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タバコを止めたら叶うこと

10年以上の喫煙歴がある私。今月からニコチンパッチを使った禁煙に挑戦している。まだ4日目。

禁煙しようと思った理由

「タバコを吸って早死にするなら本望だわよ!」と息巻いていたはずの私が禁煙を始めた理由は3つある。

たくさん吸っても満足できなくなったから

紙巻きタバコからiqosに移行した頃、それまでは1本吸えばしばらく満足だったのに、足りない気がして2本、それでもまだ足りず3本…と、一回の喫煙で消費する本数が日に日に増えていった。
さらには、在宅勤務によって自宅でいつでも好きなように吸えるという状況が出来たことにより、充電がなくなるまでずっと吸い続けるようになってしまった。
いくら吸っても満たされず、「これは常にニコチンボンベでも背負って鼻に管を通すしか無いかもしれない」というくらい重症だった。

経済的に大きな負担だから

タバコ代は「わたしの心を安定させるための必要経費」と割り切っていたけれど、上記の通り本数が増えると、当然支出のなかでの存在感も増してくる。
一日2箱、月に4万円弱。庶民には結構辛い。
「病気の人が一時的な症状緩和のために薬代を負担するように、私もニコチン依存という病気だから精神安定のためのタバコ代は出ていっても仕方がないお金なんだ」と正当化していた。でも依存は悪化の一途を辿るのに、継続的にお金が出ていくのは結構辛い。

タバコが理由で諦めていたことがたくさんあるから

ご存知の通り、いまは喫煙者への風当たりが厳しい世の中。
喫煙所はコロナ対策の名の下に閉鎖され(絶対関係ないよね?密を生みたく無いならむしろ増やすべきでは?)、飲食店ではほぼ全面禁煙となり、タバコ税はじわじわ上がってきている。

ニコチン依存の強い私にとって、タバコの吸えない環境というのは”水の中”と似ている。人は、泳ぐときにはまず大きく息を吸い、潜ってからはところどころで息継ぎをする。それと同じように、喫煙所で精一杯ニコチンを摂り、シャバではどうにか普通の人と同じように働いたり遊んだりして、苦しくなったら喫煙所に戻って吸う。
こんな生き方をしているので、外出先を決めるにあたってはそこで息継ぎ(喫煙)が出来るかどうかを軸にしていた。

すると、結構行動が制限されてしまうのだ。
ここからは、これまで出来なかったけれどタバコをやめたら実現できることをひとつひとつ挙げようと思う。
私の禁煙のモチベーションを高めるために、少しだけお付き合い願いたい。

タバコを止めたら叶うこと

銀座で買い物したい

公設の喫煙所が全然ない街ってのがあるんです。銀座とか有楽町とか、挙げるとキリがない。きっともう今さら新設できないんでしょうけれど、不便でしたね。行きたいお店があっても我慢。
あ、一定の間隔で小さな喫煙所があるという理由で表参道は大好き。

カフェに長居したい

喫煙可能なカフェはここ数年でかなり少なくなった。まれに「加熱式タバコなら吸える座席」があるお店があるが、時間帯によっては争奪戦。運良く座れたとしても、小心者の私はそこに長居するパワーを持ち合わせていない。お店の回転率に寄与する良い客でしかなかった。
インスタで見かけるおしゃれなカフェはたいてい完全禁煙。そういうところでじっくりnoteを書いてみたい。

ゆっくりお風呂に入りたい

温浴施設によく行く。サウナやお風呂で体を温めてから水風呂で冷ますのが好きで、時間の許す限り無限ループできるけれど、これもニコチン切れが許さなかった。適宜タバコ休憩しないとリラックスできないので、いちいち体を拭き、服を着て、喫煙所に向かい、脱衣所に戻ってまた服を脱ぎ…を繰り返す。
タバコ休憩さえなければ、もっとゆっくり楽しめるのに。

飲み会に行きたい

改正健康増進法が2020年4月に施行されて、飲食しながらの喫煙は事実上できなくなった。信じられない。アルコールの席で吸えないなんて、拷問?
施行後はコロナも相まって、幸い飲み会の機会が少なかった。でもお誘いはゼロではなく、職場の人との会食ではたくさん飲み食いして気を紛らわせた。かなりしんどかった。吸いたくて吸いたくて。どんな話題が出たか、一切頭に入ってこなかった。
私は本当は飲み会が大好きだ。酔いを理由にして本音を晒し合えるあの場を、本当は心置きなく楽しみたいのだ。

浮いたお金を自己実現に回したい

先述の通り、私の毎月のタバコ予算は月に4万円。一年なら48万円。
タバコ代には湯水のごとくお金を突っ込める私だけれど、日頃は外出先で喉が渇いても「家に帰れば冷蔵庫でお茶が冷えているから」と100円程度の出費を惜しむくらいには倹約家だ。
だから、読みたい本や試したいコスメ、着たい服があっても「きっと私には似合わない、まだ早い」と理由をつけて諦めてきた。勉強面においても同じで、取りたい資格があっても「取得できたところで、私のような捻くれ者が社会の役に立てるわけでもなかろう」と自分にバツをつけて回避。金銭的な余裕が無いのが本当の理由だったけれど、それは認めたくなかった。

講習会・勉強会に参加したい

Web開発やライティングの勉強会・ワークショップの類に実は興味があった。でも開催概要を見て「数時間の拘束か、休憩時間は5分くらいかな」「この会場から徒歩10分のところに喫煙所があるけれど、合間に行けるか微妙だな」などと、タバコ休憩が取れない恐怖から申込みを諦めていた。
もう独学には飽きたし、一匹狼タイプの私もそろそろ人と交流したくなってきている。タバコを止めたらじっくり腰を据えて学びたい。

私が今回力を借りているニコチンパッチは、ニコチン切れ(離脱症状)が出ない程度のニコチンを皮膚から取り込むことで成功に導く禁煙補助剤。スケジュール通りでいけば、8週間で終わる。

禁煙4日目の所感

私の禁煙はいまのところ順調。
はじめは「パッチなんかで本当にニコチン切れが抑えられるの?」と訝しんだけれど、効果てきめんだった。現代医療ってすごーい。吸いたくて吸いたくてたまらない衝動は、今のところ抑えられている。
食後だったり、仕事が行き詰まったりしたときに「あ、いま吸ったら美味しいだろうな」という場面があるが、我慢できないほどではない。

タバコを吸わない人は、上に挙げた願望を読んで「こんな普通のことすらこれまで出来なかったの?」と拍子抜けしたかもしれない。これは吸う人・吸わない人との間で断絶が起こっていることの裏返しでもあるのだ。

私は8年前くらいにも、就職を理由とした禁煙に取り組んだことがあった。(3ヶ月しか続かなかったけれど)
その時と比べて今は、ある意味「禁煙しやすい世の中」になっているなと強く感じる。望まない受動喫煙をする機会がほぼ無いので、うっかりニオイを嗅いでタバコ欲を刺激される場面がないのだ。

がんばって叶えるぞ。


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