知らない昨日(果ての塔について)
「夏のハレーション」に出品した「知らない昨日」について
「知らない昨日」は昨年描いた「果ての塔」という絵と関連しています。
「知らない昨日」
どちらも「果ての塔」がある最果てに少年がたどり着いた場面です。
「知らない昨日」は夏、「果ての塔」が晩夏または初秋のイメージですが時系列ははっきりしていません。
最初にたどりついたのが初秋で、「知らない昨日」は次の年の夏に再訪した場面なのかもしれません
「果ての塔」とは少年の住む街の最果てにある塔です。
断崖絶壁の上に聳え立つ鋼鉄の黒い塔
煙突から排出される黒い雲は毎日街の空を漂っています
少年は遥か彼方に見える塔が黒い雲を吐き出すのをいつも教室の窓から眺めていました
この塔は何を作っているのか、吐き出される黒い雲は何からできているのか
果ての塔の正体を知るために旅に出るのです。
この塔は少年が生まれる前からありそして彼がいなくなった後も空に黒い雲を吐き続けます。
塔の下には海が無限に広がっていますが
街を出たことがない少年にとってここが「世界の果て」になります