𝚓𝚎

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自由な熊みたいに

あれほどダメだと言ったのに彼はきた 久しぶりに見る彼は信じられないほど美しい 庭の落ち葉を踏みしめながら 1階の書斎の方へ向かってくる 私もついに待てなくなって…

𝚓𝚎
4日前
1

10/5

ようやく秋のはじまり 赤ぶどうジュースにかぼちゃパイ 魔女を意識してボルドーのリップ ダークグリーンのシャツから見える彼の素肌 短い絶頂のあと 庭に出て一服しな…

𝚓𝚎
4日前

夏の終わりに、この世の愉しみを🍸

金曜夜23時のオフィス。今夜も残っているのは彼女だけ。パソコンの電源を落とし、嫌いな同僚のブランケットに残ったコーヒーをじんわり染み込ませた後、ワインに合うつまみ…

𝚓𝚎
1か月前
3

痕がなくて嬉しい、ヨット遊び⛵️

ブランケットを纏い 濃いめのラテを持ってテラスに出る 今朝の海は穏やかだ☕️ 昨日の人は 朝になるとちゃんと消えていた だらだらと居座られるのは 苦手なのでありがた…

𝚓𝚎
1か月前

14:00

林檎の木の下で 退屈な詩集を読み返す 大人たちは昼寝中 あと30分もしたら お茶とケーキを求めて 夢の中から戻ってくるだろう Qはぬるいプールを漂っている 半開きの口 …

𝚓𝚎
1か月前
2

🦪

湖に浮かぶ午後 オパールのおっとりとした輝き 蜜のようなワイン 冴え渡る多幸感 【今夜もあの男がくる】 人魚のようになめらかで ピンクもブルーも両方ほしい ラベンダ…

𝚓𝚎
1か月前

新月に惑わされ、秋コスメ

私だけのアトリエをつくった 薄くて粘度のある膜のなか 蒸留された音だけを 聴くことができる秘密の場所 そこで絵を描くことも 詩を書くことも 器を作ることも 詩を諳んじ…

𝚓𝚎
1か月前
1

シャンパンしか与えられない

楽しくて仕方がない もう何日も書き続けている こんなことは初めてだ 頭がフラフラしてくると 水を飲みチョコチップクッキーを齧った 頭がグラグラしてくると 床に落ちて…

𝚓𝚎
6か月前

絶望にはシャンパンを

8:00 悪魔にうなされ起きる びっしょり濡れた不快なからだ 13:00 なにもかも恐ろしくて震えるので Pを呼んでふたりでシャンパンを開ける 21:00 気絶していたようだ ラム…

𝚓𝚎
6か月前
2

朝、シャンパンとフロマージュ

4:00 これからパーティーをする 冷たい砂のうえ シャンパンとフロマージュ 9:00 起きてお風呂🛁 梔子の香りのボディークリーム 19:00 たまには奈良に行こうと思い 旅の準…

𝚓𝚎
6か月前
4

心地いい疲れを纏って

10:00 ひさしぶりに フランスのサスペンスが読みたくなって ギヨーム・ミュッソと ピエール・ ルメートルで迷う 15:00 ホテルのプールへ 少し泳いでから プールサイドでピ…

𝚓𝚎
6か月前
3

chapter :2

白樺の森まで散歩 隠れていたリスに胡桃をあげる 街に出てパールイヤリング 花のかたちのワイングラスを買う サーモンのタルタルと バゲットを準備して ささやかな夜の宴…

𝚓𝚎
6か月前
1

ソムリエの彼との愉しみ

8:00 ホテルの朝食ブュッフェへ たっぷりのサラダをとって オレンジジュースとクロワッサン🥐 オムレツも焼いてもらう カフェラテも忘れずに 11 :00 蔦屋書店に寄って小説…

𝚓𝚎
6か月前
3

テーマは悪夢で、本を読む

5:00 悪魔にうなされて起きた それで悪夢のようでいて美しい壮大な物語 ハ・ジウン『氷の木の森』を読むことにした 9:00 彼がカフェへ連れて行ってくれる コーヒーとフレ…

𝚓𝚎
6か月前
1

腐ってしまった女

9:00 いつのまにお金がもうない 両親に電話してもでない 二人が帰ってくるのは来週だ どうしよう何も食べるものがないのに 11:00 腐りかけのバナナを発見🍌 コーヒーがの…

𝚓𝚎
6か月前

ローストビーフは巨人に似てる

4:00 夢中で本を読む彼 喉が渇いたと 訴えても見向きもしない 7:00 今日はまたすごく寒くなった 甘酒を温めてのむ 18:00 ローストビーフのサンドイッチを食べながら 進撃…

𝚓𝚎
6か月前
2
自由な熊みたいに

自由な熊みたいに

あれほどダメだと言ったのに彼はきた

久しぶりに見る彼は信じられないほど美しい

庭の落ち葉を踏みしめながら

1階の書斎の方へ向かってくる

私もついに待てなくなって庭に飛び出す

そのまま二人は落ち葉の上で愛しあう

気がすむと二人で家に戻り

お茶を淹れケーキを食べ

2階のベッドに潜り込んだ

10/5

10/5

ようやく秋のはじまり

赤ぶどうジュースにかぼちゃパイ

魔女を意識してボルドーのリップ

ダークグリーンのシャツから見える彼の素肌

短い絶頂のあと
庭に出て一服しながら本を読む

はだかの胸に月光が当たる

夏の終わりに、この世の愉しみを🍸

夏の終わりに、この世の愉しみを🍸

金曜夜23時のオフィス。今夜も残っているのは彼女だけ。パソコンの電源を落とし、嫌いな同僚のブランケットに残ったコーヒーをじんわり染み込ませた後、ワインに合うつまみを考えながら、彼女は会社を出る。

最寄り駅から自宅までは恐怖の時間。女であることの不自由さを感じる時間。自宅に入りカギを閉めてようやくホッとできる。なんという理不尽。

軽くシャワーを浴び、シルクのキャミドレスに着替えたら、まずはよく冷

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痕がなくて嬉しい、ヨット遊び⛵️

痕がなくて嬉しい、ヨット遊び⛵️

ブランケットを纏い
濃いめのラテを持ってテラスに出る
今朝の海は穏やかだ☕️

昨日の人は
朝になるとちゃんと消えていた
だらだらと居座られるのは
苦手なのでありがたい

でもなぜか首の痕も消えている

あんなにきつく絞められていたのに
一体どういう技術だろう?

すごくきもちよかったし
近々また会いたくなりそう

お気に入りが増えて気分がいい

今日はドーナッツをテイクアウトして
そのまま海でヨ

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14:00

14:00

林檎の木の下で
退屈な詩集を読み返す

大人たちは昼寝中
あと30分もしたら
お茶とケーキを求めて
夢の中から戻ってくるだろう

Qはぬるいプールを漂っている
半開きの口 脱げそうな水着

今すぐ二人で2階のベッドに行って
あのサファイアの瞳に魅了されたい

🦪

🦪

湖に浮かぶ午後
オパールのおっとりとした輝き
蜜のようなワイン
冴え渡る多幸感

【今夜もあの男がくる】

人魚のようになめらかで
ピンクもブルーも両方ほしい
ラベンダー色の気配を纏って
肌はメレンゲのようにふかふか

【綺麗なわたしを隠さないと】

新月に惑わされ、秋コスメ

新月に惑わされ、秋コスメ

私だけのアトリエをつくった
薄くて粘度のある膜のなか
蒸留された音だけを
聴くことができる秘密の場所

そこで絵を描くことも
詩を書くことも
器を作ることも
詩を諳んじることだってできる

でも初めにするのはそう
秋の新作コスメを試すこと

深いボルドーのシャドウには
満月の夜を思わせる
ゴールドラメをのせてみる?
このリップと
ネイルの色味をあわせて
少しカルト的な雰囲気を纏ってみる?

アンテ

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シャンパンしか与えられない

シャンパンしか与えられない

楽しくて仕方がない
もう何日も書き続けている
こんなことは初めてだ

頭がフラフラしてくると
水を飲みチョコチップクッキーを齧った

頭がグラグラしてくると
床に落ちて寝ていて
目覚めてまた椅子に座って書き始める

身体はボロボロなのに
楽しくて仕方がない
このまま書き死んでもいい

何度もドアを叩く音がして目覚めた
またいつのまにか床に落ちていた
近くにあったリネンシャツを羽織り
ドアを開けると

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絶望にはシャンパンを

絶望にはシャンパンを

8:00
悪魔にうなされ起きる
びっしょり濡れた不快なからだ

13:00
なにもかも恐ろしくて震えるので
Pを呼んでふたりでシャンパンを開ける

21:00
気絶していたようだ
ラムチョップを焼いて
赤ワインを開ける

23:00
いつも孤独な彼
哀しそうで見ていられない

朝、シャンパンとフロマージュ

朝、シャンパンとフロマージュ

4:00
これからパーティーをする
冷たい砂のうえ
シャンパンとフロマージュ

9:00
起きてお風呂🛁
梔子の香りのボディークリーム

19:00
たまには奈良に行こうと思い
旅の準備をする
昨日届いたセラムと
ロバート・A.ハインラインの
『月は無慈悲な夜の女王』をいれる

22:00
彼にバレて階段から突き落とされる
すりむいたひざを猫がなめる

心地いい疲れを纏って

心地いい疲れを纏って

10:00
ひさしぶりに
フランスのサスペンスが読みたくなって
ギヨーム・ミュッソと
ピエール・ ルメートルで迷う

15:00
ホテルのプールへ
少し泳いでから
プールサイドでピニャコラーダをのむ
心地よい疲れを纏った身体で
部屋で待っている彼の元へ

19:00
アトリエに行って少し創作
絵を描いたり詩を書いたり

23:00
シャンパンを手に海まで
波の音につつまれる
途中でOが来たので一緒

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chapter :2

chapter :2

白樺の森まで散歩
隠れていたリスに胡桃をあげる

街に出てパールイヤリング
花のかたちのワイングラスを買う

サーモンのタルタルと
バゲットを準備して
ささやかな夜の宴を始める

ソムリエの彼との愉しみ

ソムリエの彼との愉しみ

8:00
ホテルの朝食ブュッフェへ
たっぷりのサラダをとって
オレンジジュースとクロワッサン🥐
オムレツも焼いてもらう
カフェラテも忘れずに

11 :00
蔦屋書店に寄って小説を2冊
アンナ・カヴァン『眠りの館』
ジャクリーン・バブリッツ『わたしの名前を消さないで』

19:00
先週ワインショップで出会った
ソムリエの彼と食事
話している間ずっと
お互いの唇を盗み見る

26:00
彼のワイ

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テーマは悪夢で、本を読む

テーマは悪夢で、本を読む

5:00
悪魔にうなされて起きた
それで悪夢のようでいて美しい壮大な物語
ハ・ジウン『氷の木の森』を読むことにした

9:00
彼がカフェへ連れて行ってくれる
コーヒーとフレンチトーストのおかげで
とても幸せな気持ちになる

11:00
今日はあえて悪夢をテーマに読書しよう
主人公が過去のトラウマのせいで悪夢にうなされる
イヴ&ロークシリーズを再開しよう

17:00
春コスメがどっさり届いたので

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腐ってしまった女

腐ってしまった女

9:00
いつのまにお金がもうない
両親に電話してもでない
二人が帰ってくるのは来週だ
どうしよう何も食べるものがないのに

11:00
腐りかけのバナナを発見🍌
コーヒーがのみたい…

18:00
近くに住むUが
ピザを持って来てくれることになった
アンナ・カヴァンをちらちら読みながら待つ

21:00
当然そうなるとは思っていたけど
ここまで容赦ないとは思わなかった
重油まみれの海で死んでる

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ローストビーフは巨人に似てる

ローストビーフは巨人に似てる

4:00
夢中で本を読む彼
喉が渇いたと
訴えても見向きもしない

7:00
今日はまたすごく寒くなった
甘酒を温めてのむ

18:00
ローストビーフのサンドイッチを食べながら
進撃の巨人の11巻をよむ
ローストビーフの色味が巨人に似ている

22:00
桃の缶詰を開けて
トロイ・シヴァンの音楽を聴く