読み物教材の構造
道徳の読み物は基本的に面白さを追求して作られていないということは、昨日のノートでお話ししました。
今日は物語の構造について、もう少し詳しく書いていこうと思います。
物語ですから、必ず登場人物が必要です。そしてどのお話にも必ず主人公がいます。次に、主人公以外のわき役が存在するのですが、このわき役が主人公に何かしらの影響を与えたり、または、影響を受けたりするわけです。子のわき役のことを助言者と言います。
教材を分析する際には、主人公や助言者の言動や行動の意味を探っていくとその教材ならではの部分、つまり、ある道徳的価値の一側面が見えてきやすくなります。
さて、お話全体を俯瞰してみる場合には、一般的によく使われている、起承転結に分けてみることが出来ます。道徳で使われる読み物教材に置き換えるならば、
起→物語の設定状況が簡単に語られる
承→ある葛藤状況や道徳的価値が必要になる過程が語られる
転→葛藤状況や道徳的価値判断が求められる状況になり、主人公は何らかの選択をして行動することになる。
結→その行動の結果が語られる。
まず、真っ先に見るべきポイントは転の部分でしょう。転の部分が大切だからといって必ずしも長いことばで語られるとは限りません。ほんの数行で終わってしまうこともあります。教材によっては結にあたる部分が存在しない教材もあります。
このように分けてみたときにお話にはいくつかのパターンがあることがわかります。
・主人公が成長するパターン
・主人公が失敗するパターン
・主人公の行動が周囲を変えるパターン
・主人公が何か新しいものに気づくパターン
もちろんこのパターンに当てはまらない教材もありますのであくまでも一例として参考にしてください。
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