【この果物はなにかな?】あてっこが楽しめる人気紙芝居『くれよんさんのけんか』
春は新しいおともだちとの出会いの季節。
おともだちとの気持ちのぶつかりあいが、みんなの遊びへと発展していくドラマを描いた、人気のロングセラー紙芝居をご紹介します。
画用紙の前に出されたまま、置いていかれたクレヨンたち。
そこで、元気のいい赤いクレヨンが箱から飛び出して、画用紙にりんごを描きました。
「どうだい、うまそうなリンゴだろう。
やっぱり、クレヨンは、赤がえらいのさ」
すると、黄色いクレヨンも飛び出してきて、バナナを描きます。
「どうだい、リンゴなんかより、ずっとうまそうだろう。
クレヨンは黄色が えらいのさ」
けんかになってしまった、赤と黄色のクレヨンたち。他のクレヨンの提案で、自分の色でいくつ果物を描けるか、勝負することになりました。
さあ、二人の勝負のはじまりです。
最初は赤いクレヨンです。赤いクレヨンが描いたのは、なんでしょう?
そう、いちご。
レモン、さくらんぼなど赤と黄色の果物がつぎつぎに登場しますが、とうとう二人は自分の色の果物を思いつかなくなってしまい……。
意地をはって、けんかしてしまった二人ですが、勝負は引き分けに。
最後は他のクレヨンたちも果物を描きたくなって、みんなでお絵描きを楽しみます。
けんかしたり、気持ちのぶつかりあいがあっても、みんなで解決していくクレヨンたちの姿は、子どもたちの日常そのもの。そうした日常のドラマが、お話の形で小さな子どもたちにもわかりやすく、楽しく描かれています。
赤と黄色のクレヨンの描く果物で、子どもたちとのあてっこが楽しめる本作。「こんどはなにかな?」と子どもたちに果物の名前を問いかけながら進み、子どもたちとのやりとりが楽しめます。
子どもたちの大好きな果物がたくさん登場する本作。季節を問わずお楽しみいただける作品です。
絵は、絵本『おしいれのぼうけん』でも知られる田畑精一さん。
くれよんのタッチを生かしたシンプルで力強い、紙芝居ならではの作品世界をどうぞお楽しみください。
12場面/3歳から
(八木田宜子・作 田畑精一・絵)
この作品は、大型紙芝居としても刊行されています。
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