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マウスピース矯正1日目【歯列矯正#3】

こんにちは。くんぱす先生です。
医師として働きながら、2児の子育て真っ只中です。

さあ!
問題です。

『今、私の口の中には何が今入っているでしょ~か?』

はい、正解!
マウスピースでございます。

(茶番にお付き合い下さりありがとうございます。)

今回の記事は、こんな方々のお役に立てると思います。

”マウスピース矯正に少しでも興味がある”
”若い頃やりたかったけれど、年齢を重ねて「もういいかな、、」という思いになっている”
”Youtubeなどで見て、どんなものかは知っているけどなんかピンとこない”
”40歳以上でやっている人の体験談聞いて背中を押されたい”

おそらく数回分に分けて今後も書いていくのでマガジン化しようと思っています。


ついに始まる

5か月越しの思いが、今ここに。
いよいよマウスピース矯正のスタートラインに立つことができました。

なんでも、準備に時間がかかりますよね。
本番は一瞬なのに、その一瞬のために長い時間準備をするんですよね。
(ゆずの”栄光の架け橋”を脳内再生しながら書いています。)

マウスピース矯正(インビザライン)に関する発信はインターネット上で結構見つけることができます。
私もこの準備期間、モチベーションを上げるため若い女の子のYoutubeや歯科医師の説明動画など色々みてみました。
今まで得た情報にはなかったことを優先的にこちらに記載したいと思っています。

マウスピース矯正が始まるまでの流れ

STEP1・・・歯の健診 →(治療が不要)→STEP3に進む。
       ↓ 治療が必要
STEP2・・・齲歯(虫歯)治療など保険診療を重ねる。
   (注)くんぱす先生のように何か所もある場合は数か月かかります。
       ↓ 
STEP3・・・歯石クリーニング
          (注)くんぱす先生は麻酔が必要な歯周ポケットの深いところまで
      クリーニングを要しました。
       ↓
STEP4・・・矯正前検査
       ↓
STEP5・・・クリンチェック
       ↓
STEP6・・・矯正プランによっては抜歯
       ↓
     【矯正開始】

みなさんが(?)となっているであろう箇所について説明を加えます。

矯正前検査とは

・矯正歯科医の診察
・画像検査(X線(最低3種類)・CT)
・口腔内撮影(写真・3D精密スキャン)
・顔貌写真(正面・側面の真顔と笑顔)
・模型作成(歯列の型取り)

インビザラインでは【iTero】という3D画像で現状や矯正過程を画像として視覚的に確認できる装置があります。
スティック状のスキャナーを口腔内に入れ、順番に歯列を隅々まで撮影していくと3D画像に表してくれる機械です。
自分の歯列の状態が丸見えなので、患者側も矯正前の状態・矯正の過程での歯列の変化・矯正終了時の歯列がイメージしやすいです。

クリンチェックとは

矯正前検査を踏まえ、歯科医師が練る矯正の治療計画のことです。

私の場合は、矯正前検査からクリンチェックまで2週間でした。
この期間は担当の先生次第だと思います。
症例数が多いところだともっとかかったりするのかもしれません。
歯科医にとって”宿題”のようなものなのかな~と思いました。

矯正プラン上必要な抜歯

これは齲歯(虫歯)による抜歯とは違うので保険適応になりません。
私の歯科医院では一本あたり1万円でした。

私の担当医は3つのプランを治療計画として準備して下さいました。
①抜歯しないプラン
②上2本のみ抜歯するプラン
③上2本、下2本の計4本抜歯するプラン

出っ歯(前顎突出)では抜歯が必須であろうと覚悟していた私は、3つのプランを提示されて、いい意味で戸惑いました。

(え!?抜歯しなくても矯正できるの?)

結論、先生の一番のおすすめは②でしたが(笑)
それぞれ一長一短があり、それについて一つずつお話して下さいました。
意外にも、”抜歯すりゃあ揃う”ってもんでもないんだな、と勉強になりました。

『上2本どこを抜くのか』についてです。
歯にはそれぞれ役割があります。

奥歯2本は物をすり潰すために必要。
前歯4本は噛み切るため、審美的に必要。
犬歯は”犬歯ロック”といって噛み合わせが固定されるために必要。

となると必然的に4番と5番どちらか、という選択肢になるそうです。
私は治療歴のある4番の歯を抜歯するプランとなりました。
先生曰く、その方の治療歴など歯の健康状態や歯列のバランスをみて決めるそうです。

この矯正のための抜歯がめちゃくちゃ怖かったんですよね、、、
親知らずは上の左右とも抜いているのですが、それとは違う怖さ・緊張感がありました。
体感的には1リットルくらい脂汗かいたんじゃないかな。。
(多分、嘘。いや、絶対嘘。)

なぜか。
それは両隣の歯が健全に生えているので抜きにくいから。
時間をかけて徐々に力を加えて抜いていく。
正味5分程度何だと思うんですが、体感的には30分くらいずっとアッチにコッチに力をかけられ、時には「ミシミシ」と歯が肉から引きちぎれているんだろう音が骨伝導で脳内まで響く、、、という惨状。。

(お願い、全身麻酔がいい。。)

と弱気になりながら、何か他の話題を考えねば、、と
『地球の温暖化について』
とか規模広めの絶対結論でない話題に脳を持っていこうとするも、すぐに

(ああ、私の4番の歯さん、、今まで40年ありがとう。
 こんな形でお別れして本当に申し訳ない。
 あなたは悪くないの。
 私のかみ合わせがよくなくて、、
 犠牲になってもらわなくてはならなくて。
 たくさん美味しいものを食べさせてくれてありがとう。)

と”歯”の話題に脳が戻ってきてしまい、脂汗の中意味不明な葛藤で過ごしていました。
正直、抜歯が一番メンタル的にもきつかったです。
それも左右2回あるから!

抜歯した直後に血だらけでマウスピース装着というサイコパス感

STEP6から矯正開始まで『数分』という早さで、抜歯に耐え抜いた弱ったメンタルに構うことなくスパルタで始まったマウスピース矯正。
なぜこんなことになったのか。
それは2つ理由があります。

1. もうこれ以上歯医者に時間を取るのがつらかった。
 今週3回も通っていて、さすがに先生まで「なんか連日ですみません。」と言う始末。
ここの歯科医院のパートにでもなったんかというくらいレギュラーメンバー化していたと思います。
2. 「抜歯直後から歯が動き始めるので、できるだけ早く矯正を始めるのが理論上はいいです。」という先生の言葉を受けて。
 
「出血を気になさらないなら、、」と言葉を添えて頂いた記憶があるんですが、医師としての”出血が気になるわけないじゃん。”という謎のプライドが背中を押しました。
(ほう、そうですか。
 出血なんて1mmも気になりません。
 抜歯後、即始めましょう!)

そのときの私を悔やみましたよね、この時ばかりは。

ガーゼを噛みつつ止血している間にマウスピース矯正に関する具体的な取り扱いや注意事項の動画を見させられました。見ました。

マイ・マウスピース登場

動画が見終わり、満を持してご本人様登場!
(これが本物かあ!)

透明で、照明が当たってキラキラ輝くその御姿。。
やっと会えた~

早速、着脱の実践が始まりました。
が、、
いや、血だらけな。
マウスピースも指も。
着けたマウスピースの中で広がる血。

ええ、気にしませんけれども。私は。
ハロウィンも近いし、マスクつけずに街を徘徊してはダメなやつだな、と直感的に感じました。

着脱で意外だったこと

リムーバー

着脱の仕方も、Youtubeで見ていたので(はいはい~)って感じでした。
が、下のマウスピースは自分の指ではどうしても外せずにリムーバーという外すためのアイテムを使いました。
(余計なアイテムは買わないぞ!)
と心に決めていましたが、職業柄爪が短めのせいか、じぇんじぇん取れず止む無くお買いあげました。(¥330)

Amazonでは同じものを見つけられませんでした。
なんだかお高め、、

着けているときより外す時が痛い

ガチっとハマっている時が一番痛いのかなと思っていました。
ところが、どっこい。
外すときに、奥歯側から外すのですが、”奥歯からマウスピース浮いた状態で前歯はまだハマっている状態”が一番痛いことを知りました。
前歯に変な力がかかっているからだと思います。
秒で操作できるようになれば、この時間を短くできると思うので鍛練しようと思います。

思った以上にヨダレが、、

マウスピース外すとき、思った以上の糸引きを見ることになりますので覚悟してください。
これも慣れちゃうんだろうなと思いますが、自分の唾液の粘性の高さを思い知り、若干引きます。
知ってはいましたが、予想を超えていました。

帰宅後

抜歯のための麻酔が切れてくる2,3時間後から抜歯周囲がうずくようになり自前のカロナールを内服しました。
でも”なんか嫌な感じ”はなかなか取れず、結果それはマウスピースによる歯への圧迫によるものだと判明しました。
これは鎮痛剤であまり改善しません。(実体験)
人生において、一番大切なことは”慣れ”だということを学びました。
時間よ、早く経ってくれ、、

家族に血まみれのマウスピース装着時を満面の笑みとともにお届けし、初日の報告を終えました。

次回予告

「マウスピースの着脱の管理やお手入れってやっぱり大変?」
「くんぱす先生、痩せちゃうかも、、」
の二本立てでお送りします。

また見てね!


いや、本当はもっとちゃんと書きます。
「寝るときどうだった?眠れたの?」
「お手入れのためにどんなグッズ準備した?」
→これは、結構情報が出ているので、私は(これ、なくてもいけるよ)というグッズ紹介にしようかな。
「周りの人にどれくらい気づかれる?」
「便利アプリの紹介」
「水しか飲めないけど水筒とか準備しているの?」
などなど伝えたいことがたくさんあります。
矯正に関して、グッズやその他でお金をいかにかけずに付き合っていくかを意識しているので、巷にあふれる(これ、便利だよ~)に惑わされたくない方は参考にしてください。
高額を支払って新たな挑戦をしているときって、気分が高揚しやすくて形から入りやすいですが、冷静に!

では、本日も最後までお読み頂きありがとうございました。








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