状態で時間が経てば自然とスキルが上がってくるので、得意になります。
好き=消費 vs. 得意=消費+生産
以上の「好き」と「得意」を別の角度から考えると、好きなことは特に何かに使ったり役立てる予定がなくても知りたいと思うことで、得意なことは何かに使うという目的がなければあまり知りたいと思わないことであるということもできます。消費(インプット)のみで満足できるか、それとも何らかの生産(アウトプット)が目的としてなければやる気にならないか、という違いがあると思います。
得意は環境に依存する
私はプログラミングがまあまあ得意だと思っていますが、もしもプロのデータサイエンティストなどと比べられたら、私はほぼ素人レベルに近いです。このように、得意かどうかは周りとの比較によって変わってしまいます。
得意はやっていて時間が気にならないことならOK
そんなことを言っていると、何かを得意と言える人間は世界チャンピオンくらいに限られてしまう気がしますが、そんなに窮屈に考える必要はないと思っています。自分が何かの動作をしているときに、それがあまり苦痛ではなく、時間がスムーズに流れていくと言う感覚があれば、それを得意と考えていいと思います。
私の場合も、プログラミングをしている時は、気づいたらかなり時間が経ってしまっている感覚になることが多いので、素人であったとしてもプログラミングが得意だといって良いと思っています。
得意の反対の苦手なことであれば、その動作をしていることが苦痛で仕方ないので、時間の流れが遅く感じて、まだ終わらないのかと常に気にしてしまうと思います。なので、苦痛に感じるほどのことでなければ、甘く考えてこれから伸び代があるという意味でも、得意と考えて良いでしょう。
得意を使ってゆるい転職をするには
まず第一に、自分が苦手なことを絶対にやらないということを決めました。少なくとも、苦手なことが1回や2回でなく日常的に必要とされるであろう仕事は避けました。
第二に、自分が得意なこと(ほぼイコール苦手でないこと)が新しい使い方をされていたり、今のレベルで問題なく仕事がこなせるであろう仕事を探しました。新しい使い方がされているというのは、例えば私は論文を書く(日本語・英語)のが結構得意で時間が経ってもあまり苦痛を感じないのですが、新しい仕事ではその文章を書くというスキルが今まで触れたことのないテクノロジー分野の文章を書くのに使えるので、そこに新しさというか好奇心を満たすような快感があります。それに、今までのスキルを大幅にアップデートしなくても仕事がこなせるので大きなストレスもありません。
上の二つを守ると、ワクワクを感じつつストレスなく新しい仕事に取り掛かれるのではないかと思います。
今回は以上です。次回はゆるい転職をするために一番重要な「価値観」について書いていこうと思います。ここまで長々とお読みいただきどうもありがとうございました!