YOU
町を渡る鈍色の川 落ちる陽影抱いて往くよ
明星浮かべ暮れていく空が水面に集まる
歩道の脇に咲く彼岸花は
太陽の残り火で夜空を暖める
ゆらり たまゆら
たわむ花弁 星を呼び覚ます
人知れず舞う 人知れず歌う
やがては散ってゆくのでしょう
遠くにそして近くにあるはずなのに見えない
ささやかな今日が他愛の無い昨日に変わるまで
その歌は止むことはない
喧騒の中の小さな祈り
安らげる場所などどこにあるというの?
君にとって僕がそんなふうであれたら
枯れることのない花などなく
消えることのない命もない
だけど想いはずっと続いてゆく
ふわり ぐらりと
揺らぐ脆さを強さに変えて
無造作に大事なものを奪うのはあかの他人
優しい言葉ぐらいじゃ悲しみは止まらない
でも君の声は僕の勇気になるんだ
こんなに心弾むのはなんでだろう?
まるで嵐の前のようなざわめき
背中を優しく押してくれる
しっかり 包み込むように
それが何かはまだわからないけど
涙の向こうで笑顔の向こうで明日が扉を広げてる
いいことも悪いことも時が過去に変えてゆく
花も星も大地に空に種や破片を残す
青い春が終わっても
いつも君のそばにいられたら
君の声で 君の笑顔で
ちょっとだけがんばれる気がするよ