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赤ちゃんトレーニング~睡育編・睡眠調整の仕方~

赤ちゃんトレーニングのby your sideです(*^^*)

2014年から250件以上のご家庭を訪問し、「赤ちゃんが寝てくれない」「夜泣きがひどい」などの相談を受け、日本の生活や考え方に合わせた浅野式ねんねトレーニングを考案。その後ただ寝ればいいわけではない、「食事」「運動」「睡眠」の3つのバランスを整えていく「赤ちゃんトレーニング」を考案しました。noteではこの赤ちゃんトレーニングの考え方、やり方などをお伝えしています。(詳しくはこちらの記事をご覧ください*)

この記事では睡育(睡眠)についてのお話しを(*^^*)


生まれたばかりの赤ちゃん達は、今までママのお腹の中で光のない世界にいました。朝も夜もない世界です。

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地球に生まれてきて、初めて明るさを感じています。人間は、太陽の光を朝決まった時間に毎日浴びることで、体内時計を調整しています。この時期に赤ちゃんに朝と夜を教え、日々の生活習慣を身に付けてあげられるのはご家族しかいません。

睡眠は身体の成長や脳の発達、学習と記憶に必要となる基本的な生理的欲求です。赤ちゃんがこれから幸せに暮らすためにとても大切です。

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睡眠は身体の回復、成長、脳の成熟、学習と記憶に必要となる基本的な生理的欲求です。寝ることで、様々な機能の発育を促します。

身体の成長

長く続いた睡眠不足は様々な器官に影響を与えます。免疫力も低下し、ときには死に至るほどの極度のストレスを引き起こします。赤ちゃんの身体の成長に深く関わっている成長ホルモンは、主に深い睡眠時に分泌されます。極端な睡眠不足や、睡眠の質が低下するとホルモンの分泌に影響を与え、身体の成長にも影響を与えてしまうおそれがあるのです。


脳の成長

赤ちゃんの睡眠は50%ほどが浅い眠り(REM睡眠という)になります。REM睡眠は、脳の成長や学習、発達に大きく影響しています。REM睡眠の間、脳は赤ちゃんが日中の起きているときに浴びたたくさんの情報を「消化」することが分かっています。
『寝る子は育つ』とよく言いますが、まさにこのことが物語っているのではないでしょうか。

睡眠に影響するもの

睡眠はデリケートであり、様々な影響を受けやすいです。

特に赤ちゃんは、

身体から受けるもの
体調不良などによる、呼吸がつらいとき、鼻づまり、中耳炎などの炎症、便秘や下痢などの腹痛、排泄感、吐き戻し、アレルギーや肌荒れなどの皮膚疾患、歯が生えるなどさまざまな原因が影響を与えている可能性があります。

外から受けるもの
音、温度、明かり、ベッドの環境などがあります。

精神的なものから受けること
生活習慣や、寝る時間帯の両親との関わり方、睡眠に関連した恐怖、寂しさ、良くない習慣などがあります。

文化的なものから受けること
日本では、添い寝や添い乳を習慣とする文化があります。賛否両論がありますが古くからの習慣であり、両親、家族の生活にも大きな影響を与えます。他にも家庭ごとの決まりがあり、文化的な要因も睡眠に影響を与えます。


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赤ちゃん達は、明暗を確立できる環境のもとで生後4ヶ月頃には昼夜の区別をつけることができるようになっていきます。
その時期までに生活リズムを教えてあげることで、スムーズに赤ちゃんとの生活をスタートすることが出来ます。お互いに無理のないところから始めることができますので、精神的な不安が少ないです。これは私たちby your sideの赤ちゃんトレーニングでとても大切にしていることです。

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大人の理想的な睡眠時間は、どのくらいでしょう。
長くたくさん寝ることが良いと言われていたり、それとは反対に短い方が良いとする意見もあります。私自身は7.5時間~8時間程度眠れると、十分に日中の活動ができます。 個人差もあったり、季節によって、年齢によっても大きく変わっていきます。

(下記参考資料)
https://www.drp.ne.jp/pickup_article/それぞれの年齢層にあった睡眠時間とは?/


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誕生~生後1ヶ月未満 
16~18時間ほど(もっと寝ている赤ちゃんもいます。)

生後1ヶ月ごろ~生後3ヶ月ごろ 
14~16時間ほど

生後3ヶ月ごろ~生後半年ごろ 
13~15時間ほど

生後半年ごろ~生後1歳ごろ 
13~15時間ほど

1歳ごろ~3歳ごろ 
12~14時間ほど

3歳~小学校入学ごろ 
11~12時間ほど

小学生 
10~11時間ほど

中・高校生 
8.5~9.5時間ほど

これは、成長に必要な1日の総睡眠量の平均です。時間だけではなく質も大切です。また、季節によっても大きく変化します。


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まずは、1日の睡眠量が足りているか、生活記録を確認しましょう。1日の睡眠の合計を出してみると分かります。1日1日の変化が大きい方は1週間の平均時間を出してみてください。

1日の総睡眠量の7日分÷7=1週間の平均睡眠量

★大切なのはいつ、どのくらい寝ているか★

日中の睡眠を大きく4つに分けます。
※各ご家庭で食事(授乳)の時間はご設定ください。
参考:赤ちゃんトレーニング~食育編~

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午前の睡眠①
午前の睡眠②
     午後の睡眠①(お昼寝)
午後の睡眠②

日中の睡眠と夜の睡眠を合わせた時間が、1日の総睡眠時間になります。

夜の睡眠時間は、上にもある通りこれからの成長を考え、最低でも10時間を目安に設定していただきます。朝と夜をしっかり教えていきます。
小学生になり、お昼寝がなくなっても夜だけで睡眠量が足りるように、今から習慣づけておきましょう。

大切な睡眠~お昼寝~

上の4つの睡眠のうち大切な睡眠は、午後の睡眠①のお昼寝だけです。他の睡眠は半年から約1年をかけ、徐々に少なくなっていくように調整します。最終的には朝起きてから夜寝るまで、お昼寝以外は寝ないで過ごすようになります。
最終的な日中の過ごし方のイメージを持ち、今から少しずつ睡眠調整を行っていきましょう。

ポイントは、他の時間帯で寝ていても、お昼寝の時間帯に、2時間~3時間のまとまった睡眠が取れることが理想です。

それでは日中の4つの睡眠についてひとつずつ詳しく説明していきましょう。


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朝起きて朝ごはん(授乳)から午前中のおやつ(授乳)までの時間が、午前の睡眠①です。

この時間は比較的ぐっすり寝てしまう赤ちゃんが多いと思います。1歳くらいまで短い時間(30分程度)でも眠る赤ちゃんが多くいます。

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午前中のおやつ(授乳)からお昼ごはん(授乳)までの時間が、午前の睡眠②です。

この時間も、比較的ぐっすり寝てしまっている赤ちゃんが多くいます。しかし、いつまでもこの時間に長く寝てしまうと、だんだんとお昼寝が出来なくなっていきます。
生後1ヶ月を過ぎた辺りから、起きている時間が増えてきた赤ちゃんは、午前の睡眠②の時間から運動と遊びを心がけましょう 。

ポイントはすぐに寝かしつけをしないということです。
上にも書きましたが、グズグズしてきたからといって、すぐに眠れる訳ではありません。すぐに寝かしつけをしようとせず、『もう少し遊べるかな?』と、体を動かして遊んだり、絵本や音楽で気分を変えてみましょう。今は1,2分しか遊べないかもしれませんが、心がけていくと少しずつ長く遊べるようになっていきます。
もちろん、無理に起こしておく必要はありません。
眠くなってきた時は、速やかに寝かせてあげてください。( 寝かしつけ動画参照)
十分に遊ぶと、いつもより寝かしつけに時間がかからなかった方もいると思います。

例えば、いつも寝かしつけに30分かかっていた方は、30分しっかり遊べることで、寝かしつけのグズグズが少なくなる場合が多いです。(生後1~3か月の時期は効果がありますが、月齢が上がると関連性が薄れます。)
30分寝かしつけを教えるのと、30分運動や遊びを教えるのとでは、どちらが良いでしょうか。

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お昼ごはん(授乳)から午後のおやつ(授乳)までの時間が、午後の睡眠①(午睡・お昼寝)です。
お昼寝は日中の睡眠で一番大切な睡眠です。深く長く眠れるように練習していきましょう。

お昼寝の流れ

お昼寝は、日中の他の睡眠とは区別しましょう。

午前中に、この時期に合った睡眠量と運動を心がけて過ごしていれば、お昼寝の準備は整います。お昼ごはん(授乳)が終わったら、お昼寝の環境を整えてお昼寝開始です。

★眠くなくてもベット・お布団へ★

赤ちゃんに、『お昼寝の時間は遊ばない』ということを教えます。夜も同じです。起きていても構いません。お昼ごはんの授乳が終わり、げっぷをしたら、ほどなくベット・お布団・お昼寝する場所へ連れていきましょう。
おくるみに使っていた布や、ブランケットを下にひいて、いつでもくるめるようにスタンバイします。その上に赤ちゃんを置いて、ブランケットや掛け布団をかけます。
泣いていなければ、『おやすみ♪』を伝えてその場から離れてください。そのまま自分で寝れるのを待ちます。
寝れるまでにどのくらい時間がかかったのかが大切です。
30分も1時間も眠らないで遊んでいるような場合は、午前中の睡眠が多い場合があります。午前中の睡眠を少なくして運動を心がけてみましょう。

もちろん、泣いていれば助けてあげてください。

オムツがぬれていないか確認
おくるみでくるむ
トントンする
抱っこする
泣き止んだら置く
↑泣いていれば繰り返す
(寝かしつけ動画参照)

注:たくさん起きていられるようになると、お昼ごはん(授乳)まで待てなくて、授乳中に眠ってしまう赤ちゃんがいます。
食事のスケジュールを変更することも必要です。日中の授乳中は眠らないように心がけましょう。

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午後のおやつ(授乳)から夕ごはん(授乳)までの時間が、午後の睡眠②(夕寝)です。

夕方のこの時間も、午前中の睡眠と同じようにだんだんと睡眠量が減っていきます。夕方は大人と同じように少し疲れてきて、なかなか運動することは難しいかもしれませんが、できるだけ体を動かすことを心がけてみましょう。

夕方に長く寝すぎてしまうと 、夜の睡眠に影響が出る場合があります。なかなか夜の寝かしつけがうまくいかない場合は、この夕方の睡眠が影響していることも考えられます。夕方から夜にかけては、家事など何かと忙しい時間帯ではありますが、他の時間帯以上に赤ちゃんから手が離せない時間でもあります。
家事はできるだけ他の時間で少しずつ済ましておけるように、日中の合間の時間など、細切れ家事を心がけてみましょう。

また、お2人目3人目等の場合、上のお子さんが保育園から帰ってきている時間帯でもあるので、それこそ下のお子さんにかまってる時間などないというご家庭が多くあります。
良くお伝えするのが、全ての時間で頑張りすぎないということです。
夕方などは特に、できることから始めてみてください。例えば夕方は抱っこ紐で寝かせてしまっても、少しだけ早く起こしてみる、少しでも腹ばい運動をさせてみる、その程度からで構いません。

また、生活記録はとっておきましょう。
夜との関連性を見つけ夕方の睡眠を調整していきます。

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早ければ、日中は生後半年ほどでお昼寝以外の睡眠をとらなくても良くなります。そのような場合、1日の総睡眠時間は13時間ほどになります。
生後1ヶ月半頃から生後6ヶ月頃にかけて、ゆっくりと睡眠調整を行っていきます。その後も、季節などに応じて調整する必要があり1歳程度で完了する方が多いです。特に、生後半年以降は免疫力の低下などから、体調を崩す赤ちゃんが多く、また離乳食なども始まり成長に大きな変化が出てきます。

そのような理由から、赤ちゃんの生活リズムを整えるのは、最初の半年間がとても重要であり、最も適しているのです。

様子を見ながら睡眠量を少しずつ減らしていくことは、赤ちゃんトレーニングの中でも一番難しいと思います。一進一退のように感じることも多く、少しずつなので毎日の変化もなかなか分かりづらいかもしれません。
いつも最終的なイメージを持つことで、どこがゴールなのかを理解しながら進めていくことが大切です。


✰合わせてぜひご覧ください✰
赤ちゃんトレーニング~食育編~
赤ちゃんトレーニング~運動編~

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