イルカになった中年〜スクラムフェス新潟2024のふりかえり〜
円熟のスクラムフェス新潟
新潟で生まれたわけじゃないけど、新潟は自分にとってまぎれもなくふるさとだ。小学二年生から高校三年生まで過ごしたこの土地で、アジャイル、スクラム、テストの実践者たちが集まるイベントが開催される。どの文脈でも参加する理由しかないこのカンファレンスに参加するのは今回で三回目。
さきに結論から言ってしまうと、過去最高に楽しく、学びがあり、モチベーションが無限に湧き出てきてしまうようなすばらしい場だった。
久しぶりの新潟
やっぱりね、脳裏に刻み込まれた景色をみると、テンションあがりますのよ。
菩薩さん最高
キーノートの前に話す、というのはとてもプレッシャーがあることだ。そのプレッシャーをはねのけ、かつその場にいる人たちにすぐ使える学びを提供し、そのうえでキーノートへ向けた盛り上がりを見事につくりあげた菩薩さん。ほんとうにすごい。
ダニエル三部作
スクラムフェス新潟をユニークな存在たらしめているのは、オーガナイザーであるじゅんぺいさんのパッション、そしてダニエルのキーノートだ。
カーネマンのFast and SlowやドゥエックのMind Setなどを引用しながら「境界」について語る今回のキーノートは、過去最高にぶっ刺さった。
ぼくたちは、明確に境界をつくりながら越境を良しとするパラドキシカルなフレームワーク、スクラムと日々向き合っている。だから、みんなダニエルの境界の話はめちゃくちゃ自分ごとだったんじゃないかな。
何って…ただ新潟の居酒屋を楽しんだだけだが?
スクラムフェス新潟といえばネットワーキング。今回はしまやさんではない新しいお店がケータリングを担当されていて、新鮮だった。そして当たり前のようにうまかった。酒も飯も。
みんなが「ご飯おいしい!」って言ってるのを観測すると、新潟県民は幸せになる。
OKRについて話してきました
昨年に続き、今年もOKRについて話してきました。
OKRに限らず、数値を計測することは「測りすぎ」と隣合わせ。むしろOKRはOとKRを分離しているんだけど、それでも「測りすぎ」の魔の手は迫る。それがなぜなのか、どうやって回避するのか、について話した。
OKRについて話すのを聞いてました
我らがCTO、湯前さんのセッション。彼がCTOとして開発組織のOKRをつくるうえでどのような葛藤があったかの話はとても興味深いものだった。
日頃から近くで一緒に働いているが、彼ほどOKRについて深い理解をもっている人はなかなかいない。「へへ〜、うちのCTO最高でしょ?」という気持ちでセッションを眺めていた。
森(白)さん、横道さんとOKR、プロダクトについて話す
昼食をとりながら、白い森さんと「OKRでは表現されない組織課題」など、組織寄りのDeepな話をした。途中から横道さんもいらっしゃって、プロダクトを軸に境界の外側にあるビジネス、組織力学などについてガッツリ話した。これがもうめちゃくちゃ学びがありら楽しく、最高だった。これぞスクラムフェス。
森(!黄)とKANEさんのプロダクトEYE/愛
少し休憩して、KANEさんと黄色い森さんのセッションへ。
…
…
黄色くない!!
黄色い森さんがふりかえりではないテーマで話す、というのがとても新鮮だった。
ユーザーと顧客を混同しない、プロダクトとビジネスに結びつける、などめちゃくちゃ大切なんだけどスクラムフェスでは意外と語られていないトピックについて話すこのセッションは、エンジニアが見識を広げ越境していく背中を押してくれるものだった。
イルカになった中年
いろいろ見たいセッションがあるので迷ったが、ワークショップは今この瞬間にしか体験できない…!!
というわけでEmiさんのワークショップに参加してきた。
言語でコミュニケーションできないイルカを、いかに調教するか。それは望ましい行動に対してフィードバックを与えていくことで実現される。それを擬似的に体験するワークショップだった。
イルカになりきりすぎたのが裏目に出て大失敗したが、ワークショップはフィードバックというものに対しての理解を深められるとても有用なものだった。Emiさん最高!
スポンサーした
カケハシとしてスクラムフェス新潟にスポンサー参加できたのも、個人的にとってもうれしかった。
ローカルスクラムフェスの雄
スクラムフェス新潟はローカルスクラムフェスの雄だ、と僕は思う。「アジャイルコミュニティとテストコミュニティの融合」というユニークさ、飲食に軸をおいた熱量高いネットワーキング。ここでなきゃできない体験がしっかりと形作られていて、これはすごいことだなーと思う。
またね新潟
今回は所用があり、二日目のクロージングが終わったらそのまま東京に戻るスケジュールだった。この文章も新幹線の中で書いている。
窓から差し込む新潟の夕陽にノスタルジーを刺激されながら、またここに戻ってこよう、新潟のスクラムフェスを盛り上げていこう、と思った。
最高の2日間をありがとう、スクラムフェス新潟。