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認知症が怖くて精神病んで気づいたら認知行動療法をしていた

 noteへの投稿はこの記事が最初です。
 きっと多くの方は、自らの経歴や職歴、家族構成を含めた自己紹介を初投稿にされると思います。
 ただ私が今回初投稿に選んだのは、タイトルにも書いた
アラサーが若年性アルツハイマーへの恐怖との戦いと今までの経緯”を記入しようと思います。
 先に書きますが、私は自分がアルツハイマーや認知症では無いとは思っています。
ただ、きっと世の中には私と同じような状態のアラサーは山ほど居ると思いますし、
そういった方々に読んで少しでも救われて欲しいと思い今回自己紹介よりも先にnoteの
記事にしました。恐らく精神分野などに精通した方がいらっしゃれば、私にぴったりの病名も付けていただけるとは思っております。そしてもし、仮に私がそういった脳疾患だったとしたら、この私の体験した内容が後の世の中の医学の発展にほんの少しでも役立てばと思っております。

拙い文章だとは思いますが、最後までお付き合い頂けましたら幸いです。


1.前触れのない正体も分からない不安訴求

 忘れもしません。あれは2021年の12月中旬でした。私はアラサーに差し掛かり世の中がクリスマスや年の瀬に向けて慌しくなり、自分自身を含めたサラリーマンは
四半期の締めに東奔西走していた頃でした。
 夜中の2時にいきなり目が覚めたのです。ただ夜中に目覚めることは今までもあり珍しい事ではありませんでした。ただその日は明らかに違いました。

とにかく不安なのです。

 まず最初に仕事の事。先述した通り四半期の締めもあり、明日の予定、今日の仕事。
全てが進行出来るか、全てが何事も無く終わっているか。それが頭の中をグルグルと回り始めました。
 次に襲ってきたのは

全ての耳に入る音が私を責め立てているように聞こえるのです。

 例えるなら、自分自身に向けられている悪口って、面と向かって言われていなかったとしても、その場に出くわすと何となく“あっ…今自分の話をしていたな?”って勘ずく時があるじゃないですか?さもないただの物音全てがそれに聞こえるのです。
 道ゆく車の音、風の音、衣擦れの音、家鳴り音。全てが私に向けて何か責め立てる
音に聞こえるのです。
 得体の知れない不安感。自他ともに楽天家として生きてきた私にはその正体が全く
分からず。アラサーにもなって半泣きでその日は朝日を迎えました。

 そして訳が分らないうちに“若年性アルツハイマー”という病に対して異様なまでに
恐怖を抱くようになりました。

この日を境に終わりの見えない私の戦いは始まりました。



2.数字が数えられなくなるまで。

 “その日”以降は、明らかに記憶力が低下しました。いや、低下したというと語弊が
あります。忘れるという事、記憶という概念に執着するようになりました。

 きっと誰にだってあります。仕事でアポを取りながら、伝票処理をして電話の内容が疎かになったり、考え事をしながら会話をして『さっきの話の続きなんだけどさ〜』
なんて言われて、何だっけってなったり。
 他の人達からしてみたら『いやいや、誰だってあるよ』ってポカミスや記憶の抜けに一々頭が過剰に反応するのです。
 もうそういった事があれば、すぐに脳内には“若年性アルツハイマー”という文字が浮かび上がります。今だ‼︎って私の頭の中を真っ黒に染め上げるのです。
 そうなってしまえば“それ”しか考えられなくなります。たとえ仕事中でもトイレに
行ったフリをして、スマホでひたすら若年性アルツハイマーに関する記事を探す。
記事を読んだところで落ち着いたりする訳ではないのにとにかく探す。そうしないと
不安で不安で泣きそうになるのです。

 恐らく今までは上の空で過ごしてきて、些細な物忘れや記憶の抜け・欠落を異常だと思っていなかったんだと、そう思います。元々自他ともに認める楽天家のテキトー人間ですから、忘れるのがデフォルトでした。そのテキトーな生き様に対してツケが回ったのか、物忘れ一つ一つを確実に自分自身で数えるようになり、その度に若年性認知症やアルツハイマーの記事を読み不安に押しつぶされておりました。

 日常生活でも思考に違和感を感じるのは、それからそう遠くは無い日数でした。慣れ親しんだ近所の道が急に見た事もない道路に思えたり。これも少し語弊のある表現ではあるのですが、皆さんはいつも出勤時に最初に差し掛かる曲がり角の白線がどのくらい掠れているかって分かりますか?日常生活で気づかなかった事に気がつくとその場所が急に私の知らない場所になるのです。意味が分からないでしょ?自分自身でも正直に書いていて意味が分からないですから。でもそういう思考になる、その意味不明さや気味の悪さに私の頭の中は、すかさず“若年性アルツハイマー”というワードを提示
するのです。

 そんな意味の分からない不安訴求と気味の悪い中で4ヶ月を過ごしたある日でした。
仕事で棚卸しがあり、在庫品を数えていた時でした。

1の次が分からなくなりました。

 正確に書くと、“1の次は2“という事は理解しているのですが“2“という概念が分からない。目の前にある段ボールは本当に“2個“なのだろうか?
 当たり前にわかっていた事が分からなくなる。不安どころではありません。
 その場で泣けるなら泣きたい、吐けるなら吐きたい。目の前が真っ暗になってしまいその日は仕事を早退をしたのを覚えています。


3.初めての物忘れ外来

 数字の概念が頭から消えてからは症状は悪化の一途を辿っていました。初めての症状からすでに半年は経過していましたが、その頃になると
・人混みでの眩暈、吐き気
・急に泣きたくなる
・寝ても脳みそを空焚きしているようで頭の中が疲れる(思考にノイズが入る感じ)
・曜日感覚の鈍り(曜日や月を間違える)
・読解力の低下
といった自覚症状が出ておりました。
 アルツハイマーに関する記事や文献はもちろん講演会なんかにも足を運ぶように鳴り
物忘れ外来という存在を知りました。そしてそれが自宅の近くにもあるという事も
知りました。

 物忘れ外来に行き長谷川式認知症スケールテスト・MRI・CTスキャン・脳の中の血管のレントゲン?撮影・甲状腺機能検査を実施しました。
 MRIを撮影する時は放射線技師の方から『物忘れ?その歳で?』なんて言われ鼻で
笑われたりもしました。いやいや、笑い事なんかじゃないです当人からしたら……。

結果は全て異常なし。そして先生から“うつ病“との診断。

 1番驚いたのは私自身です。何回も書きますが、私は楽天家のテキトー人間として
30年弱生きてきました。正直鬱病とは一生無縁だと思い生きてきました。
 診断書を書きますか?と言われて咄嗟に断ったのは今も覚えています。
 とりあえず睡眠導入剤、それも一等強いヤツを処方して貰って半年ぶりくらいに
中途覚醒の無い目覚めをしました。

 正直、うつ病という診断結果に納得出来ず、物忘れ外来受診後に2件の脳神経内科を受診しましたが、いずれも脳内自体に萎縮も異常の無く、近くの精神科の案内状を書かれて終わりました。



4.そして今と最終的に至った自己分析

 正直に書くと、今だに精神科へは行っていません。最初にうつ病と診断した病院も
その後は睡眠導入剤を貰いに受診する事はありましたが、今年に入ってからは伺って
いません。都度物忘れ外来の先生からは本当に診断書いらないのかと言われましたが、やはり貰う気にはなれず今日に至ります。
 記憶に関する症状はやっぱり仕事中はあります。未だに、アルツハイマーや認知症の文献記事は読みますが、次第に数は減りました。恐らくネット上で個人の範囲で拾える記事は一通り目を通したとは思います。
 人混みで眩暈や吐き気はしなくなりました。数も数えられるようになりました。
 最近は睡眠導入剤を飲まなくても朝まで眠れるようになりました。
 ぶっちゃけそれなりに折り合いをつけながら生きています。

 どうして私が診断書を貰わなかったのか。多分ここまで読んでくれた方の多くが
思っていることを思います。理由は2つあり1つ目は

診断書を貰ったところで何か改善してくれるような職場じゃないから。

 これです。馬鹿げだ理由だとは思います。
 今更記述しますが、私は田舎暮らしです。田舎としては比較的大規模企業でその辺の地域からしたらほんの少しの高水準の給与と雇用の安定そして出世ルートに乗っかった今の地位を捨てられなかった。ただそれだけです。私が間違っているとは思います。
もしかしたらこの記事を読んだ精神科医の方がいらっしゃるなら恐らく受診を勧めるのでは無いでしょうか?

 もう一つの理由は

文献を読んでいる内に脳疾患では無いと分かったから。

 これなんですけど、ここから先が1番同じような不安を覚える方に読んで欲しいとこなんですが、私は若年性アルツハイマーを恐れていると書きました。記憶に関して執着すると書きました。そしてひたすらそれに関して調べていました。それで自己分析を
個人的にやっていたのですが、どうも私の症状はアルツハイマーでは無いようです。
いや、それは医者に鼻で笑われながらサードオピニオンまでして裏付けされてはいるんですが…。

・根本的にアルツハイマーや認知症は自覚症状が少ない
 これは2件目の脳神経内科の先生に言われたんですが、認知症やアルツハイマーで受診
する方ってその殆どが付添いの方がいらっしゃるみたいなんですよね。罹患者当人は
症状を自覚していないで上の空のような感じで、付き添いの方が最近様子がおかしいと連れくるパターンが多いようです。もちろん例外はありますし、それが不安の種ではあるんですけれども、それを言い出したらキリが無いので…。

・プライベートな用事は忘れない
これだけ読んだら普通にダメ人間ですよね。仕事だけ忘れるなんて…。
 とにかく不安訴求って平日だけなんですよね、特に水曜日と木曜日が酷いです。
なんなら希死念慮まであります。
 でも、プライベートの用事は絶対に忘れません。今週末に車検がある。とか来月の
今頃は誰々の誕生日があるな…。とか、参加したいイベントの日付や開催時間は2ヶ月先でも覚えています。でも仕事の話になると、途端にダメです。

・仕事上のストレスが大きい
 これは誰だってそうですが、先述した通り、私は地方にしては大規模な企業で
若くして管理職をしております。接客や営業から下請けへの発注・日程調整や工程管理まで私1人の担当です。今私自身が抱えている案件だけで凍結分も含めれば70件弱。
暇な上司が数えていたようですが1日に私が取る電話は100件を超すようです。
 もちろん私だけが受けた案件だけをしていればそんなにストレスでは無いですが、
世の中付き合いというのがあるので唐突な案件や上司のお得意さまなんてのもいたりするのが大体の企業だと思います。それもまとめて調整しているのが私の仕事です。
 見る夢の8割9部が仕事の夢なのでストレスは相当です。肩こり首こり目の疲れなんて当たり前です。

・アルツハイマーと認知症にトラウマがある
 そもそも何故私がこんなにこの二つのワードに執着するのか、何故このワードを
知っているのか、ルーツを辿りました。ようやく発見しました。私が幼い時に
医学系のテレビ番組があり、なぜかそれが好きでよく見ていました。その中で
アルツハイマーか認知症の特集があり、症状の再現ビデオが流れたのですが、それが
妙に不気味で怖くなり以降見なくなったという話をたまたま両親から聞きました。
となるとこの幼少期に植え付けられたトラウマが20年の時を経て芽を出したという
説もあります。


……とまぁこうやって2年と少しアルツハイマーと認知症について医者からも否定を
されながら恐怖を抱き生きてきたわけですが、根本を辿るとなんとなくルーツがあると思うようになりました。そしてどうやらこれって精神疾患の治療の一つにある
“認知行動療法”に近いことを自ずとやっていた事になるんです。素人判断ですが。でも
気持ちの根底やルーツを知ると気持ち的にかなり楽になりました。
 3件目の脳神経内科の先生が言っていたのですが、記憶力に関して訴えてくる方は
高齢者の次に20代後半から30代が多いとの事でした。自分自身は若いつもりでも老化というのは確実に訪れる。その気持ちと身体本体のズレで違和感を感じて受診しに来る方は実際多いとの事です。某知恵袋なんか読んでも記憶力の低下に関して質問している方の多くは30代前後でした。(私調べ)

 つまりは老化のスタートと仕事のストレスで幼少期のトラウマが今頃になって目を
出した時期がたまたま合致して今もなお時々苦しめられているというのが私が至った
自己分析の結果となります。 

 きっと同じような方はいると思いますし、症状は千差万別だと思います。
 だからこそ私の経験が誰かの役に立てば、この先に残る記録になればそして何より
時が経って『あの時の私こんなに苦しんでたんだなワハハ』と後に笑い話のネタに
なってくれればと思い、初投稿の長文駄文を締めたいと思います。

 最後まで読んでいただきありがとうございました。
 これからはなるべく明るい話題をnoteに残したいと思ってます。

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