𝚓𝚎

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最近の記事

自由な熊みたいに

あれほどダメだと言ったのに彼はきた 久しぶりに見る彼は信じられないほど美しい 庭の落ち葉を踏みしめながら 1階の書斎の方へ向かってくる 私もついに待てなくなって庭に飛び出す そのまま二人は落ち葉の上で愛しあう 気がすむと二人で家に戻り お茶を淹れケーキを食べ 2階のベッドに潜り込んだ

    • 10/5

      ようやく秋のはじまり 赤ぶどうジュースにかぼちゃパイ 魔女を意識してボルドーのリップ ダークグリーンのシャツから見える彼の素肌 短い絶頂のあと 庭に出て一服しながら本を読む はだかの胸に月光が当たる

      • 夏の終わりに、この世の愉しみを🍸

        金曜夜23時のオフィス。今夜も残っているのは彼女だけ。パソコンの電源を落とし、嫌いな同僚のブランケットに残ったコーヒーをじんわり染み込ませた後、ワインに合うつまみを考えながら、彼女は会社を出る。 最寄り駅から自宅までは恐怖の時間。女であることの不自由さを感じる時間。自宅に入りカギを閉めてようやくホッとできる。なんという理不尽。 軽くシャワーを浴び、シルクのキャミドレスに着替えたら、まずはよく冷えた白ワインを飲む。渇ききった身体に染み渡るアルコール。さきほどまでの緊張と恐怖

        • 痕がなくて嬉しい、ヨット遊び⛵️

          ブランケットを纏い 濃いめのラテを持ってテラスに出る 今朝の海は穏やかだ☕️ 昨日の人は 朝になるとちゃんと消えていた だらだらと居座られるのは 苦手なのでありがたい でもなぜか首の痕も消えている あんなにきつく絞められていたのに 一体どういう技術だろう? すごくきもちよかったし 近々また会いたくなりそう お気に入りが増えて気分がいい 今日はドーナッツをテイクアウトして そのまま海でヨット遊びをしよう⛵️ ラベンダーブルーのコットンドレスに オパールのブレスレッ

        自由な熊みたいに

          14:00

          林檎の木の下で 退屈な詩集を読み返す 大人たちは昼寝中 あと30分もしたら お茶とケーキを求めて 夢の中から戻ってくるだろう Qはぬるいプールを漂っている 半開きの口 脱げそうな水着 今すぐ二人で2階のベッドに行って あのサファイアの瞳に魅了されたい

          🦪

          湖に浮かぶ午後 オパールのおっとりとした輝き 蜜のようなワイン 冴え渡る多幸感 【今夜もあの男がくる】 人魚のようになめらかで ピンクもブルーも両方ほしい ラベンダー色の気配を纏って 肌はメレンゲのようにふかふか 【綺麗なわたしを隠さないと】

          新月に惑わされ、秋コスメ

          私だけのアトリエをつくった 薄くて粘度のある膜のなか 蒸留された音だけを 聴くことができる秘密の場所 そこで絵を描くことも 詩を書くことも 器を作ることも 詩を諳んじることだってできる でも初めにするのはそう 秋の新作コスメを試すこと 深いボルドーのシャドウには 満月の夜を思わせる ゴールドラメをのせてみる? このリップと ネイルの色味をあわせて 少しカルト的な雰囲気を纏ってみる? アンティークの巨大な鏡の前で はだかの女がひとり 熱に浮かされたように 愉しんでいる姿

          新月に惑わされ、秋コスメ

          シャンパンしか与えられない

          楽しくて仕方がない もう何日も書き続けている こんなことは初めてだ 頭がフラフラしてくると 水を飲みチョコチップクッキーを齧った 頭がグラグラしてくると 床に落ちて寝ていて 目覚めてまた椅子に座って書き始める 身体はボロボロなのに 楽しくて仕方がない このまま書き死んでもいい 何度もドアを叩く音がして目覚めた またいつのまにか床に落ちていた 近くにあったリネンシャツを羽織り ドアを開けると彼がいた そして今は海の上にいる 書くものは全て取り上げられ シャンパンとフル

          シャンパンしか与えられない

          絶望にはシャンパンを

          8:00 悪魔にうなされ起きる びっしょり濡れた不快なからだ 13:00 なにもかも恐ろしくて震えるので Pを呼んでふたりでシャンパンを開ける 21:00 気絶していたようだ ラムチョップを焼いて 赤ワインを開ける 23:00 いつも孤独な彼 哀しそうで見ていられない

          絶望にはシャンパンを

          朝、シャンパンとフロマージュ

          4:00 これからパーティーをする 冷たい砂のうえ シャンパンとフロマージュ 9:00 起きてお風呂🛁 梔子の香りのボディークリーム 19:00 たまには奈良に行こうと思い 旅の準備をする 昨日届いたセラムと ロバート・A.ハインラインの 『月は無慈悲な夜の女王』をいれる 22:00 彼にバレて階段から突き落とされる すりむいたひざを猫がなめる

          朝、シャンパンとフロマージュ

          心地いい疲れを纏って

          10:00 ひさしぶりに フランスのサスペンスが読みたくなって ギヨーム・ミュッソと ピエール・ ルメートルで迷う 15:00 ホテルのプールへ 少し泳いでから プールサイドでピニャコラーダをのむ 心地よい疲れを纏った身体で 部屋で待っている彼の元へ 19:00 アトリエに行って少し創作 絵を描いたり詩を書いたり 23:00 シャンパンを手に海まで 波の音につつまれる 途中でOが来たので一緒に過ごした

          心地いい疲れを纏って

          chapter :2

          白樺の森まで散歩 隠れていたリスに胡桃をあげる 街に出てパールイヤリング 花のかたちのワイングラスを買う サーモンのタルタルと バゲットを準備して ささやかな夜の宴を始める

          ソムリエの彼との愉しみ

          8:00 ホテルの朝食ブュッフェへ たっぷりのサラダをとって オレンジジュースとクロワッサン🥐 オムレツも焼いてもらう カフェラテも忘れずに 11 :00 蔦屋書店に寄って小説を2冊 アンナ・カヴァン『眠りの館』 ジャクリーン・バブリッツ『わたしの名前を消さないで』 19:00 先週ワインショップで出会った ソムリエの彼と食事 話している間ずっと お互いの唇を盗み見る 26:00 彼のワインショップへ行き カウンターの中で たっぷり愉しんだ

          ソムリエの彼との愉しみ

          テーマは悪夢で、本を読む

          5:00 悪魔にうなされて起きた それで悪夢のようでいて美しい壮大な物語 ハ・ジウン『氷の木の森』を読むことにした 9:00 彼がカフェへ連れて行ってくれる コーヒーとフレンチトーストのおかげで とても幸せな気持ちになる 11:00 今日はあえて悪夢をテーマに読書しよう 主人公が過去のトラウマのせいで悪夢にうなされる イヴ&ロークシリーズを再開しよう 17:00 春コスメがどっさり届いたので シャネルのシー シェルを塗ってみる 大人っぽいベージュで春を忍ばせる これにク

          テーマは悪夢で、本を読む

          腐ってしまった女

          9:00 いつのまにお金がもうない 両親に電話してもでない 二人が帰ってくるのは来週だ どうしよう何も食べるものがないのに 11:00 腐りかけのバナナを発見🍌 コーヒーがのみたい… 18:00 近くに住むUが ピザを持って来てくれることになった アンナ・カヴァンをちらちら読みながら待つ 21:00 当然そうなるとは思っていたけど ここまで容赦ないとは思わなかった 重油まみれの海で死んでる魚みたいな気分

          腐ってしまった女

          ローストビーフは巨人に似てる

          4:00 夢中で本を読む彼 喉が渇いたと 訴えても見向きもしない 7:00 今日はまたすごく寒くなった 甘酒を温めてのむ 18:00 ローストビーフのサンドイッチを食べながら 進撃の巨人の11巻をよむ ローストビーフの色味が巨人に似ている 22:00 桃の缶詰を開けて トロイ・シヴァンの音楽を聴く

          ローストビーフは巨人に似てる