RSGT2023参加レポート 発動篇
参加してきましたRSGT2023
年初から良質なセッション、ネットワーキングが生まれ、一年のスタートを豊かに彩ることで広く知られるRSGT2023。今年も参加してきました。
参加者として、どのようにギャザリングしたかに重きをおいた「接触篇」と
登壇者として、何を場にもたらし何を自ら学んだかを語る「発動篇」に分けてレポートを書きます。
コトの起こり
今回のセッションに向けてどのような思いを込めたのかは、ぜひこちらのnoteをご一読ください。
そもそも、OKRについて深堀りをしていくきっかけを得たのは、こちらの品川アジャイルのイベントでした。
川口さんが声をかけてくださり、Measure What Mattersを軸にOKRについて深堀りする。その過程を経て現場での実践により深みが増したことを実感しましたし、実は多くの現場で目標設定について悩みを抱えているということを知りました。
多くの現場で目標設定がうまくいっていない。そもそもうまくいっていない、ってなんだろう?話を聴くと、「そもそも目標設定が嫌い」だったり「OKRやれっていわれてるからやってるけど大変だから嫌だ」だったり。でもそれって目標設定がダメなんでもなく、OKRが悪いのでもなく。そことうまく向き合えてないからだ。
じゃあ、どうやったらうまく向き合えるんだろう。なんで自分の現場では、うまく向き合えているという認識があるのだろう。その疑問が出発点でした。
自己効力感へのフォーカス
※音量注意
ひとつのキーワードが自己効力感。今回、プロポーザルを書いた時点でこのキーワードは含まれていたのですが、furoshiki.fmにゲスト出演した際にこの自己効力感についての話題が広がったこともあり、より根底をなすものになっていきました。(なのでfuroshiki.fmのお二人にはとても感謝しています)
スライドだけで完結させつつ、スライドでは得られない体験を
今回に限らず、カンファレンスなどで話す機会があるときに気をつけているのは「スライドだけでも学べるものにすること」、そして「スライドだけでは得られない体験を作り出すこと」です。
勉強会のスライドは公開されるもの、勉強会のあと独り歩きするもの、というのが当たり前になってきています。今回でいうとRSGTはスクラムのカンファレンスなので、スクラムって何?という点から解説が必要な方はあまりいらっしゃいません。ただ、あとからスライドを見た人は「スクラム?何?」ってなる可能性があります。なのでスライドはそれ単体で完結するような情報量をもたせることに気を配っています。
じゃあ、スライドだけ見ればいいのか?スライドだけ見て学べるのか?実践できるのか?変化できるのか?時間をかければできるでしょう。
でも、直接そのスライドを作成した人間の熱量をもって伝えれば。ポイントポイントが記憶に残るような、脳裏に映像が残るようなインパクトをもって伝えれば。エピソード記憶を刻み込む、そんな講演をすることで「参加したからこそ得られる学び」があるはずだ。そう考えています。
なので、私は現場では飛びます。叫びます。そして今回は隣に座った人同士で話し合ってもらうようなインタラクションも設計しました。(このインタラクションの時間をどれくらい設けるかは、何度かリハを重ねながら試行錯誤しました)
いきいきとした発表を支えてくれた神スタッフ、新さん(2023.01.18)
↑で少しだけ触れていますが、私がいきいきと発表することができたのは、RSGTスタッフのみなさんによるところが大きいです。特に、会場でずっとそばにいてくれた新さん。
最初、うまくプロジェクターと接続できませんでした。手こずっている様子を見て、すぐに詳しいスタッフの方を連れてきてくださり、無事に接続できました。
「どうやって始めましょう?」「僕にできることがあったらなんでもいってくださいね」と言ってくださいました。
発表に自分のPCを、タイムキープにスマホを使っていたため、Discordのリアルタイム視聴をどうするか悩んでいたのですが、新さんのこの声がけに甘えてDiscordを眺めるためにPCを貸与していただきました。
この新さんのサポートのおかげで、会場だけではなくオンラインで参加されている皆さんともリアルタイムにコミュニケーションをとることが可能となりました。新さん、ほんとうにありがとうございます!
神サポーター新さんの参加レポートはこちら。
ざわめきだけが心を刺して
では、実際に講演はどうだったのか。
「隣の方と話してみてください。オンラインの方はDiscordで、私と話しましょう。」
このとき、嬉しい誤算が起こりました。予定した時間になり「話すのをストップしてください」といっても、ストップしなかったのです!予定どおり進行するという観点ではなかなかピンチです。でも、いきいきとした、ワクワクした場を作るという観点で、ギャザリングの観点ではこれほど見たかった光景もないわけです。
結局、会場がザワザワしたまま、続きを話し続けました。これは何度かあるインタラクションでも同じ状況が巻き起こって、自分のセッションでギャザリングが発生している状況に感激しました。
セッションが呼んだ邂逅
息を切らしながら登壇を終えると、なんと元同僚が話しかけにきてくれました。今いる会社でOKRに取り組んでいるということで見に来てくれたようです。
そして、あじゃてくなどで縁があり、話したいと思いながらなかなかそのきっかけがなかったMagicPodの伊藤さんと話すことができました。
「まさにシナシナしてるんです」
終わったあとフロアをウロウロしていると、何名かから話しかけていただきました。
「セッションききました!」
「刺さりました!」
「まさにシナシナしてるんです」
「ワクワクしたOKR作ろうとおもいました」
ちょっと今度OKRについて雑談しましょう、と声掛けしてくださる方もいて、目標設定について一石を投じることができよかったなと手応えを感じています。
もっと君をワクワクさせられたなら
ただ、「うまくいってないんですよ」というフィードバックをたくさんいただく中で、今回の話だけでは自分の環境で「ワクワク」まで持っていけるイメージが湧かなかったんだろうなということも感じています。
もしかしたら講演で話を聞いて行動してもらう、というところには限界があるのかもしれませんが、ワクワクしている状態はいいな、と思いながらも自分の現場だと難しい・・・と感じた方の話を詳しく聞いて、そこがワクワクできるようになるにはどうしたらいいか?というのをネクストチャレンジにしてみたいです。
なので、「うちのシナシナをワクワクさせてみなさいよ!」という方、お声がけください。
ともあれ年を越せた
終わったあと、さとりゅうさんが「これで2023年に来れましたね!あけましておめでとうございます!」と声をかけてくれました。そう、新年そうそうカンファレンスの登壇があると、とても年越しした気分にはなれない…!!
さとりゅうさんの声かけは、そんな自分にはとても優しく響きました。いつもありがとうございます。
余談:副作用としてのミーム汚染
「いきいき」というのは当然ながら私の専売特許ではありません。いけしゃあしゃあと濫用し続けた結果、「いきいき」というキーワードが頻発したきょんさんのセッション(というかryo-endoさんの脳)にご迷惑をおかけしてしまったようです・・・
いきいきしてるか、ワクワクしてるか
RSGTは、スクラムフェスは、私の背中を押してきてくれました。境目を超える勇気をくれました。それが血肉となり、自分の現場をよりよい方向に導く原動力にもなっています。
今回の自分の話が、参加してくださったみなさんの背中を押し、行動するものであれば。その方の現場をいきいきワクワクさせ、前進させるものであれば。そうなることを願っていたし、少しは達成出来たんじゃないかなと思っています。