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大学・大学院・教育・研究のあれこれ

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#データ解析

データ解析者の心得: 製造DXの初歩の初歩

随分と長い間,主にプロセス産業の製造現場のデータを対象として,様々な解析を行ってきた.今でも,いくつかの企業と一緒にデータ解析をしている.特に最近は,製造DX実現を掲げての依頼が多い.これまで,多くの成果をあげてきたし,それ以上に多くの失敗もしてきた.その経験を踏まえて,製造プロセスのデータ解析をしようという技術者に「これだけは伝えておきたい」ということがある.それを「3つの心得」としてまとめておくことにした.もっと詳しく知りたいという人がいれば,私の講演を聞いて下さい.

研究室紹介(2):製造技術,人工知能,医療・ヘルスケア

研究室紹介のつづき.主な研究内容について述べる. 産業界の課題を解決するここまでに述べてきたような思考やフレームワークを用いて,私自身はデータ活用を推進してきた.ここでは,研究成果の一部を紹介する. 製剤関連では,第一三共株式会社と共同で実施してきた一連の研究がある.最初に取り組んだのは,プロセス解析工学(PAT)の研究開発である.私がこの分野に入り込んだ当初,あちこちの国際会議で,ポテトチップスの写真を見せられ,なんと自虐的な集団なのだろうと思った.共同研究では,近赤外

研究室紹介(1):課題解決型の応用研究を志す

京都大学大学院情報学研究科にある研究室(ヒューマンシステム論分野)の紹介をしてみる.研究室の公式ウェブサイトをまったく更新していないのだけれども,ある学会から研究室紹介記事を書くようにとの依頼があって,意を決して書いたので,その原稿を編集した内容をここに残しておくことにする. 課題解決型の応用研究を志す私が大学院修士課程に在学していたとき,橋本伊織先生(当時の教授)から「加納君,基礎研究の対極は応用研究か?」と尋ねられた.私は「そりゃそうでしょ」と思った. 研究には基礎研

データ解析視点で見た医薬品連続生産の管理戦略

最終製品の品質を確実に保証しなければならないという点で,バッチ生産と連続生産との間に違いはないが,生産方法が異なるため,バッチ生産で実績のある管理戦略をそのまま連続生産に適用できるわけではない. 連続生産の特徴は,その名の通り,原料を連続的に製造プロセスに供給し,中間製品を工程間で貯蔵することなく連続的に次工程に移送し,最終製品も連続的に取り出すことである.このため,ロットごとに中間製品の特性テストを行い,合格したものを次工程に送るという,バッチ生産で実績のあるQualit

データ解析や数学の理解にはイメージが大切

多変量解析であれ,機械学習であれ,データを解析する道具は数学で鍛えられている.数学というと,数式を見ると蕁麻疹がでるとか,生理的に無理とか,「日常生活で使うことはないから勉強するのは無駄(キリッ」とか,色々な感想があるだろうが,理解するために大切なのは,イメージを持つことだ. 例えば,線形代数や微積分.大学に入学すると,必修科目に指定されていれば,とりあえず履修する.δ-εがどうとか語る教員に,頼むから日本語で話してくれと思う学生もいるだろう.私もそうだった.数学の講義で,