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算命学余話マガジン #U1~U10

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中国古代占星術、算命学を学ぶ人のための一考察として執筆中の短編読本です。算命学の基礎は学習済みだけれどもその先を知りたい、という中級者・上級者を対象に綴っています。技術的な話が半…
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2023年12月の記事一覧

算命学余話 #U4「納音と冲動を考える」/バックナンバー

 No.369でけなしてしまった岡田嘉子ですが、もう亡くなった方ですし研究者による伝記も出版されているので、宇宙人の主観的見解に納得いかない方にはこうした書籍を手に取って自己判断されることをお勧めします。他人の言の鵜呑みはいけません。私もこの人に個人的な恨みがあるわけでもなく、ただ他人の足を引っぱって平然としている人種が生理的に嫌いだというだけですので、鑑定依頼をしようとお考えの方のために「この易者はこういう性質の人間だ」と認識してもらうための判断基準として開示しているまでで

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算命学余話 #U2「天禄星と天馳星を考える」/バックナンバー

 今回は、前回No.357に続いて十二大従星の天禄星と、天馳星について考えてみます。  天禄星は壮年の星で、最強星である天将星に匹敵するパワーを持つことは前回説明しました。天将星との違いは徹底したリアリズムであり、派手さがない分「陽転」すれば堅実で信頼に値する人となりとなり、「陰転」すれば陰険・冷酷となります。そして今回天馳星を挙げるのは、天馳星と天禄星の関係が「冲動(ちゅうどう)」にあることを考えたいからです。  冲動とはカテゴリ「算命学の仕組」の初期に説明したように、

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算命学余話 #U1「大将運と参謀運を考える」/バックナンバー

 算命学が古代中国で体系づけられた頃、この学問は専ら戦争に使われたと言われている。つまり勝敗がにわかに決しそうにない互角の戦いである場合、天に祈るという手もあるけれど、もっと現実的にどういう人物をどこに配したら、そうでない場合より勝機を呼び寄せられるか、ということを気にして人事に用いたわけである。適材適所が集団を強くすることは今更論じるまでもなく、戦力になる人材を前線に送るのは現代の軍隊でも企業でも同じだ。集団が他の集団と競い対決する場合、物理的な戦力も地の利も互角であるとす

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