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こわい! けど読みたくなるのはなぜ? 「怪談オウマガドキ学園」

「こわい本ない?」子どもたちは怪談が大好き!

図書館で日々子どもたちに本を手渡している皆様。
突然ですが、子どもたちは、怖いおはなしが大好きですよね。

☆少しこわくてとてもおもしろい。たまに絵がこわいところや、ものがたりがおもしろいときがあって、もっとよみたい。(11歳)

☆とってもせすじがぞくぞく。おもしろい。お話もたのしかった。(9歳)

☆こわかったけどおもしろかった。(7歳)

☆夜のねる前にこの本をよむと、こわくてゾクゾクしたから、なかなかねむれませんでした。こわい話が好きなのでおもしろかったです。(9歳)

こちらは、「怪談オウマガドキ学園」に寄せられた子どもたちの感想です。
「こわい」けど「おもしろい」。
なぜ子どもたちはこわい話にひかれるのでしょうか。

国立歴史民俗博物館名誉教授であり、「怪談オウマガドキ学園」シリーズの責任編集も務める常光徹さんは、こう書いています。

水の妖怪である河童は、人を水中に引きこむ悪さをする反面、日照りのときに田に水を入れてくれたという話も伝えられています。これは、水難事故のような脅威と、豊かな恵みという水の二面性を、河童が表しているのでしょう。妖怪について考えることは、人と自然との関係を考えるでもあるのです。
また、人間にはない能力を自在に駆使する妖怪の想像力が、子どもたちを惹きつける一因のような気がしています。子どもたちも、明るい話題だけでなく、妖怪や怖い話を通して、子どもなりに心のバランスをとっているのかもしれませんね。

『母のひろば』619号(2015年12月15日 童心社刊)より一部抜粋

子どもたちがうわさする「怪談」「妖怪」「幽霊」などは、大人たちからは、とかく「くだらない」とか「非科学的」といった言葉で一蹴されがちだが、しかし、子ども文化の一面を形成する想像力の問題として認識するべきだろう。遠ざけるのではなく、むしろ大切なテーマとして向かい合い、科学的な思考、文化現象としての捉えかた、ハナシとしての面白さなど、それあらに対する見方や考え方を育てていくべきではないだろうか。

『母のひろば』386号(1996年7月15日 童心社刊)より一部抜粋

ただ「こわい」だけじゃない「怪談オウマガドキ学園」


小学校3・4年生におすすめの童心社の怖いおはなしといえば、「怪談レストラン」シリーズ、そして「怪談オウマガドキ学園」シリーズです。

「オウマガドキ」って何のことだか知っていますか?
「オウマガドキ」=逢魔が時、それは昼と夜がまじりあう不思議な時間のこと。
オウマガドキ学園では、人間の文化を知ってりっぱなお化けになるために、1時間目から6時間目まで、さまざまな怪談を学びます。
各巻は、『➀真夜中の入学式』、『⑥幽霊の転校生』、『⑧夏休みは百物語』といった、学校にまつわる子どもに身近なテーマで構成されています。

本シリーズでは、20人近い編集委員が、各話を執筆。世界各地の民話をベースに、現代の子どもたちにも読みやすいおはなしがそろっています。

妖怪たちが、かわいいトートバッグに!!

そんな「怪談オウマガドキ学園」シリーズが今年、刊行10周年をむかえます。
それを記念して、このたびかわいいトートバッグができました。
図書館版のセットをご購入のお客様にもれなくプレゼントいたします。

「怪談オウマガドキ学園 ドキドキセット〔全15巻〕」
「怪談オウマガドキ学園 ゾクゾクセット〔全15巻〕」

1~15巻の「怪談オウマガドキ学園 ドキドキセット〔全15巻〕」には、河童の三平があしらわれた黒のミニトートバッグ、16~30巻の「怪談オウマガドキ学園 ゾクゾクセット〔全15巻〕」には、幽霊華がかわいくプリントされた赤のミニトートバッグがついてきます。

こちらのセットは、ケースのふたを折りこむことで教室などでそのまま配置していただくこともできる仕様になっています。

ご注文書はこちら ↓

https://www.doshinsha.co.jp/download_files/000351.pdf

営業担当が語る!  ここがおすすめ「怪談オウマガドキ学園」

今回こちらの企画を担当したのは販売部の北上さん。
ちょっとお話を聞いてみました。

――「怪談オウマガドキ学園」のトートバッグ、かわいいですね!

実はこちら、村田桃香先生のかきおろしなんです!
実際にできあがったものを持ってみて、黒も赤もどちらもかわいくできたと思いました。
携帯電話やペットボトル、筆記用具など必需品を入れるバッグとして、またお弁当を入れるランチトートとしてなど、いろいろな使い方ができるので、図書館で忙しく働くみなさんにも楽しみつつ役立てていただけるのではないかと思っています!

河童の一平がかわいい黒のトートバッグ。小さいけれどしっかり入ります!

――シリーズ10周年ということですが、どんなところが人気なんですか?

「学校」「ゲーム」など、各巻のテーマごとに短いおはなしが収録されているんですが、「朝読」時間でも読みきれるボリュームなので、ふだんあまり本を読まない子にも人気です。
各巻の最初と最後には「ホームルーム」のコーナー、おはなしの合間には、コラムや4コマ漫画も入っていて本当に盛りだくさん! 1冊でたっぷり楽しめると思います。
こわさとボリュームは「ちょうどいい」、そして楽しみは盛りだくさん! ということです。

――北上さんが好きなおはなしを教えてください。

私が好きなおはなしは、『⑮ぞくぞくドッキリ学園祭』に収録されている「人をとろかす草」です。
お餅を食べるのが好きな清兵衛という男が主人公のお話です。
読む前は、胃の中身を消化してくれる草のお話かと思ったのですが……。
気になる方はぜひ読んでみてください。
ちなみに、こちらは落語にもなっている民話だそうです。

――今のお話だけで何やらぞくりとしました……。ありがとうございました!

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