算命学余話 #U24玄「大事故を招くもの」/バックナンバー
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世間では胡散臭い人物と思われている認知科学者の苫米地英人は、その風貌から宇宙人とも呼ばれているが、同じく宇宙人と呼ばれる私は親近感とはいわないまでもそのユニークな発言を傾聴している。頭のいい人なのはちょっと話しぶりを見れば判るが、傲慢でも謙虚でもなく等身大であり、愛想笑いもしないが人の意見に賛成の時は日本人らしく首を縦に振っている。人を中傷してまで虚栄心を満たそうとするどこかの知事や市長とは明らかに違う。
その研究テーマや膨大な(怪しげな)著作については興味のある方に探って頂くとして、先日彼が遺伝学の先端情報を語っていた。それによると、当初一人につき数千万円もかかっていたDNA解析が現在は20万程度でできるようになり、より多くの人間の遺伝子情報を解析した結果、DNAは一人につき一通りではなく複数あることが判明した。DNA鑑定といえば犯罪捜査にも活用され、髪の毛一本からでも犯人を特定できるとされてきたが、最新のデータによると体の部位によってDNAのパターンが異なるので、厳密には髪の毛と血液のDNAは異なる場合もあるということだ。これでは犯人特定は益々難しくなる。しかもDNAは同じ人間の体の部位によって異なるのみならず、採取する時期によっても異なり、どうやら人間は年を経ながらDNAを変化させているという。
そして注目したいのは、男児を産んだ女性の体の中にその男児と同じY染色体が確認されたことである。Y染色体は本来男性しか持っていないものだが、生まれつきX染色体しか持たない女性である母体にYがあるということは、妊娠の過程で男の胎児から分けられたと考えられ、ひいては夫から受け継いだものであると考えられる。
勘の鋭い方はもうピンときたかと思います。「余話 #U13」で述べた通り、算命学では夫婦の気が男性から女性へ一方的に移行するとしており、その「気」は女性の体に恒久的に留まります。ゆえに再婚した女性の産んだ子は再婚相手の気の他に前夫の気も混じる。生まれた子供が前夫に似ている、ということがしばしば起こるのはこのためだと考えているのです。(生まれた子供が前妻に似ている、という話は聞いたことがありません。)
「気」の話は漠然としているので現代人には理解しがたいものですが、とうとう科学的見地からDNAの個体間の移行が確認され、紀元前に成立した算命学のいわば「仮説」が立証された形となりました。こういうこともあるのですね。長生きはするものです。
さて今回のテーマは以上の前段を踏まえた上で語る「死」についてです。算命学には死期を算出する技術がありますが、おそらくこれで稼ごうという鑑定師はいないと思います。私もやりません。既に死んでいる人の死因を運勢面から判断することは引き受けますが、まだ生きている人については倫理的にやりたくないからです。
しかし技術的に鑑定理論を確立している算命学が死についてどう考えているか掘り下げてみると、そこから現代社会が引き起こす様々な事故や惨事の隠れた原因が見えてきます。あくまで考察の範囲ではありますが、デリケートなテーマなので玄人向けの購読料とさせて頂きます。死期鑑定の技術を公開するものではありませんので、ご留意下さい。
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