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XREAL Oneを買いました

まえがき

XREAL Oneを買いました。

自分は昨年XREAL AirとBeamを購入して以来、このサングラス型モバイルモニターにドハマりしてしまい、自宅でも出先でもフル活用しています。使い倒していると言っていい。

動画鑑賞やゲームに使ったりももちろんするんですが、テキストベースのWEB作業や画像・動画編集などの制作用途にも使用しています。
基本的に作業時は3DoFでの表示が必須です。Beamを使えば安定した3DoF環境になるんですが、やはり接続が煩わしいこと、発熱やファンの音が気になること、充電しながら使えないことなど、いま一歩と感じる部分が多々ありました。

このつぶやきの通り、ゆくゆくは補助装置なしで3DoFできる未来が来たらいいなと思ってはいたんですよね。確かに思ってはいた。が!

その「未来」が、こんなに早く来ると思わないじゃないですか。進化のスピードが早くて凄すぎる。自分的にタイムリーな状況だったこともあり、これは買わない訳にいかないだろうということで、発表直後に公式サイトで予約。発売日の翌日に届きました(北海道だから当日には届かなかった)。

さっそく実際の作業環境で使ってみましたので、旧機種XREAL Airとの比較も交えつつ、感想を書いておきたいと思います。


開封と外観

XREAL Oneは2025年1月17日に国内販売されたばかりのARグラスです。
公式サイトはこちら。公式ショップのほか、Amazonや電気量販店各社で取り扱いがあります。入手性は非常によいです。

公式でARグラスと銘打ってはいますが、現時点では「サングラス型のモバイルモニター」というのが相応しい呼称かなと思っています。

外箱が異様に格好いい。気合い入ってるなー。

ケースと本体、サイズ違いのノーズパッド、USBケーブルと説明書。中身はシンプルです。

ケースも小型化して、転がらないようなスラント形状になりました

説明書の日本語がたどたどしいのはご愛嬌。
ケースが地味に進化してますね。普通のメガネケースのような開け方になったのと、底面に傾斜がついて転がらなくなりました。こういうところ好印象ですね。

実際の使用感

セッティングと起動

ひとまずPC(MINISFORUM UM760 Slim)と繋いでみました。付属のUSB CtoCケーブル一本で接続できるので非常に簡単。
Beamに繋いだ時のように起動スプラッシュが表示され、その後数秒でPCに認識されます。Airを直挿しした時より少しだけ認識に時間がかかりますが、それでもBeamと比べると圧倒的にすぐに使えるようになる印象です。

ボタンの機能について

Beamに付いていたボタンと同じように、3DoFと0DoFを切り替えたり、3DoF時に画面の固定位置を調整するボタン(Xボタン)が右のテンプル部分に付いています。輝度調整ボタンと、機能を割り当て可能なショートカットボタンもあり、なかなか多機能です。初回起動時に操作のチュートリアルがあるので安心。

Xボタン二度押しでメニュー画面が表示されます。Beamでもできた画面表示サイズの変更に加え、Nebulaアプリでできた奥行きの変更もできるようになったのがいいなと思いました。
自分はショートカットボタンの長押しにワイドスクリーンへの切り替えを割り当てて、それ以外はひとまずデフォルトの設定で使っています。目の疲れ具合で画面を大きく表示させたりすることになるかと思う。

単体で3DoF処理できることの凄さ

何はなくとも、本機の一番の魅力はこれに尽きますね。凄すぎる。Beamで行っていた3DoF処理をサングラス側のチップで行っている訳なんですが、Beamでも起きていたドリフト現象(画面が滑っていってしまう現象)がほとんどなく、表示も極めて鮮明です。PC版のNebulaのように表示がカクついたり走査線が出たりするのかなとも思っていましたが、これも杞憂でした。とても滑らか。細かなテキストもBeamほど滲むこともなく、鮮明で見やすいです。
もちろんファンレスで無音なので、発熱とファンの音に悩まされることもない。3DoF機能に関しては、Beamの完全な上位互換と言っていいと思います。

次の世界では、この「単体で3DoFできる」ことが一つの基準になっていくんだろうな。
本当に素晴らしいです。

調光機能っていいものですね

実はXREAL Airを使っていて、調光が必要に感じたことが一度もなかったんですよね。付属のバイザーすら使わず、しまい込んでいたくらい。
なのでぶっちゃけ調光機能はおまけくらいに考えていたんですが、実際に使ってみると便利でいいな思いました。これは作業に没入できる。周りが気にならなくなりますね。輝度調整ボタン長押しで簡単に透過率を変えられるのもいいし、ショートカットボタンの短押しですぐ完全に透過できるのも便利。
Air2 Proからの乗り換えだと新鮮さはないのかも知れませんが、自分は初体験だったので結構感動しました。

Window PC (UM760 Slim)と接続

初回接続時、音声は「UAC(USBオーディオ機器)」として接続されました。
自分のようにHDMIから変換してUSB-C接続している場合(こういうアダプタで変換している場合)は、メニュー画面からから音声を「DP」に変更しないと音が出ないので注意が必要です。

PC接続時はワイドモード表示が使えるんですが、これめっちゃいいですね。作業領域が広い。
ウィンドウを2枚並べて擬似的にデュアルモニターのように使用していますが、制作が捗ります。PCで使うときはこのワイドモードが基本になりそうです。湾曲率が変えられたらもっとよかった。

iPad Air (M2)と接続

外部モニタとして認識され、ステージマネージャが起動します。
ワイドモードも使えますが、解像度が下がって引き伸ばされた表示になるのであまり実用的ではありません。
自分は出先でiPadをノートPC代わりにしているので、ワイドモードが使えなくても、外部モニターとしてXREAL Oneをケーブル一本で接続できる意義は大きいです。

Galaxy Z Fold 5と接続

Galaxy Z Fold 5と接続し、DeXを起動してみました。
ワイドモードにするとDeXが強制終了してしまい、通常のミラーリングになります。DeXではワイドモードは使えないようです。
いやー、しかしDeXとめちゃくちゃに相性がいいですね。最高にいい。
Z Fold 5は画面がタッチパッドになってくれるので、スマホとXREAL Oneとモバイルキーボードだけで3DoF対応のPCライクな作業環境が持ち歩けます。強すぎる。過去に書いたXREAL AirでDeXを使う話はこちら。

XREAL Airとの比較

外観の違い

旧機種XREAL Airよりレンズ下部のリム部分が薄くなりましたが、形状自体に大きな違いはありません。重量もほとんど同じです。装着感は明らかに良くなっていて、ノーズパッドが柔らかくて快適です。Air2からこの形状に変わっていたようなので、Air2を持っている人は劇的な違いは感じにくいかと思います。

XREAL One
XREAL Air

一方、いまいちだなと感じたのはフレームの質感です。レンズ周辺のフレームが、Airはマットな質感だったのに対し、 Oneでは光沢になっています。
指紋も目立つし、プラスチック感が強くて、ちょっと安っぽく見える。まあAirとて高級感はないんですが、個人的にはAirの方が好みでした。それも相まってか、装着時の異形感はOneのほうがやや強いように思います。実際には僅かな違いで、はたから見たらどっちも同じく「様子がおかしい」ということになるとは思うんですが…。
まあここは好みの問題ですね。

音質の違い

XREAL Airよりもシャカシャカ感が抑えられていて、明らかに音が良くなっていると感じます。低音のデフォルメ表現もうまくなっていて、もちろん周波数的には出てないんですが、それでもベースラインがわかる程度にはきちんと聴かせてくれる。左右の定位感も旧機種より広く、がんばっているように感じます。
ちょっとしたリスニングや動画鑑賞には充分な音質です。

おわりに

XREAL Air+Beamの時点で充分に実用的だと感じてはいましたが、Beamが不要になったことで、本格的なモバイルツールの一ジャンルとして広く浸透していく素地が整ったのかなという気がしています。少なくとも自分のモバイルライフは、しばらくXREAL Oneを中心に組み立てることになりそうです。

意外に自宅作業でも使っているんですよね。

XREALのある風景

置き場所に困らない二枚目のモニターとして普通に便利ですし、視界が制限されることで制作に没入できます。
あとは値段だなー。これが69,980円というのが適正かと言われると、ちょっと分からないです。性能を考えると高すぎるということはないと思うんですが、単にモバイルモニターの代替として考えるとやっぱりまだ高い。根本的な用途は違ううものの、空間ディスプレイとして捉えたときにはMeta Quest 3すらも選択肢に入ってきてしまう価格帯なので…。
「ARグラス」という呼称の通り、そちらの付加機能が充実してきたら適正な値付けに思えてくるのかも知れませんね。

何にせよ、現時点での完成度は非常に高いです。
万人向けではなくても、この未来感に「ちょっと欲しいな」「使ってみたいな」と引っかかってしまった人には、全力でおすすめできるプロダクトだと思います。
いっしょに行きましょう。


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