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俺はゾンビーハンター

ダイイングライト2をプレイする。
このゲームには2つの勢力があってそのどちらかに加担することでルート分岐を起こすらしい。Falloutのような感じだ。片や「自分たちが崩壊後の世界における平和の守護者である」と警察気取りのピースキーパー、片や「地域で助け合ってコミュニティを醸成、拡大し、崩壊後の世界を生き抜いていこう」という地元最高勢のサバイバーである。
もうこの時点でどちらに加担するかは決まったようなもので、サバイバー一択である。俺は世界の警察を自称する傲慢な手合いが大嫌いなので、どうにも好きになれなかった。
そもそも銃も持ってないくせして何が平和の守護者だよふざけやがって。平和の維持にはパワーがいるのにこいつらにはその資格が欠けている。崩壊から15年経った今に至るまで隔離壁内を制圧できていない時点でもうダメである。さらに重装甲のくせしてやられてゾンビ化したのが何体もそのへんをほっつき歩いているので、いつも俺が倒すのに手間がかかる。「そりゃサバイバーの連中も独立を保とうとするわな」といった感じ。基本的にサバイバーはアットホームな感じで、焚き火を囲んでのんびりしたりといった貧しいながらも崩壊後の世界をのどかに楽しんでいこうとする芯のたくましい気概があり、かなり好感が持てる。やはりこっちに味方したいと強く思わされる。
だがストーリーを進めていくと、第三の勢力と言ってもいい『レネゲイド』の存在が浮上し始める。こいつらは旧陸軍残党の盗賊集団で、基本的には嫌われ者である。だが他の二勢力よりもパワフルで、ゾンビ狩りも手慣れてそうな雰囲気がある(もちろんこいつらもゾンビ化してそのへんをほっつき歩いていたりもするが)。
俺は個人的にこの勢力に加担したいと思った。というのもFalloutにおいては悪党のボスとなって地域コミュニティを次々制圧し、略奪することが可能だったからだ。
レネゲイドのボスのところに赴き、一対一の決闘でぶち殺してから「俺についてくれば安泰だぞこのやろー」と一席ぶちかまして王となり、野蛮人共を率いてピースキーパーを滅ぼし、サバイバーの野菜を徴収する代わりに治安を維持するならそれはそれでうまくいきそうではある。特にこのゲームの主人公は無敵なので寝首を掻かれても生き残るだろう。クーデターの心配はない。
ただ実のところ、残念ながらこのゲームは悪党プレイを想定していないらしく、基本的にレネゲイドは殺害対象でしかないのである。
やれやれ、このようじゃ壁内の崩壊も近い。


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