5類移行と子育てと仕事
はじめに
これは子育てエンジニアAdvent Calendar 2023 1日目の記事です。
2019年からは毎年参加しています。最初に参加したときは1番上の子が幼稚園に通っていたのが、いまでは小学4年生です。Time flies.
子育て世帯を直撃した5類移行
2023年をふりかえってみて、何が子育て目線で大きな変化だったかなーと考えてみると、新型コロナウイルス感染症の5類移行はかなりのインパクトがありました。
ポジティブな変化としては、海外渡航のハードルが緩和されたため、長女が念願の短期留学に行くことができました。2週間も親元を離れるのは気が気でなかったですが、多くを学び、楽しんで帰ってきた長女の姿を見て、行けてよかったなぁとしみじみしました。
ネガティブな変化としては、家族の誰かが体調不良になったときの家庭への影響が劇的に大きくなりました。
学校などでの感染症対策が緩和された影響か、子供が風邪を引く・感染症にかかる頻度が爆上がりした
在宅勤務可能となる基準が厳しくなった
私個人の環境としては、1,2の合わせ技によりかなりしんどい状況が続きました。
子供の誰かが体調を崩す→リモートできないので私か妻かどちらかが休まなければならない→ゴリゴリ有給が削られていく→だいたい家庭内感染するのでひどい時はまるまる一週間…のような感じ。
(10月に転職した際にはフルリモートフルフレックスの環境になったため2については解消されたのですが、1はいまだに続いています。)
良い悪いではなく、コロナ前は多少の体調不良でも通勤・通学するのは当たり前な風潮がありました。コロナ禍を経て、体調不良ならちゃんと休もう、むしろ誰かに伝染す可能性があるから休まなければいけないという空気感が生まれました。それ自体は良いことです。
ですが、リモートで仕事ができる、授業に参加できる、といった社会側の仕組みが伴わないまま体調不良時の社会参加ハードルだけが上がっているのはなかなか辛いなぁというのが正直なところです。
コロナ禍の学びを活かしてしなやかな社会をつくりたい
コロナ禍では、Google Meetなどを活用したリモート授業に公立の小学校でもトライしていました。企業も一緒です。
リモートでの体験を経ることで、あらためてフィジカルに集まることができる尊さ、良さに気づいたことも事実です。だから、そこに回帰しようという動きは決して不自然なものではありません。
でも。
感染症や体調不良に対するリテラシーが上がった今の世の中でフィジカルに集まる場しか用意しないのは、常に健康でいられる人以外を除外するということにつながっています。本人は健康だけど家庭でケアが必要な人がいる、という人も除外してしまいます。
自分は体調を崩しやすい人間だから特にそう思うのかもしれないけど、これはもったいないなと思います。
フィジカルのよさは活かしつつ、体調を崩しやすい人や体調を崩した家族がいる人が社会参加しやすい状況にもっとなっていくといいな、と思います。
そういう環境を増やしていきたい
10月に転職した会社は、フルリモートフルフレックスでした。ただ制度としてあるだけでなく文化として根付いており、子供のケアのために仕事の中抜けをする、というのは当然のこととして受け止められています。
そういう環境を作り上げている会社は、すごく多いわけじゃないけど確かに存在しています。実際自分がそういった環境に身をおいて、本当に働きやすいし暮らしやすいと感じています。
そういう環境を探すのも手ですし、そういう環境があるから自分の環境を変えていこう、というのも素敵なアプローチだと思います。
こういった知見が集まって、みんなが働きやすく暮らしやすい環境が整っていくといいなーと思ってます。いま子育てをしていて悩んでいる世代が組織をひっぱる側になっていくときに、自分たちが経験した大変さから学んで制度設計していく。
そういった環境で暮らしやすさが先立てば、仕事に没頭することができる。柔軟性がもう少しあればいまよりたくさん働けるよ!って人はけっこういるんじゃないでしょうか。
そういう方々の力をちゃんと仕事にむけられたら結果的に会社も嬉しいし、そんな会社が増えたら社会も嬉しくなる。そういう環境が増えるといいな、と思います。
で、そんな環境を増やすために自分ができることはなんだろう?って考えたときに、その環境のよさを発信することかなーと思いこのnoteを書きました。なにかの変化のきっかけになったら嬉しいです。