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せとぎわの道化師

「ギリギリのところまで行って、何が正しくて何が間違えているか。それだけは掴んでおきたい」

何事も無かったように、僕は言葉を続けた。
 
「もしも全てが間違えていたなら?」
 娘は、当然の疑問を口にした。
 
「そもそも全てと呼べるものなど無い!」
 僕は答えた。

 彼女は尋ねる。
「誰の言葉?」

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