見出し画像

20220329|呼ばれた空き家

朝更新するような内容じゃないね
更新時間、考えものですな。



普段通る道から見える空き家
田んぼに囲まれてて
一軒ポツンと建ってた空き家
大きな木が立っていて
農作業器具の置き場になってるような
住んでる気配が無いような
使ってる気配が無いような
小屋のような空き家が
普段通る道から見える
ポツンと建っていた

特に気にも止めなかったし
用事も無いから
あーそういえば建ってたっけ?あの場所に
くらいの認識なのに

何故かその日は
気になって仕方なくて
近くまで向かってしまった
向かう道は砂利道で
如何にもな田んぼ道
全く用事なんてなかったのに
その時は
何故か
何故か
呼ばれたような気がして
スーッと向かってしまった

近くまて来たけど
遠くから見るよりも老朽化してて
ひと家はなく
不気味に静か
他人の土地だし
車を降りてもっと近くにとか
その気はあったけど
降りず
行かず
近づかず
しばらく田んぼ道から見てた

やたら天気が良くて
青空で
大きな木が風で揺れていて
サーって音だけが聞こえる
何も用事が無い空き家
知り合いの家でもない
縁もゆかりもない空き家


気が済んだみたいで
引き返した
特に何かあるわけじゃなく
スーッと引き返した



その1週間後
その空き家は取り壊されていた
あの大きな木も切り倒されてた
重機が数台あって
もうほとんど跡形もなく
作業が終わってた


その後
周りの田んぼも埋め立てられて
何か大きな建物が立つ計画があるらしい
なんて事はないけど
あの時
あの場所
あの空き家に
呼ばれてたような気がする
今まで景色のように
あるけどないような
見えるけど見てないような
そんな空き家だったのに
何故あのタイミングで
近づいてしまったんだろう

怖いと感じるか
不思議と感じるか
今となっては分からないけど

呼ばれてたような
不思議な感覚


あの場所
何か建つんだろ?