土星の裏側note

ソ連崩壊直後にロシア留学をし、その後も旧ソ連圏に数年滞在。帰国後にブログ「土星の裏側」を開設し、宇宙人道を歩み始める。趣味はロシア文学、登山、能、琵琶、レザークラフト。宇宙人視点の執筆を続けている。2023年「土星の裏側note」を開設。姉妹版「算命学余話note」も執筆中。

土星の裏側note

ソ連崩壊直後にロシア留学をし、その後も旧ソ連圏に数年滞在。帰国後にブログ「土星の裏側」を開設し、宇宙人道を歩み始める。趣味はロシア文学、登山、能、琵琶、レザークラフト。宇宙人視点の執筆を続けている。2023年「土星の裏側note」を開設。姉妹版「算命学余話note」も執筆中。

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  • 宇宙人の読書室マガジン

    『算命学余話』以外で主に書籍にまつわる話題を積み上げます。

  • 宇宙人のねじねじ雑記マガジン

    『算命学余話』以外で、書籍関連以外の宇宙人のひとり言を積み上げます。辻褄が合わなくて宇宙人の頭がねじれる記事もこちらです。

  • 算命学余話マガジン #U111~U120

    中国古代占星術、算命学を学ぶ人のための一考察として執筆中の短編読本です。算命学の基礎は学習済みだけれどもその先を知りたい、という中級者・上級者を対象に綴っています。技術的な話が半分、日常の役に立ちそうな思想上の考察が半分といった内容です。旧い順からU番号、R番号、G番号で、それぞれ120回まで通し番号が付いています。無料で読める冒頭部分と副題から、本編の内容が判るようになっています。  なお#R51~#G100は「土星の裏側note」のマガジン本数を超えたため、「算命学余話note」に掲載しています。#G111から先のマガジンも、そちらへ掲載する予定です。

  • 算命学余話マガジン #G101~G110

    『算命学余話』G番号の、2024年から執筆している最新記事#G101~G110をまとめました。『算命学余話』は、中国古代占星術、算命学を学ぶ人のための一考察として執筆中の短編読本です。算命学の基礎は学習済みだけれどもその先を知りたい、という中級者・上級者を対象に綴っています。技術的な話が半分、日常の役に立ちそうな思想上の考察が半分といった内容です。旧い順からU番号、R番号、G番号で、それぞれ120回まで通し番号が付いています。無料で読める冒頭部分と副題から、本編の内容が判るようになっています。  なお#R51~#G100は「土星の裏側note」のマガジン本数を超えたため、「算命学余話note」に掲載しています。#G111から先のマガジンも、そちらへ掲載する予定です。

  • 算命学余話マガジン #U101~U110

    中国古代占星術、算命学を学ぶ人のための一考察として執筆中の短編読本です。算命学の基礎は学習済みだけれどもその先を知りたい、という中級者・上級者を対象に綴っています。技術的な話が半分、日常の役に立ちそうな思想上の考察が半分といった内容です。旧い順からU番号、R番号、G番号で、それぞれ120回まで通し番号が付いています。無料で読める冒頭部分と副題から、本編の内容が判るようになっています。

最近の記事

真理と知恵を子供たちの夢に

 天動説から地動説への過渡期の学者らの苦難を描いた新作アニメ『チ。』が新しい。美的で迫力あるアクションシーンの表現に進化の矛先を向けるアニメ界の中で、この作品は絵が雑で、明らかに製作費が潤沢でないことを物語っているクオリティの低いビジュアルではあるが、それを補って余りあるストーリー性が原作にある。天動説とそれを盲目的に支持するキリスト教会を敵に回す主人公らは文字通り命懸けで、既に何人も処刑されている。暴力シーンが残酷なので子供向けに推奨して良いものか微妙ではあるが、スポーツ漫

    • モスフィルム創立100周年なのに

       在原業平にあやかったゆるキャラ「ニャリヒラ」は確認できなかったが、業平ゆかりの地を抱える墨田区には「おしなりくん」なるキャラが既に活動しているとの報告があった。押上と業平を合体させた平安貴族のキャラで、ご当地では子供たちに人気だそうだが、隣接区であるわが町内には聞こえてこない。近くても行政区が違うとゆるキャラも出張して来ないというわけだ。活動範囲は全くゆるくないゆるキャラ業界なのだった。  トランプの当選でウクライナ戦争が本当に打ち止めになることを期待したい。もうフィギュア

      • <性格診断>それとも算命学?

         今朝ラジオで「今、若者に<性格診断>(診断結果が四文字くらいのローマ字で表記されるものらしい)が流行っている」「いや、私の会社では算命学の方が流行っている」と言っていた。流行りの<性格診断>とはどんなものか検索し、それらしいサイトを発見する宇宙人。診断項目を入力する宇宙人。結構時間がかかる。結果は「建築家」と出た。ふうん。算命学者の宇宙人としては「算命学の方が流行っている」と言った中年女性編集者の方が親近感を覚えたし、<性格診断>は見るからに米国発祥で、直線的なイラストも味

        • 女子より棒倒し

           昨年に引き続き今年も防大開校祭に行って来た。だって棒倒しがバカバカしくて笑えるんだもん。安全を理由に町内の公園から昔馴染みの遊具さえ撤去する味気ない現代において、体力自慢の成人男子が行うこの棒倒し祭りは大変貴重である。観覧無料だし、結構な見物客で賑わうのだが、何せ自衛隊関係者が仕切っているので万事粛々として秩序立っている。最寄り駅からバス乗り場までの誘導も、去年は気付かなかったが、バス停周辺の歩道がバス待ち客で塞がれないようわざわざ少し遠回りするように誘導して細長い行列を作

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        • 宇宙人の読書室マガジン
          27本
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          52本
        • 算命学余話マガジン #U111~U120
          12本
          ¥3,900
        • 算命学余話マガジン #G101~G110
          12本
          ¥5,200
        • 算命学余話マガジン #U101~U110
          12本
          ¥3,900
        • 算命学余話マガジン #R41~R50
          12本
          ¥4,800

        記事

          心を壊す建物、治す建物

           米国の大統領選でトランプが勝った。開票日の昨日は昼の報道番組が一律に開票特番をやっていて、どうして日本は横並びの番組しか作れないのかと鼻白んだが、番組そのものも大層お粗末だった。だって画面がトランプ票とハリス票を赤と青の帯で色分けして得票数を随時更新して表示していて、昼頃はトランプ票がハリス票のダブルスコアくらいまでぶっちぎっていたのに、アナウンサーは「接戦です」とか言ってるんだもん。どこに目つけているのだよ。算数もできないのかね。苦し紛れに「数字は大きく開いていますが、実

          心を壊す建物、治す建物

          ニャリヒラはいるか

           先日の琵琶会で宇宙人は『敦盛』を演奏した。出来は想定内というか、やっぱり技術がおいつかず、つっかえたりやり直したりする宇宙人。先生は常々「間違えてもそのまま弾き続けなさい。戻ってやり直してはいけない」と言っているが、今回もこの教えを守れなかった。打上げの席で弁明する宇宙人。 宇:だって空振りするんだもん。間違え以前の問題ですよ。 先生:いや、音楽は時間の流れに沿ったものだから、間違えても気にせずそのまま流れを保たないと。引き返してやり直せば時間の流れに合わなくなる。 宇:で

          ニャリヒラはいるか

          インテリが報われない社会

           イリヤ・ポヴォロツキー監督作品『グレース』を観た。見るからにロシア作品。全編不穏な空気に満ちているのになぜか現実離れした神秘性があり、殺伐とした風景を映しているのに人物も含め詩的に見える。この世の終わりとリアルな実生活が紙一重な描き方。こういう芸術映画は今どき珍しいのだから、正しく評価してもらいたい。ストーリー? 集中して鑑賞しないと汲み取れないよ。セリフはいくらもなく、説明的シーンもないから鑑賞者が目を凝らして見ないと何の話が進んでいるのか追っていけない。でも話は極め

          インテリが報われない社会

          『算命学余話#G114』更新

           姉妹版「算命学余話note」に『算命学余話#G114』を掲載しましたので、お知らせまで。

          『算命学余話#G114』更新

          音楽と数で宇宙を考察

           能を習っていると、例えば落合陽一展の「鰻ドラゴン」コーナーで掛かっていたBGMが能『竹生島』のキリだとすぐに判ったりする。『竹生島』は龍神が出てくる話なので、蛇だか龍だかが巻き付いた展示オブジェに迫力を添える音源として採用されたらしい。しかも『竹生島』は強吟で、現代人に耳慣れたドレミファ音階ではなく、無調性の唸るウタ。あの世や神仙界と交信するにはその辺のありきたりな音楽では次元が届かないので、こうした音叉系音源が選ばれたようだ。落合陽一、なかなかやるな。…といった楽しみ方が

          音楽と数で宇宙を考察

          能稽古のススメ、再び

           窓を開けて就寝する習性の宇宙人は、この3日程キンモクセイの花の香りで目を覚ましている。ようやく秋らしい気候になったのだ。例年はもう少し早く開花するのだが、残暑が長くて今頃満開なのだ。涼しくなって頭もスッキリ冴えた宇宙人は運勢鑑定を再開したよ。あ、再開告知はエキサイトブログの「土星の裏側」のみで、「土星の裏側note」にはしていなかったね。このnoteは読書好きが集まる性質上、告知類の記事はあまり載せないことにしている。運勢鑑定の看板ほか、「あなたの山水画」や演能会のお知らせ

          能稽古のススメ、再び

          宇宙人を子供扱い

           「宇宙人、水戸藩に出没」してきた。水戸藩領国の皆さん、見に来てくれた? シーン(沈黙音)。まあそうでしょうね。五流合同の能楽大会だから出演者数はそれなりに多かったものの、9割以上が高齢者。若手と言えば中高生がわずか四人という限界集落一歩手前のようなメンバー構成だったのだ。そのため高齢者の膝にやさしい椅子用見台というものを初めて目にする宇宙人。見台(けんだい)というのは楽譜に当たる謡本を開いて置く木製の台のことで、軽い板を組み合わせて出来ているので解体して持ち運ぶことができる

          宇宙人を子供扱い

          手作りが最高級品になる時代

           芸術の秋の話題から。まずは落合陽一展「昼夜の相代も神仏 鮨ヌル∴鰻ドラゴン」に行ってきた。落合氏は各分野で人気だし入場無料というからさぞかし混んでいるかと思いきや、入口が鮨屋の体裁なので店舗と見分けにくく、中はガラガラであった。出入口も鮨コーナーと鰻コーナーで別々なので、常にない不思議な会場。中身はというと、一年程前に落合氏がインタビューに応えて「自分はいまヌルヌルしたものに興味を惹かれている」と言っていたが、その興味と思索を展示物に具現化するとこうなる、という内容であった

          手作りが最高級品になる時代

          ディストピアにも程がある

          (お知らせ:『算命学余話#G113』は「算命学余話note」に公開中です。マガジンにくくる都合上、今後新規の『余話』は「算命学余話note」に掲載していきます。)  米国のフェイクニュースが流した「ハイチからの移民がイヌネコを食っている」情報に大統領候補のトランプが引っ掛かった話を思い浮かべながら、現代ロシアの近未来SF小説『サハリン島』を読了した。2018年に世に出たこの作品(邦訳は2020年)が描き出す世界はイヌネコ食など序の口で…というハイパーディストピア小説。コロナ

          ディストピアにも程がある

          ミサイルがキラキラ降る間に

           ガザ情勢の泥仕合の一環としてイランがイスラエルに180発のミサイルを放ったが、イスラエルの市民が地上から撮影したスマホ映像では何やらキラキラ輝く流れ星が降るようで、見ていて綺麗であった。「花火です」のキャプションが付いていたら皆喜んで「いいね!」するような美動画だ。こういう率直な感銘をただ「不謹慎だ!」で済ませていては思考が停止するばかり。あの映像を見ている間に、宇宙人の頭にはいろいろな考えや妄想がよぎったよ。  例えば、こういう「綺麗なミサイル」映像を世界に流してしまう意

          ミサイルがキラキラ降る間に

          宇宙人の山レコ2024年8月

           「山宿すったもんだ」事件のせいで予定していた夏登山を遂行できなかった宇宙人だが、それより前に立山室堂から南へ下った五色ヶ原へ一泊登山をしたので、備忘録を書いておこう。  この登山、やや印象が薄いのは、出発点の室堂が既に高所のため空気が薄くて記憶が明瞭でないことも一因だが、何と言っても初日は浄土山から雨になり、風がなかったことを幸いに道中傘を差して歩くことになったことが大きい。傘を差して歩けるほど危険の少ない山歩きだったせいで、あまり「登った」感がない。とはいえほとんどのハイ

          宇宙人の山レコ2024年8月

          『百年の孤独』とマジック・リアリズム

           ガルシア=マルケスの小説『百年の孤独』が文庫本になったことが出版関係者の間で話題になっているのは知っていたが、宇宙人がこの作品を数年前に初めて読んだ時の感想は「なるほど世間が名作と認めるのは頷ける。しかし私の好みではない」というものだった。なぜかというと、数代に亘って大勢の登場人物が出てくる割には、魅力的な人物は一人も出て来なかったからだ。いや多くの読者は「あの人物は魅力的じゃないか」と例を挙げるかもしれない。ドストエフスキーやブルガーコフが好みの宇宙人にとっては魅力的に映

          『百年の孤独』とマジック・リアリズム