プロフェッショナルとは
この前丸亀製麺に行ったら、前に並ぶマダムが
「麺固めで」
と注文していて
え?そんなんできるん?
と思って店員さんの顔を見ると
え?そんなんできるん?
って顔してた。
店員さんがマニュアルにないのでできませんというと
マダムが突然
「麺はコシが命でしょうがぁああああ!」
と怒鳴っていて
ああ、こんなにもわかりやすいモンスターカスタマーがこの世界にはいるのか。と思った。
すごかったのはその際の店員さんの冷静な対応。
鼻息荒い祟り神になりかけているマダムがだんだん落ち着いてくる様子を見てると、この人ならサンを救えそうだなと思った。
こういった様々な人のプロフェッショナルな一面を垣間見る瞬間が僕は好きだ。
弊社に仕事を出してくださっているお客様が利用している赤帽の運ちゃんはまさにプロフェッショナルである。
荷物を時間通りに届けるだけに留まらず
届けた品物の納期管理や、図面を見ながら打ち合わせができる。納期が遅延しそうなものなら「俺が溶接するわ」と言いかねない凄みがある。
この前も見知らぬ番号から電話がかかってきて
???「A社(お客様)のものです。今お預けしている品物の進捗はどうですか?」
と聞かれたので返答したものの
電話切り終わってから気づいたけれど、声の主はたぶん赤帽の運ちゃんだった。
我が我がではなく、仕事を円滑に進めるために他社の人間として電話かけてくる。これがプロフェッショナルか。
僕の主戦場である製造業におけるプロフェッショナルとはなんだろうか。と考えた。
「プロフェッショナルだな」と思う人との仕事を思い返すと
プロの仕事はその仕事に"確かさ"がある。
とてつもない成果を出して周りを驚かせる。
これはアマチュアでもできる。運があれば。
そうではなくて
"何度やっても同じ品質を出せる人"
がプロだ。
これは溶接でも一緒で
以前noteに書いたおじいちゃんKは完全なるプロフェッショナルだった。
いくつになっても技を鍛錬していて、何より基本に忠実だった。
いついかなる時でも同じ品質の成果物が出てくる。だから安心して仕事を出せた。
地味かもしれないが技術畑ではホームランバッターよりもアベレージヒッターが重宝される。
世の中いろんな職業があるし、知らないだけでその職業によってそれぞれのプロフェッショナルの形があるなかもしれないな。
人間だけじゃなくて動物にも当てはまるかもしれない。ザリガニやカブトムシにもプロフェッショナルの形があるかもしれない。
ザリガニなりのプロフェッショナル
ハサミを毎日磨くとか。獲物は苦しまないように即死させてから食べるとか。
カブトムシなりのプロフェッショナル
メスとは戦わないとか。後ろから不意打ちはしないとか。
色んなプロフェッショナルを見聞きして吸収したいと僕の中のスガシカオが言っている。
いつか町工場経営のプロフェッショナルとして仕事の流儀を語れる男になりたい。