見出し画像

夫@ASD受動型さんのある日の言葉

時々夫さんの言葉にハッとさせられる
ことがあります。

夫さんにとって他人の感情を察する
ということはとても難しいことなんだ
そうです。
目の前に困っている(ように見える)
人がいても、その人にはっきりと助けを
求められなければ、自分から助けに行く
ということはしません。

以前、二人でドライブをしていた時に、
人気のない田舎道で、おばあさんが
道端でうずくまって嘔吐しているのを
見かけました。

「ちょっと!車を止めて」
「こんなとこで?」
「あのおばあさん、大変や!」

私はすぐに車から降りて、おばあさんに
駆け寄り、声をかけて事情を聞き、
困惑顔の夫さんにどこかで水を買って
くるように頼みました。
おばあさんは、しばらくして元気を取り戻され、
近所のご自宅に一人で帰られました。
でも夫さんは、おばあさんに声をかける
こともなく、後で話題にすることもなく、
まるで何事もなかったような様子なのです。

若い頃の私だったら、
「なんで大丈夫ですか?、とか声をかけて
あげられなかったんよ! 対応が冷たすぎる!」
とか、勝手にキレて、せっかくの
ドライブを台無しにしていたでしょう。

ある時、ちょっと感情が高ぶって、夫さんに
自分の気持ちをぶつけてしまったことが
ありました。
その時夫さんが言った言葉。

「あなたを理解することは難しい。でも受け止めることはできる。」

これを聞いてどう感じるかは、人それぞれでしょう。
私は、これだけ伝えてもやっぱりわかって
くれてないんだ!と一瞬悲しくなってしまった
のですが、言葉を入れ替えてみたら、どうでしょうか。

「あなたを理解することはできる。でも受け止めることは難しい。」

ハッとして、夫さんは、自分のやり方で
ちゃんと私をフォローしようとしているのだと
気付くことができました。



あの日の夫さんも、おばあさんが
どうしてほしいかを想像することは
できなかったけれど、水を買ってきてという
私の願いを、何とかしてかなえるということで、
おばあさんを助けようとしていた・・・
黙っていたのも、自分のできることは他に
にないかと、冷静に考えを巡らせていた
だけなのかも。

とかく、行間を読んだり空気を察することが
苦手とされているASDさん。私はASDさんの
行間や空気を読めているのか。

「あなたを理解することは難しい。でも受け止めることはできる。」

色々と心を刺してくる言葉でした。






この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?