零歌集~アラタメ 五十八

問うたとて
答えに救いあらずとも
忘れろと咲き散る花々と

この空は
切り取ることもできなくて
風に進退問うても凛と

枯葉舞う
あたりまえさえ疎ましく
手足を縛る普通というもの

人知れず
ありをりはべりいまそかり
対なす我ら雑然と往く

太陽は光の海のトンネルで
笑顔でスイカ食む子を見てる


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