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「体内に棲む100兆のバクテリアとは!?」


100兆を超えるバクテリアが体内には棲んでいると言われている

100兆のバクテリア

あなたの体の中には100兆を超えるバクテリア(細菌)が棲んでいることをご存知でしたか?

—- 知らなかった!!

→ 健康おたくのあなたが知らないとは、大変な問題です。100兆は、少なく見積もっての話で、研究者によると、実際のところ、これよりはるかに多いかもしれないのです。

バクテリアの総重量

そのバクテリアの総重量は?

——- 100g?→ はずれ!
——- 500g?→ はずれ!!
——- 1kg? → 正解!!!

肝臓の重量は?

——- 300g?→ はずれ!
——- 500g?→ はずれ!!
——- 1kg ?→ 正解!!!

人の肝臓の重量はおよそ1kgと言われている

つまり、私たちは肝臓とほぼ同じ重たさの生命体を常に体の中に棲まわせているのです。 バクテリアの多くは腸にいますが、胃のピロリ菌はもとより、膵臓やリンパ節にも棲みついている細菌がいると推測されます。 ここで、肝心なことは、私たちの臓器は交感神経や副交感神経の支配を受けていますが、100兆の細菌はそういう支配を受けておらず、極端なところ、勝手気ままに反乱をおこすことも可能なのです。 しかし、太古の昔から、ヒトと細菌は平和に生てきました。100年前、ヒトは細菌よりももっと大きいサイズの寄生虫とも生きていたのです。 今でも、多くの開発途上国の人たちは、寄生虫を宿しています(その分、アトピー性皮膚炎や花粉症、喘息などが、日本と比べて、圧倒的に少ない)。

病気とは、この共存共栄の関係が崩れた状態であるとも定義できるかもしれません。

数十兆は存在するウィルスが突然変異を起こす可能性も十分に考えられる

驚嘆の不思議

人体に常在する100兆の細菌の遺伝子の総数は、ヒトの遺伝子の総数の約150倍といわれています。 それに、ウイルスもおそらく数十兆は存在するでしょうから、ヒトの遺伝子とは無関係な生命体の一つにでも突然変異がおこり、細菌やウイルスが無秩序に暴れだす可能性は、確率として十分に考えられます。 なんせ、100兆以上ですから。そのたった1個でも変異し、破壊的バクテリアになると、倍々ゲームで一夜にしてすさまじい数になります。 しかし、不思議なことに、健康である場合、ヒトと常在菌やウイルスは平和に共生しています。

人体の中では様々なバクテリアやウィルスが共生している

「共生 Symbiosis」とは、読んで字のごとく、「共に生きる」ということです。進化の頂点にあるはずのヒトは、最も原始的なバクテリアやウイルスとは共生されるべきはずがなかったのです。しかし、もともと、Symbiosisという言葉自体はヨーロッパで生まれ、 それが明治時代に日本語では"共生"と翻訳されたのですが、「相利共生」とか「片利共生」のように生物学上の現象を表現するためのテクニカルな用語に止まってしまったのです。

ところが、大らかな自然は、森羅万象ことごとく、あらゆる面で、あらゆるものが、共に生きているのです。 「 山川草木国土悉皆成仏(さんせんそうもくどしっかいじょうぶつ) 」で、そこでは人間の遺伝子が上位で、バクテリアやウイルスの遺伝子が下位というヒエラルキー(上下関係)さえないのです。

ファージ

ファージが日々、人体を外界からの危険な細菌の侵入を防いでくれている

バクテリアのおよそ1000分の1の大きさのウイルスともなると、いったいぜんたい、どのくらいの数がヒトの体に棲んでいるか? まだ、ほとんどわかっていません。おそらく、バクテリアと同じように数十兆単位だと推測されます。そして、ひたすら、ウイルスは悪物とみなされてきました。 しかし、その見方は訂正されてきています。ウイルスだって大切なのです。

ファージはウイルスの一種で、もっぱら細菌に取り付き、細菌を殺します。最近、わかりだしてきたのですが、ヒトの粘膜にはある種のバクテリア・ファージが存在します。 口腔、生殖器、鼻腔、肛門などの粘膜は、外界からの危険な細菌の侵入を防ぐ一種の防波堤です。 そこに、バクテリア・ファージが存在し、人体に侵入しようとする細菌を殺し、ヒトを守る役目をはたしているわけです。 したがって、むやみやたらにファージを殺すのは危険なことですらあるのです。

胎児でさえも母体にとっては異物

ウィルスは人間を含めた哺乳類の胎児の保護になくてはならないもの

胎児は母親にとって異物です。ところが、母親の免疫によって、体内から排除されません。 腎移植したさいに、移植された腎臓が異物として排除されないように、術後はしばらく厳密な管理が行われます。 しかし、妊娠したからといって、子供が免疫反応によって、母体から拒絶されるとは、誰も考えません。実に不思議だとは思いませんか?これに重要な役目をはたしているのが、胎盤にある合胞体栄養膜細胞です。この細胞が、母親の免疫担当細胞を胎児側に侵入させることなく、栄養や酸素を胎児側に通過させる役目をはたします。 しかし、この重要な細胞がどのようにしてつくられるか、長いあいだわかっていませんでした。ウイルス学の発達により、やっと2000年に、それがヒト内在性レトロウイルスのエンビロープ(被膜)にあるシンシチンというタンパク質の作用で形成されることが解明されたのです。 妊娠すると、それまで眠っていたヒト内在性レトロウイルスが活性化されて大量に増加し、その際にシンシチンが作られ、膜が形成されるのです。つまりウイルスはヒトを含めた哺乳類の胎児の保護になくてはならないものなのです。

それに、森林、海、雲まで含む広範な生態系にウイルスは非常に重要なであることが、次々と明らかになってきています。 ナノメートル単位の極小の大きさですが、海洋に存在するウイルスに限っても、その炭素骨格の総重量はシロナガスクジラの7500万頭分に相当すると見積もられています。 すべてをつなぎ合わせると、なんと1000万年光年、銀河系宇宙の直径の100倍に等しい距離になるのです。

さぁ、今年もあと僅かとなりました。年末に始めたnoteですが、改めてこのような形で情報を発信することの楽しみを感じています。来年も引き続き、皆様の健康に役立つ情報をはじめとする投稿をして参りたいと思っております。

良いお年をお過ごし下さい!

<プロフィール>
はみだしドクター・牧瀬 忠廣(まきせ ただひろ)

早稲田大学政経学部政治学科中途退学。熊本大学医学部卒業。ワルシャワ・メディカル・アカデミー研究留学(脳生理学)。86ヵ国を渡り歩き、世界中の代替療法を研究。「サプリで脱・病院化社会」を提唱するべく牧瀬サプリメントクリニックを開院。医療の国家資格である医師免許を持った医師が、それぞれの症状に対して、的確なサプリメントを飲むことができるように指導している。またMAKISE LABでは沖縄を中心に自生している「月桃」を用いたサプリメント「JIPANG Ginger」を研究・製造・販売を行う。

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