牧瀬サプリメントクリニックのコンセプト
新年あけましておめでとうございます
皆様、新年あけましておめでとうございます。
2025年もご覧頂いている読者の皆様にとって良い1年になりますよう、心よりお祈り申し上げます。その上で「健康」が最も皆様に取っても大事なキーワードとなると思いますので、今年も有益な情報を発信し続けたいと思います。引き続き、ご愛読頂きますようお願い申し上げます。
「共生」
私たちのクリニックの基本コンセプトの一つは、この「共生」です。
いかにして、細菌やウイルスとバランスをとりながら、共に生きていくかです。細菌もウイルスも、自然の一部なのです。偉大な自然は不必要なものはつくらないのです。
そして、「 窮鼠きゅうそ 、猫をかむ」の 諺ことわざ のように、細菌やウイルスも追いつめられると、突然変異をおこし、逆襲を始めるのです。
ウィルス達の逆襲
癌細胞もそうです。抗癌剤によってたたかれると、転移し始め、さらに病状は悪化していくことがしばしばおこります。 抗癌剤と放射線治療を始めたために、それまでおとなしくヒトと共存していた癌細胞が、またたくまに転移し狂暴化する例を、臨床の場でさんざん見てきました。
胃に棲むピロリ菌も、胃潰瘍をおこすほど増えなければ、そっとしてあげたほうが良さそうです。 下手に殲滅すると、急に肥満になったり、アトピー性皮膚炎が悪化する例が多々あります。 ピロリ菌もそれなりの存在理由があるのです。みなさん、胃潰瘍や胃癌のリスクがないのに、ピロリ菌をむやみに駆除するのは熟考を要します。
悪玉菌と善玉菌もしょせんは人間が決めたもの
医療の基本は、異質のこれらの生命体とヒトが、いかにうまく「共生」していくかなのです。これは内科に限ったことではありません。皮膚科についてもそうです。 10種類以上、1兆の常在菌が私たちの皮膚の上で暮らしています。悪玉菌も善玉菌も、しょせん人間が決めたものであって、細菌そのものは、悪でも善でもありません。
ニキビの元凶といわれるアクネ菌も増え過ぎなければ、ヒトの皮膚を守ってくれます。細菌にとっても、ヒトにとっても、肝心なのは共生なのです。 みんな仲良く、「和をもって貴しとなす」の精神で、共存共栄しています。お互いの分泌物がお互いの餌になり、またヒトの汗や皮脂も餌とし共生し、私たちの皮膚を守ってくれているわけです。 なぜならヒトの皮膚は細菌にとっては生活の土台となる大切な基盤であり、それに 傷をつけることは、細菌にとって、自分たちの寝室や台所を壊すに等しいからです。
また、同じ一人の人間の精神にあっても「共生」は重要です。過去の記憶と、未来への不安や希望がバランスよく共存していることが、心の健康に不可欠なのです。 しかし、過去から未来への「あいまいな」連続性、いい換えれば灰色の共生圏を認めない文化の中にあっては、心の病もことのほか深刻です。
では、どのようにして、バランスのとれた「共生」を得ることができるでしょうか?
共生とは大地に戻る=オーガニックの発想
答えは、意外に簡単です。大地に戻ることなのです。へだてなく万物を大らかにはぐくむバランスの創造主、地球そのものに任すのです。 余計な小細工は要りません。人知が入れば、共生の平衡は崩れます。健康増進のためのサプリメントのほとんどは、植物を材料としています。 それは、植物が大地から生まれたからでもあるのです。私たちは意識せず、地球の力を借りているのです。 また、心が病んだとき、自然な大地のふところに抱かれると、おのずから過去と現在と未来がバランスよく共存できるようになるのです。 時間はかかっても、かなりの例で、抗うつ剤も必要でなくなっていくのです。
したがって、可能なかぎり、地球そのもの、つまり「自然そのもの」ということで、「オーガニック」の発想が生まれます。 無農薬、無添加、無香料、どこかのウイスキーの名コピーのように、「なにも足さない。なにも引かない」が、 金科玉条きんかぎょくじょう のようになります。 しかし、これを徹底することは、現実的には非常に難しい。しかも、コストがかかります。
オーガニックとエコの両立
そして、あまりにもオーガニックにこだわることによって、かえって自然を破壊しないでしょうか? オーガニックとエコは本当に両立するのでしょうか? エコをうたいながら、貴重な資源を搾取していないでしょうか? オーガニックという大義名分のために、自然に無理強いをしいてはいないでしょうか? 本当に自然に優しいことなのでしょうか? ひょっとすると、過度なオーガニックは人間のエゴの部分もあるのではないでしょうか?
たしかに、オーガニックであることは重要です。 つまり、素材が3年間農薬や化学肥料を使用しない土地で栽培され、遺伝子組み換えの原材料は使用されず、合成添加物の使用制限がきっちり守られているなどは素晴らしいことです。 しかし、完全に農薬なしで、現実的に農業ははたして可能なのでしょうか?(無農薬農業を実行されて、いい収穫をあげている農家のことは、ときどき本で読んだりはしますが)。 植物はストレスを外部から受けると、みずから生体防御の物質を生み出し(=天然農薬)、それはヒトにとっては発癌性があると主張する研究者もいるくらいです。 ヒトにとって無害である最低限の農薬の使用は、植物にかかるストレスも軽減してあげ、むしろ安全かもしれません。そういう視点からも、見るべきではないでしょうか。
共生-Symbiosis- "The Beyond Organic"
「オーガニック Organic」 or 「ノン・オーガニック Non-Organic」の二者択一の選択そのものも、 時と場合に応じて、「オーガニック」と「ノン・オーガニック」は賢明に共存させるべきではないでしょうか。「共生」という概念は、もちろん「オーガニック」を否定しません。 じゅうぶんに「オーガニック」をバランスよく包含しつつ、それを乗り越えていくことです。
時代は反省の潮流に向かっています。世界は、いや、少なくとも日本は、すでにオーガニックを超えて(Beyond Organic)、共生(Symbiosis)の時代に入ったのです。
それではまたお会いしましょう!
P.S 「noteを拝見してサプリメントを購入させて頂きました」という患者様からのご連絡を頂きました。まだnoteをはじめて間もないのにも関わらず、驚きました。是非、皆様の健康に貢献出来るように引き続き、邁進して参ります。