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ていねいに

7日。雨降りの月曜。年末から、冬晴れの日々だったが、久方ぶりの雨。冷雨がhatisの屋根を伝って垂れていく。やすきは、奥に続く谷戸を後ろに、雫を眺めていた。ストーブで寒を凌ぐ。珈琲を飲んでいた。店には、だれもいない。

気がつくと、1月1日から一週間、連続して店を開け続けることができた。店を開けれない日々が続いていたので、単純に嬉しかった。

年末の30日、31日は店の掃除をしていて、稼働しない日を作った。それ以来だから、一週間ほどバイトに入らなかったのも、ひさしぶりだ。

そろそろ、タイミーの募集要項を見るのも嫌になってきた。暮らしのためには仕方がないと割り切っていたのだが、突然に心に変化が現れる。

この一週間の営業収支で言うと、バイトを入れた方が明らかにいい。しかし、店に打ち込んで、活力が漲ってきている。

岡山の母に、新年の挨拶をLINEの電話でしたところ、「声が明るい」と言ってもらえた。

youtubeで空気階段のコントを見ていると、血尿が出る原因ってストレスなのかもしれない、と考え直した。泌尿器科を受診する設定だった。学校を卒業してから、社員、派遣、バイト問わず、生活のためにフルタイムで働くことが当たり前だったのだが、どうもやすきの体にあってなかったくさい。心の負担が積み重なって、このしんどさだったのだろう。

自分を雑に扱っていたから、店も乱雑になるのは当然だ。自分にもお客さんのためにもなってない。自分を見失っていたことを、この一週間で痛感した。

そう、自分のやりたいことをするために横須賀に来ているのだから、脇道に逸れていては仕方がないではないか。挙句、タイミーを生活の中心に持ってきて窮してきている。

自分を律し、暮らしを整えることが、店の繁盛につながることがわかった。五感をだいじに。

お金への不安が一因でもあるが、もっと店に向き合って、改善していかないと集客が増える見込みがない。ここまで、三ヶ月、スパイスカレーセットだけでよくやってきたものだが。

お金に余裕が出てくれば、休みも取れる。当面は設備投資にぶっこみたいため、稼働はし続けるだろう。

タイミーではなく、横須賀の朝のバイトをして週5フルで開ける案を思いついて、申込をしたが、果たしてどうだろう。

今年はこのまま店の一本化まで歩き続ける。地道に、ていねいに、一歩ずつ。それに勝るものはない。

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