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nwm ONEを買いました
まえがき
NTTソノリティが作った「nwm ONE」というフルオープン型のヘッドフォンを少し前に手に入れていたので、前回記事にしたXREAL Oneからの「ONE」繋がりで書いておこうと思います。nwmは「ヌーム」と読むそうで、いま流行りの「耳を塞がないイヤフォン」を多数リリースしているブランドです。
特定用途でニッチに光るタイプのマニアックな製品ですが、謎すぎる技術力に未来を感じられる超面白いヘッドフォンだったので紹介していきます。
開封と外観
公式サイトはこちら。
Amazonや電気量販店でも取り扱いがあり、最寄りのヨドバシカメラ札幌店でも実機の展示がありました。2025年1月現在、入手性は非常によいです。
外箱を開けると謎のケースが出てきます。凝ってるな。
![](https://assets.st-note.com/img/1738104482-kmG5XPyCp6vi2ObYKzfwJHLh.jpg?width=1200)
付属品はシンプルで、充電とPC接続兼用のUSBケーブルのみ。
外観はこんな感じです。
![](https://assets.st-note.com/img/1738104560-ivoXaCQeA1UjZclxdq3nuF4T.jpg?width=1200)
2色展開で、ダークグレイとライトグレイから選択可能。自分はダークグレイにしました。
筐体はプラスチック素材。ヘッドバンドとイヤーパッドはシリコン素材です。
プラスチック部分は非常に細かいシボ加工が施されていて、ザラついた手触り。一見して高級感はあまりありませんが、安っぽくもない。RPGで突然機械生命体っぽいモンスターが出てきたときのような、謎の違和感があります。好みによるところが大きいかも知れませんが、個人的にはヘッドフォンとして見たときに「スタイリッシュで格好いい」と思える形状でした。ゴツい見た目のヘッドフォンがあまり好みでないのもある。
特筆に値する「謎すぎる技術」
本機最大の特徴が「音漏れの少なさ」です。
見ての通りのフルオープン形状にも関わらず、音漏れが超少ないことを売りにしています。
音楽制作に携わる人間として、密閉型・オープン型それぞれのヘッドフォンについて特性を理解しているつもりですが、それだけになかなかの衝撃でした。
![](https://assets.st-note.com/img/1738106173-wRliSsrB4vQ3Vt8HyeEY0Lda.png?width=1200)
「PSZ(パーソナライズドサウンドゾーン)」という技術で、逆位相をぶつけてる訳ですね。それはまあ理屈としては分かるんですけど、このサイズと形状で、この精度でぶつけられるもんなんだ…という謎が残ります。凄すぎる。
いや、マジで綺麗に打ち消してくるので。NTTグループの技術力の粋を見た気がしました。
装着感と音質について
185gと超軽量なのと、フルオープン型ゆえ耳のかたちを選ばないシリコン製イヤパッドのおかげで、装着感はめちゃくちゃいいです。ずっと着けていられる。
ヘッドバンドがやや小さめなので、頭の大きさによっては窮屈に感じるかも知れません。
個人的に、装着したときのシルエットが横に膨らまず綺麗なのが高ポイントでした。
音質面でも、音の良し悪しに言及できるくらいのクオリティを担保しています。
モニター的ではなく、あくまでオーディオ的な音の鳴らし方です。楽曲制作に使えるかと言われると使えませんが、一般的な「音楽を聴く」用途であればまったく問題なく「いい音」で聴けてしまいます。
低音の量感が圧倒的ですね。この形状からは想像もできないくらいモリモリ低音が出ます。全体に丁寧に鳴らしますが、ややダイナミクスを欠いた平坦な音像です。裏を返せば音のキャラクターが定まっているので、どんなジャンルの楽曲も「nwm ONEの音」として卒なく再生してくれるということになるかと思います。また、専用アプリから自由にイコライジングが可能です。
マイクの通話品質が高いのもありがたい。人の声にフォーカスして音を拾うノイズキャンセリングを搭載していて、周囲のノイズをカットしてくれます。実際に通話に使ってみましたが、非常にクリアに通話できました。
入手直後に感想をポストしていましたので載せておきます。
音質はというと、ハイが遠いな〜という印象。専用アプリでEQがいじれるが、低音はアホほど盛れるのにハイは盛れない。丁寧に鳴らすが、ややこもって聴こえる印象。
— 神宮カミト (@kamito620) January 10, 2025
しかしそもそも、この異形とも言える特殊形状で普通に音質に言及できるクオリティを保っていること自体が意味不明であり、謎が深まる
良くも悪くも「こういう音で聴いてね」というレンジを指定してくる、何聴いてもこのヘッドフォンの音になる。良く言えばまとまりがあって粗が目立たない。自分の曲を再生したとき、過去の曲と最近の曲が同じ感触で聴けてしまって、それは正しくはないのよね、という話ではある。
— 神宮カミト (@kamito620) January 10, 2025
思いのほかフィッティングが重要と気づいた。スピーカーユニットの上下位置と角度をシビアに定めると音像がクリアになる。
— 神宮カミト (@kamito620) January 10, 2025
軽さ故に装着感が異常によいのと、装着時のシルエットが綺麗なのがいい。
耳を塞がない耳元スピーカーとしてはむちゃくちゃいい製品だと思う
気になったところ
折りたためず、またスイーベルにならない機構は明確にマイナスポイントかなと感じました。
自分は持ち出す時には首にかけていますが、ポーチに収納してカバンにしまいたいと思ったら結構なスペースを取ってしまいそうです。
BluetoothオーディオのコーデックがAAC止まりなのも、価格帯からするとちょっと残念なポイントかも知れない。せっかくなのでLDAC接続したいなと思ってしまいます。
実際には環境音が入ってくる前提なので、AACで必要充分ではあるんですけどね。
おわりに:こんな用途におすすめ
いや、地味に万能なんだよな。
「外の音が聞こえる」という特性上、周囲の音をシャットアウトしたくない、でも耳から何かしらインプットしたい、という場面で無類の強さを発揮してくれます。
家の中で家事をしながらのながら聴きにはもちろん、音漏れが気にならないので出先での利用もOK。着けていてもまったく疲れないのと、マイクの通話品質がかなり高いので、むしろ外出中にこそ常時装着してていいやつかも知れません。
カフェやコワーキングスペースでの作業時にもおすすめです。常識的な音量設定であれば、音漏れして隣のお客さんに迷惑がかかるなんてことはまずありませんので、安心して使えます。ラジオアプリや、Audibleのようなオーディオブックとの相性も抜群ですね。2台までマルチポイント接続できるのもいい。
総じて、一本持っていると確実にQOLが上がる、非常に面白いヘッドフォンだと思いました。おすすめです。
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