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高原で短歌

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 連日の猛暑で頭が大阪万博のマスコットみたいにグロッキーになっている地上の皆さん、いかがお過ごしですか。土星の裏側の避暑地の宇宙人は高山植物咲き乱れる高原の木道を早朝散策などして涼みながら、傍らの白い可憐な野花にオレンジと黒のまだらの蝶がとまっているのを目に留め、更にその先に同じ白の花とまだらの蝶のセットがいくつも並んで続いている風景を認めて、朝から非日常的な気分になった。蝶は勿論蜜を吸いにやってきているので、白い花の上でじっと動かず、時折翅を微かに上下させるだけ。しかしその上下運動が何とも言えず淫靡である。恍惚とした動きというのか、脇目もふらず蜜を吸っている後ろ姿を、こちらが盗み見ている。
…せっかくの清々しい朝なので、爽やかな短歌でも詠ってみよう。ひと気のない早朝の木道に設置されたベンチに寝っ転がって空を見上げたら、白い半月が浮かんでいた時の情景:

   高原の ベンチに仰臥の 膝に休む 蝶の背後は 青空と月

 こちらは近くの名瀑を見に行った時の情景:

   称名の 瀑布見上ぐる あずまやに 憩う旅人 帽子に蜻蛉

 皆さん、酷暑の中でも詩情を忘れてはいけませんぞ。南海トラフ地震「かもしれない」情報に踊らされてまたぞろトイレットペーパー買い占めなどに走ってはなりませんぞ。後で笑いものになるからね。優雅に、優雅に。

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