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ビョードロ by 劇団おぼんろ

森の奥に追いやられたビョードロという民が生み出した、ジョウキゲンという名の最後の細菌兵器の物語。ジョウキゲンは、ひとりぼっちの闇から生まれた瞬間に出会った「パパ」を喜ばせるため、一生懸命、細菌兵器としての役割を果たす。

パパとママには、笑っていて欲しい
喜んでもらいたい
そしていつか、抱きしめて欲しい。

だから、僕、お花さんも、お猿さんも、モルモットさんも、カバさんも、みーんなみんな、タネにするよ。

そうすればみんな、枯れないもんね。そいでもって、またいつか咲いてくれるんでしょう?

ホントはお花さんにもまだ咲いていて欲しいけど
せめてもう少し眺めていたいけど。

でも、タネのままで少し眠っていたら、
みんな、また起きてきてくれるんでしょう?

寂しくなくなるんでしょう?

そうしたら、パパは褒めてくれるかな。
そうしたら、ママは抱きしめてくれるよね。

ぼく、パパを信じてる
わたし、パパを愛してる。

朧月夜で、抱きしめて。


風邪薬のCMに出てくるようなトゲトゲウィルスにもパパママがいて、
彼らを喜ばすために、風邪菌わんぱく坊やたちが、体内でばんばんと上機嫌に無邪気にゲンコ振り回している様子を想像してしまったら、インフルエンザ菌も愛しいのかも、なんて思ってしまった。まあ、電車内できっちり我に返ったんだけど。

360度、上下左右の至る所で物語が展開して、サイド席だとホント目が足りない。サーカスと物語の融合度合いがハンパ無さすぎて、わなわなする。

劇団朧(おぼんろ)、大好きです。大好きが高じて、バレンタインのみの特別チケットでの観劇でした。

直筆ラブレターつきのチョコ!

最後に一言。どうしてもどうしても、心愛ちゃんのことを思わずにはいられなかった。「物語は世界を救う」というこの劇団の心とのリンクが、どうにもこうにも絡み合って、今もどうしていいか、分からない。どうか安らかに。



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いしまるゆき
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