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算命学余話マガジン #U1~U10

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中国古代占星術、算命学を学ぶ人のための一考察として執筆中の短編読本です。算命学の基礎は学習済みだけれどもその先を知りたい、という中級者・上級者を対象に綴っています。技術的な話が半…
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2024年1月の記事一覧

算命学余話 #U8「回転法を考える」/バックナンバー

 前回の余話#U7では、宿命天中殺であるサッチャーがどうやら「無欲無心」を徹底して宿命を陽転させ、星を輝かすことに成功したようだと論じました。天中殺をその名のおどろおどろしさから忌避する人が多いので、それを払拭するよい例になったと思います。天中殺は正しく利用すれば通常にない力を発揮しますし、天中殺に限らず困難な宿命の型であっても、困難を克服した暁には標準的な人生よりずっと勝る幸運を手にすることができるのです。  但しこうした珍しい宿命や難しい星並びは活用方法を間違うと逆効果

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算命学余話 #U7「鉄の女の所以を探る」/バックナンバー

 サッチャーの死を喜ぶ一部の人々がYou tubeで『悪い魔女が死んだ』をダウンロードして祝杯を挙げている。彼女の政策は国内格差を生んだというからダウンロードしているのは格差の下の方の庶民ということになる。日本の現在の格差の原因は小泉純一郎の政策だとされているが、彼が死んだ時に貧困層が祝杯を挙げるとは思えない。日本の庶民は今でも純ちゃんが大好きで、彼のせいで自分が貧乏になったのだとしても責める気は薄い。彼は面白すぎたカリスマで(彼は首相時代、毎朝登庁すると朝の挨拶に続けてひと

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算命学余話 #U6「中殺現象の理屈」/バックナンバー

 前回の算命学余話では「天中殺の王様」こと日座中殺を採り上げましたが、日座中殺でなくとも一般に天中殺とはこうした現象を引き起こすものです。ただその程度に大小があったり具体的にどういう場所、性質、人間に異常現象が生じるかの差は出ます。異常現象がもたらす結果が必ずしも災いになるとは限らないので、天中殺だからといって怯える必要はないのですが、名前が悪いのか、怯える方が多いので、誤解を解くために引き続き天中殺の話をします。  後天運で回ってくる天中殺の適切な過ごし方については以前ブ

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算命学余話 #U5「日座中殺を考える」/バックナンバー

 算命学余話第5回は、前回触れた日座中殺について考えてみます。  日座中殺というのはずばり、生まれた日が「甲戌」か「乙亥」の人のことです。生まれた日は六十種類あるので、毎日同じ数の人間が誕生するとした場合、六十人に二人が日座中殺という計算になります。多いでしょうか、少ないでしょうか。この二つの日座中殺の意味を考える前に、まず天中殺のそもそもの理屈をおさらいしてみましょう。  初期のブログ記事に挙げたように(カテゴリ「算命学の仕組」参照)、天中殺理論というのは天地のずれ、即ち

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