医療現場のカスタマーハラスメント実態調査:71.4%の医師が被害に遭遇!

カスタマーハラスメント、カスハラは近年、社会問題として注目されています
多くは接客業で認めていた問題ですが、医療現場にも及んできています

この場合のカスハラは
患者やその家族からハラスメント被害を医療者におこなう場合を指します

2024年8月に発表されたエムスリーの医師調査を紹介します

調査結果の概要

1. 全体の71.4%が被害を経験

m3.comが2024年8月に行った調査によると、945人の医師のうち71.4%が過去3年間で何らかのカスハラ被害を経験したと報告しています。特に勤務医では74.0%と被害率が高く、開業医の62.8%と比較しても差が顕著です。

2. 40代の医師が最も被害に遭遇

40代の医師では、実に82.9%がカスハラの被害を報告しており、最も高い割合を示しています。また、20~30代の若手医師も78.9%が被害を経験しており、年齢が若いほど患者からのハラスメントを受けやすい状況が浮き彫りになっています。

3. 女性医師の76.8%がカスハラ被害に

性別で見ると、女性医師の76.8%がカスハラ被害を経験しており、男性医師の70.9%と比べるとわずかに高い数字です。しかし、若手医師には女性の割合が多いことも考慮する必要があり、年齢が大きな要因として影響している可能性もあります。


カスハラの背景と加害者の特徴

調査では、高齢者や社会的地位の高い患者がカスハラの加害者となるケースが多いと指摘されています。特に年上の患者が、若い医師に対して暴言や不当な要求をする事例が目立ちます。医師の仕事は命を預かる重大な責任を伴うものであり、患者との関係は重要です。しかし、医師がハラスメントにさらされることで、医療現場におけるストレスが増し、医療の質や安全性にも悪影響を及ぼす可能性があります。


若手医師や女性医師への負担増加

若手医師や女性医師は、現場のプレッシャーに加えてカスハラにも直面しており、その精神的負担は計り知れません。このような状況は、医師不足や長時間労働、医療事故のリスク増加にもつながりかねないため、早急な対策が求められます。例えば、各病院でのカスハラ対策の強化や、患者とのコミュニケーションの改善が不可欠です。


おわりに

医療現場のカスハラの実態は少なくありません。

暴言や暴力に対しては毅然とした対応が求められます。

暴言や暴力では医師患者信頼関係が失われている場合、応召義務にはあたらないという判例があります。我慢して続ける必要性はありません。


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