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B.B. King – Blues Is King (1967)

 本作が録音されたインターナショナル・クラブのステージ上で、B.B. Kingはギタリストとしてでなく〈偉大なブルース・シンガー〉と紹介されているが、それは正しい。シカゴのリーガル劇場でもそうだったように、彼自身は卓越したファルセットや情熱的なシャウトを聴かせる紛れもないシンガーであり、「Waitin' On You」に続くバンド紹介でギターのLucilleをメンバーの一人として紹介しているとおり、彼女とKingが二人でひとつのコンビというわけだ。
 先の『Live At The Regal』と同様にブルースの聖典となったライブ作品『Blues Is King』には、全盛期のKingとそれを熱狂的に迎える観客の交流が記録されている。Kingが吐き出す嘆きに観客が猛烈なシンパシーで応える「Don't Answer The Door」のコール&レスポンスは、「How Blue Can You Get」のような曲ですでに確立されていた彼独自のスタイルであり、ステージと客席で交わされるこうした大仰な一連の〈会話〉は、ブルース・ライブにおける一種の様式美となっていた。
 もうひとつ特筆すべきはDuke Jethroのオルガンが本領を発揮していることで、たとえば伝統的なスロー・ナンバーである「Gambler's Blues」の嵐のようなプレイでそれは顕著だ。ラストの「Gonna Keep On Loving You」におけるLucilleのソロはいつにも増して力が入っており、荒々しく聴く者の心に突き刺さってくる。
 本作にはブルースの持つ高揚と、コンサートでしか生まれえない最高純度の陶酔が詰まっている。『Regal』と同列に称賛されてしかるべき作品だ。