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「挽歌」 引用レスバ対決決勝(あと実力行使)場面抜粋

「昔の人は『彼を知り己を知れば百戦殆からず』と言ったらしいけど……世の中戦ってはいけない相手というのもいるんだよ?」
「『知らざるを知らずと為す是知るなり』お前は自分の限界を知らないが故に大言壮語を吐く」
「おやおや。『教うるは学ぶの半ばなり』なんて言うけどさ、君なんかに教えてもらわなくても俺は自分が勝者になることを知ってる。やれやれ、『善のまた善なるものは却って兵勝の術に非ず』」
そして一休はこう嘆いた。
「『未だ生を知らず。焉くんぞ死を知らんや』真面目に生きていないから死ぬことなんて考えもしないんだね」
「『天に罪を獲れば、それ如何せん』」
「君は天命なんて信じてないだろ」
空芒はしばらく黙り、
これを愛せばその生きんことを欲し、これを悪めばその死なんことを欲す。
と言った。
俺は違う、とも。
──似ているな。
どうしようもなく。
性は相近し。習いは相遠し
この二人は生まれは限りなく似通っていながら各々進む道を違えて今ここに立っている。そして己が信じる命に従って武器を手にした。
まあかまわない。
「さっさと終わらせようぜ」

「やばい負けそう!『三十六計逃げるに如かず』さらば友よ!!」
一休は脱兎の如く逃げ出した!追い縋る空芒。
「『鳥の将に死なんとする其の鳴くや哀し。人の将に死なんとする其の言うや善し』遺言を聞いてやろう」
「あゝ『天、我を滅ぼせり』……(悲鳴)」

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