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【それでも地球は曲がっている】Ⅱ  #ショートショートnote

教室と言えば誰しもが四角い部屋を想像するのだけれど、この教室は周りを暗幕で囲われて、丸くなっている。
そして、真ん中には眩しいほどの笑顔の先生が座っていた。
 
「先生。地球のやつ、またペット飼ってま~す。」
突然、大きな帽子を被った土星くんが、先生に告げ口をした。
 
太陽先生は困った顔をしながら、
「地球くん、前にも言ったよねぇ。教室ではペットを飼っちゃいけないって。以前にも『規則を守らない奴はお仕置きだ』と、小惑星帯くんに石を投げつけられて、『生き物が殆ど死んじゃった~』って泣いていたじゃないか。」
 
海王星くんが叫んだ
「お前も冥王星の様に仲間外れにしてやろうか!」
 
地球くんはそんな言葉にもめげずに、
「僕はペットを飼ってなんかいません。首にひもを付けていないし、囲いの中に閉じ込めてもいません。縄張り争いをして壁を作っている子もいるけど、自由な暮らしをさせています。」
 
地球くんは、規則を曲げてしまう程の決心をしているのだ。

ーおしまいー

(411文字)

最初は、先生が大好きでいつも傍にいる水星くんや、地球くんと同じような境遇だった火星くん、肥満気味の木星くんなんかも登場させたかったけど、文字数の壁に阻まれました。
最後の地球くんの言葉も、「自由で平和で安心して暮らしています。」と選挙演説になりそうで、言葉を削りました。
ホントはへそ曲がりの地球にしたかったのですが、横倒しで自転する天王星が一番のへそ曲がりな気がして、地球をへそ曲がりにできませんでした。
 
 
たらはかに(田原にか)さんの#毎週ショートショートnoteに参加中
表お題は【それでも地球は曲がっている】
2作品目です


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