看護師留学応援:費用を奨学金と補助金で賢く取得する⁉(その3)
1.フルブライト奨学金
笹川保健財団の看護職海外留学奨学金制度は違い、看護学だけでなく、医師やその他研究者すべての留学生が利用可能な奨学金制度です。
笹川保健財団と同様、フルブライト奨学金は返済不要の奨学金です。これは、アメリカと他国間の相互理解を促進することを目的とした、米国政府主導のプログラムです。そのため、以下の点が特徴です:
1-1. 返済不要
フルブライト奨学金は、返済義務のない助成金として提供されます。
学費、生活費、渡航費などをカバーし、奨学生の経済的負担を大幅に軽減します。
1-2. 条件
プログラム終了後、出身国に一定期間帰国することが求められる場合があります(2年間の帰国義務条項)。
これは、奨学生が帰国後に得た知識や経験を活かし、出身国の発展や国際理解の促進に貢献することを目的としています。
1-3. 適用範囲
学部生、大学院生、研究者、教員など、さまざまなカテゴリーで対象となります。
支援内容は奨学金の種類や目的によって異なりますが、基本的には返済が求められることはありません。
2.フルブライト奨学金の支援内容
選抜された奨学生に多様な費用をカバーする手厚い支援を提供しています。その支援内容は以下の通りです:
往復渡航費:全額現物支給。
滞在費:月額1,320~2,660ドル(地域によって異なる)。
住居手当:月額300~450ドル(家族の人数による)。
家族手当:月額200~300ドル。
授業料:最大40,000ドル(1年目のみ)。
研究費や図書費、着後雑費なども支給されます。
保険:疾病傷害保険が奨学生本人に付与されます。(自己負担はありません)
3・2年目以降の支援は可能か?
フルブライト奨学金制度では、1年目の授業料に関して最大4万ドルの支援がありますが、2年目については支援内容が異なります。2年目は、授業料、生活費などを含めて合計で最大2万5千ドルまでの支援が提供されます。この制度は給付型であり、返済義務はありません。
詳しい支援内容や条件などは下記PDFをご覧ください。
まとめ
留学期間を4年として笹川財団看護職海外留学奨学金制度とフルブライト奨学金を比較すると下記のようになります。
両者とも、細則や支給制限が多岐にわたります。そのため、必ずそれぞれの制度について詳細を確認するようにしてください。
アメリカの大学院に4年間留学する総費用について考えてみました。円貨に換算すると、なんと6,800万円に達します。確かに高額ですが、これには理由があります。医療分野の将来を担う人材を育成し、必要なスキルを習得するためには、この投資が不可欠だと私は感じています。質の高い教育と環境を提供するための費用だと考えると、この金額にも納得がいきます。
以上です。