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Obey your master...but who's your master?
モチベーションの湧くところ
「モチベーション上げていきましょう!」「目標達成にはモチベーションが大切です!」
現代の労働において、モチベーションの維持・向上というものは物事を達成する上で、パフォーマンスを発揮する上で重要なものだとみなされています。
モチベーションの内容理論
個人を動機づけるものに焦点を当てた内容理論には、以下のようなものがあります。
マズローの欲求段階説
アルダファーのERG理論
アージリスの未成熟=成熟理論
X理論・Y理論
二要因論
生理的な欲求から自己実現の欲求、不満をもたらす要因と満足をもたらす要因、性悪説に基づいた理論と性善説に基づいた理論。様々な観点からモチベーションの源泉についての理論化が試みられています。
(個別の解説は行わないので、気になる方は調べてみてください)
モチベーションの過程理論
モチベーションを動機づけるプロセスについての理論には、以下のようなものがあります。
強化説
公平説
ブルームの期待理論
目標設定理論
最後の「目標設定理論」については、チャレンジングで達成しがいのある、そしてそれを受け入れている目標がモチベーションの重要な源になる、としている理論で、OKRの基本的な考え方と合致しています。
(個別の解説は行わないので、気になる方は調べてみてください)
内発的動機付け理論
そして、近年耳にする機会が多いのが「内発的動機づけ」。
内側から出る動機づけと、外からもたらされる動機づけ。
ダニエル・ピンクのモチベーション3.0では、内発的動機こそが変化の激しいこれからの時代を生き抜くために必要だ、と主張しています。
あなたのモチベーションはどこから?
さて、あなたが仕事をする上で、何がモチベーションの源泉になっているでしょうか。金銭や称賛といった外発的動機?これをせずにはおられないという内発的動機?
無論、外発的動機は大切です。金銭は生きていく上で大切だし、称賛やポジティブなフィードバックがあるからこそ「これは期待されていることなんだ」と理解し、前に進むことができます。
Who's your master?
外発的動機に基づき行動する、というのは、自分に指示を出す人、行動を支配する人が自分の外側にあるということを意味します。
上長の判断を仰ぐ。顔色を伺う。組織の中で働いていると、自然と「Master」に従う動きが板についていきます。むしろ、自分で考えることは大変だから指示を出して欲しい、という人だっています。Obey Your Master!
ところで、あなたの人生におけるあなたのマスターは、支配者は誰でしょうか。他ならぬあなたです。
外発的動機に基づいて行動するというのは、本来の主人ではない代理の主人のいうことを聞いて行動するということでもあるのです。
自分自身をMasterにする
私が働く会社のメンバーが、以下のnoteを書いてくれました。
これは、ウィンセッションを実施するときに組分けがうまくできてないな…という課題を感じた上記のメンバーが主体的に動き、問題を解決してくれた事例についてのnoteです。責任者である私は「なんかうまく組分けできないなー…まあでもしかたないか、ヨシッ」としていたので、このメンバーの自主的な動きがなければ、この改善は実現されませんでした。
私がマネジメントの醍醐味だと感じているのは、自分一人では成し遂げられない大きな仕事を、マネジメントの力を通してやり遂げることができるという点です。私がメンバーのMasterになりObeyさせてしまうと、私の能力がキャップになってしまいます。私にとって望ましい、「自分一人では成し遂げられない大きな仕事」をやり遂げることはできなくなる。だから、メンバーには私ではなく自分自身をMasterとし、Obey Yourself、自分のやりたいことを内発的動機に基づき追求してほしいのです。
そう、「自分自身をMasterにする」ということは、自律性を重んじる組織においては望ましいことなのです。
もちろんこれは「好きなことを好きにやれ」ということではないです。それは組織ではありません。組織であるがゆえに、主体性を発揮してもらいながらも同じ方向を向くという離れ業の実現が求められてきます。(そのための装置として有効なのがOKR)「好きなことをやりながらもみんな同じゴールを共有する」、その状態になるのは簡単なことではありません。ですが、確実に目指す価値のあるものです。
Obey your master! Master!
内発的動機とやらに基づいて行動してみたいけど、自分の内側にはそれがない。誰かに指示してほしい。Obey Your Masterすることに慣れているそんな人もいるでしょう。
でも、本当のMasterはあなた自身です。行動を駆り立てるものは外側ではなく内側に宿っています。これまで指示待ちに慣れていたのであれば、やりたいことがないのであれば、周りに流される中で自分の心がどう動くのかアンテナを張ってみましょう。
自分の手綱を握るのは自分です。自分の主人は自分です。少しでも楽しいと思えること、没頭できることを捕まえる。それを乗りこなすことができれば、あなたは内側からモチベーションを灯すことができるようになります。