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シュリンクする市場で勝ち筋を見出す次世代型ブランド戦略〜これまでと同じやり方が通用しない理由〜
「ブランディング」という言葉をよく聞くようになってずいぶん経ちました。
ただ、それぞれに必要だとはわかりながらも、なかなか本気で向き合っている企業さま、経営者さまはそこまで多くないように感じます。
その理由のひとつに「どうやっていいかわからない」というのがあるようです。
今回はそのあたりをできるだけわかりやすく解説できたらと思います。
ブランド戦略は富士山登山〜迷わないための道標〜
ブランド構築の過程は登山に例えることができます。
ゴールとなる山頂を決め、そのための計画を立てなければ、迷子になり途中で道を見失うことになります。
まずはブランド戦略の全体像を学び、ビジネス成長のための道標を提供します。
1. 山に登ろう!だけではみんなが迷子になる
ブランド戦略は、単に「企業イメージをアップさせる」ではありません。
簡単に言うなら、自社=○○というイメージを浸透させ、自動的に選ばれる仕組みをつくることです。
ここを設計せずにただロゴを新しくしたり、ウェブサイトをリニューアルしただけではブランディングとは呼びません。
大切なのはその「イメージ構築」であり、どのようなイメージを積み上げていくかの戦略の部分です。
ちなみに、登山をするとしても、富士山か高尾山か、目的地が異なれば準備も異なりますよね?
ブランド戦略も同じです。
登るべき山(目標)を定め、そこをどのように目指すかをまずは明確にすることから始まります。
山を登るには万全の準備が必要なように、ブランド戦略でも目的地が明確でなければ、その道筋は見えません。
さて、御社は高尾山で十分なのか、それとも富士山を目指すのか?
目的と目標を明確にすることの重要性が理解して進みましょう。
2. ブランド経営戦略の土台
ミッション、ビジョン、バリューの整理
ブランドを構築するためには、企業の土台となるミッション(使命)、ビジョン(未来像)、バリュー(価値観)ーMMVーを整理することが不可欠です。
*MMVの重要性についてはこちらの記事を参考にどうぞ。
明確なMMVがなければ、ブランドの方向性がブレ、消費者に一貫性のあるメッセージを伝えることができません。
ブランドが持つべき本質的価値、機能的価値、情緒的価値についても具体的に整理していく必要があります。
3. ブランドメッセージの設計
ブランドステートメント、コピーライティングとキービジュアルの役割
ここまでの設計で出来て初めて、ブランドメッセージとブランドステートメントの開発です。
ブランドメッセージは、顧客に対してどのような印象を与えたいかを表現するもの。
そして、ブランドステートメントは企業の姿勢や価値を明確に伝える役割を果たします。
視覚的・言語的に効果的なメッセージングの方法や、ブランドの顔となるコピーライティングとキービジュアルの重要性がここでようやく登場するわけです。
逆にこれまでの設計プロセスなしにビジュアルやコピーをつくっても単なる表面的な聞こえの良いもの、見栄えの良いビジュアルにしかなりません。
なぜ、その言葉、そのビジュアルなのか。
それを企業全体が理解していることが重要です。
4. どこにいるか、どこへ行くか
自社の現状ポジションの分析とゴール設定
今、自社はどこにいるのか、そしてどこを目指すのか――これがブランド戦略の最も基本的な問いです。
最後のセッションでは、自社のブランドポジションを分析し、適切なゴール設定を行います。
業界内での立ち位置を理解し、それに基づいた戦略を立案するためです。
5. ターゲット顧客の明確化
デモグラフィックとサイコグラフィック分析
自社のポジションが明確になれば、どの顧客に向けてブランドを展開するのか、ターゲット顧客を明確にしていきます。
ここが不明確なままだとブランドメッセージは届きません。
例えば顧客のデモグラフィック(年齢、性別、職業など)とサイコグラフィック(価値観、ライフスタイル、行動)を分析し、プライマリーとセカンダリーのターゲットを明確にするなど、多角的なアプローチでターゲット、ペルソナを分析していきます。
6. 誰に、何を、どう売るか
製品・サービスと市場の選定、ブランドメッセージの伝達方法
ターゲットが決まったら、次に「何を売るか」「誰に売るか」「どう売るか」を考える必要があります。
具体的な製品やサービスを整理し、それをどの市場に、どのような方法で届けるかを明確にするわけです。
Web、SNS、動画などを活用した効果的なメッセージ伝達の方法はここから重要になります。
7. メディア戦略とクリエイティブ
適切なチャネルの選定と統一感のある表現
ブランドを効果的に広めるためには、適切なメディアを選び、統一感のあるメッセージを発信することが重要です。
Webサイト、SNS、動画、チラシなど、多様なチャネルを活用し、ブランドのビジュアルとメッセージが一貫していることを確認することが成功への鍵です。
それぞれのチャネルでどう表現するかを学びましょう。
8. 仮説から実行へ
ブランド価値の仮説と検証プロセス
ここからはリアルにブランドの価値を市場に出す前に仮説を立て、その仮説を実際の現場で検証しながら最適な方向性を探るプロセスを模索し、随時アップデートします。
フィードバックを取り入れながら、ターゲット層に本当に響くメッセージや価値を絞り込むための具体的な方法へと落とし込んでいく、いわゆるPDCAと呼ばれるフェーズです。
9. 継続的なブランド成長の鍵
爆発的ではなく持続的な成長を目指す
ブランド戦略のゴールは、一時的な流行ではなく、長く愛してくれるファンを作り出すことです。
顧客がブランドを認知し、選び、そして長期的に愛用するまでのプロセスを設計し、各段階で適切なアプローチを行うことが成功の鍵です。
終わりに:ブランド戦略を山の頂へ
ここまでが、ざっくりとしたブランド戦略の登頂ルートです。
もちろん、これは一本道というわけではありません。
それぞれの企業、経営者にあったルートは微妙に違います。
そのあたりは対話の中で設計側が臨機応変に対応していく部分になります。
何はともあれ、ブランド戦略は、登山のように一歩一歩慎重に進めるべきものです。
目指す頂(ゴール)を定め、そのための準備と戦略が成功への道標となります。
富士山のような大きな目標を達成するための具体的なブランド戦略を共に探求したい企業経営者の方はぜひお気軽にご連絡ください。
株式会社Dot.が一緒になって最適なルートで山頂を目指します。
それではまた。
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