架空書籍紹介(36冊目~42冊目)
※今回から各架空書籍にイメージ画像を添えています。ChatGPTによる画像生成です。
36冊目「1000の11秒物語」
稲垣足穂の細胞から作られたクローンをサイボーグ化した「稲垣ターボ」の書いた、「11秒で読了できる物語」千編を読み解く速度を競う競技に青春をかけた読書家達の物語。オリンピックの正式種目に採用前/採用後の知られざる悲喜劇についても言及されている唯一の書。
※稲垣足穂に「一千一秒物語」という名作がある。
37冊目「ふつうの低音部」
軽音部から分離した、ベーシストだけの部活「低音部」で送られる青春の日々を描く。リードベースのベン、パーカッションベースのボン、リズムベースのべベン、メロディベースのべベンボンの四人が組んだ「ベース四本」に、五本目のベースを持ってヒロインが近づく。
※ジャンプ+で連載中の部活漫画「ふつうの軽音部」のパロディ
38冊目「肉体限界派文芸部」
「極限まで鍛えた肉体で執筆する小説は全てを凌駕する」をモットーとする。暴走する筒井部長と、親の会社の持つテクノロジーを利用して様々な器具や施設を開発する小松とが活躍する。部室が隣接する「低音部」とは度々揉め事を起こすが、筋肉とベースで解決する。
※以前書いた「炎上キーボード 改」がベース。
39冊目「おおきなか部」
部活小説シリーズ第三弾。曲がりの大きすぎるカーブしか投げられず、野球部を辞めたカーブ、下半身だけを鍛えることにしか興味のないカブムキ、巨大な男性器を持って悩む巨株、絵本「おおきなかぶ」の再現に情熱を燃やすカブジの四人の奮闘記。なぜ設立させた。
40冊目「ヒップホップ禁止令を出された中学の校歌がヒップホップに変わるまで」
ヒップホップ禁止令を出された中学の生徒が一致団結し、日常会話、先生への受け答え、テストの回答全てをヒップホップで統一して反抗する。校歌をヒップホップに改定するまでの流れをまとめたノンフィクション。
41冊目「一人一ジャンル論」
ホラー、ミステリー、あるいは純文学。そういったカテゴライズには当てはまらない作風の人たちは存在する。敢えてジャンル名をつけるなら、その作者の名前で一ジャンルとなるような。カテゴライズされないがために陽の目を見ない作風の市井の文筆家を紹介する。
※平山瑞穂「エンタメ小説家の失敗学」を読んだ際に、ジャンルについて少し考えた。ジャンルの法則を遵守しているような作品って苦手なんだよな、と。作家の名前を冠して一人一ジャンルでいいじゃん、という話。
42冊目「ドラマティック・ドラムスティック」
ドラミング禁止法が制定された世界で、闇スタジオで密かにドラムの個人練習をする少年。闇スタジオを経営する女性は、悪法のせいで絶滅したゴリラを恋人にしていた。警察の銃撃を少年はドラムスティックで跳ね返していく。君の心にビートを刻む。
※かつて「音楽小説集(現在凍結中)」で書いた話。